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2012.8.8
消費税に対する負担感は、税率アップ前で既にピーク!?
8%へ増税で月のお小遣いが約1,100円の実質ダウン。新たなライフスタイルの可能性も。

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2012年6月26日に衆議院本会議において採決された消費税の増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案。8月上旬の成立に向けて審議が進んでおり、消費税の増税がいっそう現実味を帯びてきました。
このような中、生活者の消費税に対する負担感は今年4月の調査時点で、すでに1989年の消費税導入時や1997年の5%への増税時なみに高まっています。消費者はこの消費税に対してどのように感じ、どう行動していくのでしょうか?また、私たちのお小遣いにどの程度の影響があるのでしょうか?


• 消費税が負担と感じている人は全体の66.2%。すでに1989年の3%消費税導入時、1997年の5%への増税後並みに高い負担感。
• 消費税アップに備える若者。事前の駆け込み購入を考えている人は20代が一番多い結果に。
• 消費税アップ後の妥当な税率は7.2%、耐えられる上限は8.6%まで
• 8%へ増税後は、月のお小遣いは約1,100円の実質ダウンで月に2日は昼食をガマン?「弁当男子」のように新たなライフスタイルが生まれる可能性も。

消費税が負担と感じている人は全体の66.2%
すでに1989年の3%消費税導入時、1997年の5%への増税後並みに高い負担感。

「サラリーマンのお小遣い調査」では、バブル期の1989年の消費税3%導入直後とその1年後の1990年、さらに5%にアップした1997年にも消費税の負担感を聞いています。同様に行った今年の調査では、お小遣いにおいて消費税を負担だと感じている人は66.2%となり、すでに1989年の消費税3%を導入した直後(69.6%)並に高い水準となっています。また、5%に増税後の1997年の調査では、負担と感じる人の割合は60.9%でしたので、現状ではまだ消費税率は5%のままで上がっていないにも関わらず、すでに1997年の増税後以上に負担感が高まっていることが分かります。


では、1989年、1990年、1997年の調査結果を見ながら、消費税の負担感に対する意識の変化を見ていきましょう。


消費税の負担感に対する意識の変化

*「あなたはお小遣いの面で消費税の負担を感じていますか?」という設問
*2012年は男性サラリーマン(約1,000名)から回答
*1989年、1990年はその他の回答を除いているため、100%未満
*1997年は大いに影響がある、少しだけ影響がある、あまり影響は無い、全く影響はない、の回答方式


まずは消費税が導入された直後の1989年。約7割近い69.6%の人が消費税を負担と感じていました(回答「大変負担を感じる」+「少し負担を感じる」の合計)。しかし1年後の1990年の調査では負担に思う人が39.2%と急激に下がっています。この頃はちょうどバブル期にあたり、お小遣い額もピーク(1990年の1か月の平均お小遣い額:76,000円)であったため、3%の消費税が与える負担感は思ったほど重くなかったということかもしれません。次に消費税率が5%に上がった1997年には、前回と同じように負担に感じている人が60.9%で再び高くなっています。消費税が上がった直後は、日々の買い物の中で、税金が増えたことをダイレクトに感じるため負担感が一時的に上がることは当然と言えるかもしれません。


しかし、今年2012年4月時点の調査では、過去のような税率アップ直後という状況ではないにも関わらず、負担に感じている人が66.2%と1989年の消費税導入直後の数字に迫る割合となっています。今年のお小遣い額は5年ぶりに回復し、前年から3,100円アップした39,600円となりましたが、依然としてピークであった1991年のおよそ半額で、バブル崩壊後の1991年以降のワースト3位の低水準であること、また、お小遣い面からみて、日常生活は「苦しい」と感じる割合が引き続き高い中、消費税の増税が大きな話題となっている状況が消費税に対する意識を刺激していることも要因として考えられるかもしれません。


年代別で負担感を比較すると、負担を感じている割合が少ないのは男性会社員50代(61.1%)である一方、負担を一番感じているのは女性パート・アルバイト層の30代(78.9%)で全体平均(67.7%)よりも10ポイント以上も高くなっています。


年代別負担感比較

*2012年調査の「あなたはお小遣いの面で消費税の負担を感じていますか?」という設問に対する男性サラリーマン、女性会社員、男女20代〜30代のパート・アルバイト(約2,000名)の回答

消費税アップに備える若者。事前の駆け込み購入を考えている人は20代が一番多い結果に。

商品の値上げや増税といった消費者にとって不利益となる制度の施行前に商品を買い込む傾向、いわゆる「駆け込み需要」ですが、今回の消費税率のアップでも駆け込み需要で一時的に消費が伸びるのではないかと言われていますでは、実際にはどのくらいの人が消費税アップ前の購入を考えているのでしょうか?


消費税アップ前の購入

*2012年の調査の「今後の消費税率アップを意識して、その前に何かを購入しましたか?」という設問
*男性サラリーマン(約1,000名)から回答


今年の調査では、全体で約23.7%の人が消費税アップ前の購入を予定(または実際に行ったと)しており、年代別では20代がトップで26.6%、次に30代が26.4%と男性サラリーマンでは若年層でその傾向が強くなっています。消費税が5%にアップした直後の1997年の調査では、全体の25.8%が実際に事前購入したとしており、全体としてはその割合に大きな変化はありませんが、当時は20代の事前購入の意向が一番低い(19.7%)という結果が出ており、時代の移り変わりとともに若者の事前購入の意向が上昇しているようです。
しかし、この傾向は男性サラリーマンだけのようで、パート・アルバイトの20代〜30代の男女では、それぞれ14%(男性)、19.2%(女性)と事前購入の意向が低くなります。全体(男性サラリーマン、20代〜30代の女性会社員、男性・女性のパート・アルバイトを含む)の世帯年収別では300万円未満の方の事前購入の意向は16.2%と低く、ある程度お財布に余裕がある中間所得層が中心となって事前購入の行動を起こすようです。

消費税アップ後の妥当な税率は7.2%、耐えられる上限は8.6%まで?

では、消費税は何%が妥当で、どのくらいまでなら耐えられると感じているのでしょうか?
全体平均の妥当な税率は7.2%、耐えられる税率は8.6%という結果になりました。特に女性は税率に敏感で、全体平均以下の税率を提示しています。一方余裕が感じられたのは40代、50代の男性会社員です。特に50代男性は現在予定されている消費税率とほぼ同じ7.9%を妥当とし、耐えられるのは9.7%という結果になっています。


消費税率アップの妥当性

*消費税率アップは何%が妥当だと思いますか?また、何%までなら耐えられると思いますか?という設問
*2012年調査の男性サラリーマン、女性会社員、男女20代〜30代のパート・アルバイト(約2,000名)の回答

8%へ増税後は、月のお小遣いは約1,100円の実質ダウンで月に2日は昼食をガマン? 「弁当男子」のように新たなライフスタイルが生まれる可能性も。

消費税が8%に増税されると、お小遣いの使い道のうち必要不可欠なものでトップだった昼食代や、急上昇してきた携帯電話代はまともにこの影響を受けることになります。今年の調査では、男性サラリーマンの1回の昼食代は510円だったので、月額では10,200円(1か月20日換算)、同様に携帯電話代は、スマートフォンで月に平均8,153円となっていますので、消費税率が現在の5%から8%に上がり、仮に100%価格転嫁されたと仮定すると、毎月の昼食代と携帯電話代だけでも月に524円、年間6,288円の負担増となります。
また、月間の平均お小遣い額39,600円で仮定すると毎月1,131円の負担増となり、昼食代の平均524円(消費税アップ後)で換算すると1か月に約2.2日分の昼食代が足りなくなる計算になります。


同調査での「今後節約したいもの」は、ほぼ全世代で「通信にかけるお金(携帯、インターネットなど)」、「普段の食事にかけるお金」、「飲み代など交際、付き合いにかけるお金」がトップ3に入っており、消費税アップが私たちのお財布に直撃すると、さらにこれらの節約志向が強まることが予想されます。
2008年末頃から話題になった「弁当男子」は景気悪化による節約志向や健康志向により生まれた現象といわれています。2014年4月に到来する消費税増税という生活環境の大きな変化が、また新たなライフスタイルを生みだすきっかけとなるかもしれません。


お小遣いで今後節約したいもの

*お小遣いの使い道のうち今後減らしたいものがありましたらお答えください、という設問
*2012年調査の男性サラリーマン、女性会社員、男女20代〜30代のパート・アルバイト(約2,000名)の回答

本稿は新生銀行が2012年4月に実施した「サラリーマンのお小遣い調査」の調査結果などに基づいて作成したものであり、調査結果の分析については、一部推定による内容を含んでいます。本稿は信頼できると思われる情報に基づいて新生銀行が作成しておりますが、情報の正確性、完全性が保証されているものではありません。本稿は情報提供を目的としたものであり、新生銀行の消費税に対する見解や見通しを示唆するものではありません。本稿の内容は作成時点のものであり、予告無く変更する場合があります。