特集:特別対談 ページ1

第一次中期経営計画の総括および第二次中期経営計画の注目ポイントなどについて、銀行セクターのトップアナリストであるシティグループ証券株式会社マネジングディレクターの野﨑浩成氏をお招きし、当行代表取締役社長の当麻と対談を実施しました。

特集:特別対談 当麻茂樹(代表取締役社長)×野﨑浩成(シティグループ証券 マネジングディレクター)

第一次中期経営計画について

野﨑:当麻社長が社長に就任されてからの私の印象ですが、今まで洋風風味の社長が続き、その後に和風風味の社長が就任したということで、一体どうなるのかなと思っていましたが、就任以来さまざまな施策を実行され、盤石な経営基盤を作られたと感したが、想じています。第一次中期経営計画(第一次中計)につきましては、いろいろな形で成果をおさめられましたが、ここは成功したと思われるポイントについて、特に人事政策を中心にお聞かせください。

当麻:数値目標については、大体達成できました。また、負の遺産、すなわち業績悪化を招いた過去の問題についてもおおむね一掃できたので、そういう意味では成功だったと思っています。ただ、問題は業績が縮小均衡する中での達成であったということです。私が新生銀行(当行)に来た平成22年5月には第一次中計が完成しかけていたのですが、達成の可能性が低いと考え、修正させました。トップライン(業務粗利益)がこれから3年間でそんなに伸びると考えてはいけない、もう少し保守的に設定し、コスト削減に取り組むことで利益を創出する計画にしましょうと提案しました。

つまり、攻めというよりは、次のステップへ進むために現状の危機的状況をどのように乗り切るかという、守りを固めることを第一次中計の骨子としました。それにしてもトップラインの下げが強すぎた結果、不良債権比率と経費率が上昇してしまった。この2点は当行の弱点を赤裸々に表しており、以前より良くなったとはいえ、業界標準並みにはなっていません。これらの改善は第二次中期経営計画(第二次中計)に持ち越しています。

人事についてですが、和風風味の私が来てから外国人社員や女性社員が大勢辞めてしまいました。そんな中で、周りからは新生銀行は結局日本の普通の銀行になってしまうのではと思われていましたが、私は、新生銀行が帰る場所は伝統的な日本の銀行ではなく、そこから抜け出し、違うビジネスモデルを創出しなければならないと宣言しました。これが、そもそも私が社長職を拝命した大きな動機です。

人事政策といった意味では二つあり、一点目は、もう一度以前のような人材の多様性を確保したい。確保した上で新生銀行の良いところを維持発展させていきたい。今年から取り組み始めたのが、新卒の外国人社員の採用です。今、日本に来てビジネススクールで学んでいる外国人の学生がずいぶんいます。彼らは卒業後すぐ本国へ帰るのではなく、日本で5〜10年働いたところで帰国するのですが、5〜10年というところが多くの日本企業は気に入らないらしい。だが、当行はバイリンガル体制を取っているので、そういう意味で入りやすいであろうということで、今年から新卒の外国人社員の採用を行っています。外国人は中途採用も考えていますが、まずはできるところからやれと指示しています。中途採用については日本人でも外国人でも男性でも女性でも、良い人材がいれば採用するというスタンスです。

もう一点は給与体系です。給与体系は部門横断的な運用制度があるべきで、制度はあったかもしれませんが機能せず、統一的な運用がなされていませんでした。ここを適正化するのに非常に労力がかかりました。

野﨑:リストラの中で社員のモチベーションを上げるのは非常に難しいと思われますが、そのあたりをどのように感じていらっしゃいますか?

当麻:リストラによるモチベーションの低下から、多くの社員が残念ながら辞めたのも事実ですが、これはある意味仕方ありません。ただ、今後が非常に大事であって、どう適切なインセンティブを付与していくか、そしてどう評価していくかということに真摯に取り組まなければならないと考えています。

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