特集:社長、投資家対談

新生銀行グループの成長戦略、新生銀行らしい商品・サービスの展開、資本政策・株主還元策について、BNPパリバ証券株式会社の銀行セクターアナリストである、鮫島豊喜氏をモデレーターに、野村アセットマネジメント株式会社の西村英一郎氏、JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社の花岡宏行氏をお招きし、当行代表取締役社長の当麻茂樹とのグループ対談を実施しました。

特集:社長、投資家対談

左から

当麻 茂樹
新生銀行 代表取締役社長
鮫島 豊喜(モデレーター)
BNPパリバ証券株式会社 株式・派生商品統括本部 株式調査部 シニア・アナリスト
西村 英一郎(機関投資家)
野村アセットマネジメント株式会社 企業調査部 シニア・アナリスト
花岡 宏行(機関投資家)
JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 RDP運用本部 投資調査部 マネジング ディレクター

資本政策・株主還元策について

鮫島:現在、普通株等Tier I比率が第二次中計の目標値である7.5%程度を大きく超えているのですが、これについての評価を聞かせてください。また、アナリストとしては自社株買いも資本政策の選択肢となりうるのではないかと考えますが、それについて将来の可能性も含めて教えてください。

当麻:普通株等Tier I比率は、現在9.2%ですが、これは不良債権の処理が進む中、貸出などの資産が伸び悩み、リスクアセットが増えない一方、利益の積み上げによる内部留保の蓄積が進んだことが要因です。

現在PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回っている状況なので、自社株買いという考えもありますが、自社株買いにより資本がなくなりましたという訳にもいきません。特に当行は公的資金を受けている銀行でもありますから、資本不足を繰り返すことはできません。ただ、今後もどういうふうに株主還元を実施していくか、しっかり考えたいと思います。

花岡:第二次中計があるので、中計の数字と期限で考えてしまいますが、実際に資本政策や成長戦略について、時間軸をどのぐらいと考えておけばいいのか、それは中計の切り口で一回結論が出る話なのか、そのあたりはいかがでしょうか?

当麻:資本政策について、公的資金を受けている銀行としては、将来にわたって資本不足について悩むことがないようにすることに加え、公的資金の返済があります。これは、経営健全化計画の中で話をしていくことになります。

西村:5年後あるいは10年後の新生銀行はどのような姿になっているのでしょうか?

当麻:規模の拡大ではなく、質、特に知恵の部分を磨いていきたいと考えています。加えて、いずれ近い将来には海外にも展開していきたいと考えています。マーケットは日本を含めたアジアとオセアニアになろうかと思います。また、個人に対する投資のコンサルティングをやりたいと思っています。団塊の世代が、今ちょうど60歳ぐらいになり、ほとんど退職を迎えますが、これからこの世代の方々の資産運用ニーズが必ず高まりますので、それに対応できるように体制を整えています。

鮫島:成長戦略の選択肢としてM&A(合併や買収)なども検討されていますか?

当麻:チャンスがあればと思っていますが、当行と主義主張の違う企業と組んで何かをしようという考えはありません。

鮫島:公的資金返済の道のりはまだまだ長いかと思いますが、当麻社長の頭の中にある時間軸としてはいかがでしょうか?

当麻:5年以内、あるいは次期中計ぐらいに具体的なシナリオが書ければいいなと思っています。そのために必要なことはなんでもやっていくつもりです。

また、不良債権はほとんど手当てをしましたので、だいぶ少なくなりました。平成26年3月末の不良債権比率が3.81%で、これが平成26年度中には、2%台に落とせると思います。少なくとも私が来てからの4年間で、大きな不良債権は新たに発生していません。今後出てきたとしても、それほど深傷を負うものはないはずです。したがって、本来の攻めの営業活動を正しい方向に持っていける、十分に深度をもって徹底してやっていけるということができれば、道は開けると楽観的な私は思っています。

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