特集: 社長対談 グループ融合

グループ融合により革新的金融サービスを提供する金融イノベーターであること

新生銀行グループは、中長期ビジョンの中で、“グループ融合により革新的金融サービスを提供する金融イノベーターであること”を掲げております。第三次中期経営計画(以下、「第三次中計」)では、この“グループ融合”が重要なテーマのひとつとなっております。そこで、SMBC日興証券株式会社の銀行セクターアナリストである中村真一郎氏をモデレーターに、当行代表取締役社長の工藤英之、昭和リース株式会社 代表取締役社長の清谷清弘、株式会社アプラスフィナンシャル 代表取締役社長の渡部晃、新生フィナンシャル株式会社 代表取締役社長の杉江陸が、グループ融合の意味するところについて対談を行いました。

特集: 社長対談 グループ融合

上段左から

杉江 陸
新生フィナンシャル株式会社 代表取締役社長
中村 真一郎(モデレーター)
SMBC日興証券株式会社 シニアアナリスト
清谷 清弘
昭和リース株式会社 代表取締役社長
工藤 英之
新生銀行 代表取締役社長
渡部 晃
株式会社アプラスフィナンシャル 代表取締役社長

「昭和リースの持つ顧客基盤に新しい切り口のファイナンスサービスを提供できるよう、自由な発想で取り組んでいきたい」

中村:昭和リースは、35,000社の中小企業の顧客基盤に強みがありますが、この顧客基盤からどのようなニーズがグループとして期待できて、どれだけ収益ポテンシャルがあると考えているのか教えてください。

清谷:35,000社とおっしゃられましたが、過去5年間に遡って契約が満了になって今はポジションがないというお客さまなども含めると53,000社という中小企業の顧客基盤があります。昭和リースの商売は中小企業のお客さまに生命保険を売ったり、日本型オペレーティングリースを売ったりしており、生命保険でいえば5年前は1億円程度しか収入がなかったものが今年は5億円になりました。また、日本型オペレーティングリースは、ここ数年70億円前後のエクイティ投資を実行しています。これを、例えば新生銀行の富裕層向けビジネスと融合させてみると面白いかもしれません。中小企業における事業承継に関するニーズは高く、それに対して新たなサービスを提供することが考えられます。また、何年も前からファイナンスリースであれば銀行でも提供可能となっており、将来的には新生銀行がリースしたものを昭和リースで管理をしていくこともできますし、アプラスとともに小口の販売金融のリースと信販を組み合わせたサービスをお客さまにご提供していくこともできます。そのためにサプライヤーなどのお客さまにとって使い勝手の良いプラットフォームを作る予定です。今までと違う、協働ではなくて融合というところが目指せれば非常に良いかなと思います。

工藤:クロスセルと称する顧客紹介活動は、あまり実りはありませんでした。一方で昭和リースが持っている53,000社の顧客基盤に対してこれまでと違う手法でのファイナンスの仕組みを作ることは想定できますし、資産の持ち方も含めて色々な新しい切り口が出てきていると思います。

「無担保ローン事業においては、我々の持つ審査能力と回収能力、中立的な立ち位置、ITのスピード感が強み」

中村:日銀のマイナス金利政策が導入される中、新生銀行グループの強みは消費者金融、カード、決済、リースといわゆる伝統的な商業銀行業務ではないところにあります。こうした強みとグループ融合を踏まえると、今後このマイナス金利が続き、国内業務の利鞘が縮小していく中で、新生銀行グループの競争力やシェアはどのように変化していくでしょうか。

杉江:無担保ローンの利鞘が厚いというのは周知の事実で、間違いなく、新生銀行グループの強みとして活かしていく領域ではありますが、同時に、競争が激化するであろうということが容易に想像されます。私たちは自前ですべてを賄えるようなメガプレーヤーではありません。そのため、地域金融機関はもちろんのこと海外金融機関との提携もあろうかと思いますが、適切にタッグを組んで役割分担して、例えばお客さまを連れてくるのはあなたの係、審査と債権回収とそのIT基盤を準備するのは私たちの係というようなかたちを自然に作れるように、柔軟なサプライチェーンを整えておくことが必要です。現在国内の流れはノンバンクからバンクへとなっていますから、この流れに沿った戦略をしっかり立てていきます。この業界において伝統的な銀行ができないことははっきりしており、ハイリスクのお客さまに与信をつけること、また、与信をつけたお客さまの一部が結果的に多重債務者予備軍になってしまった場合に、そうしたお客さまとしっかりと寄り添う、向き合って、お客さまと債権回収の交渉をする、あるいはお客さまが立ち直る手助けをすること、こういったことは我々の業務としてしっかりと磨きをかけていきます。

中村:今まで過去3年を見てきますと、大手他社は保証の部分でかなり先行しており、囲い込みをしてノウハウもつけている状況だと思いますが、ここに切り込んでいくうえで、どこが強みと差別化になるのでしょうか?

杉江:この業務をやるにはハイリスク層の審査能力と回収能力が必要になるわけですけれども、この能力を一定規模で提供できるのは、マーケットにおいて新生フィナンシャルも含めた大手4社です。その中で、メガバンクグループの系列外であり、かつ、こういった業務で科学的経営を行っている頼れる会社であるという我々の立ち位置は非常に優位です。我々は「ダッシュボード経営」を徹底し、経営の意思決定やプロセスの管理をすべて数字で行っていますので、お客さまに対して説明がしやすいクリアなプロセスを提供することができます。どこのスイッチを押せば何が起こるかという、マーケットのことを熟知している強みや特長を活かしたソリューションを提供していきたいと思います。そして最後に申し上げたいのはITです。消費者金融事業のコストのかなりの部分はITで、プロセスの大半が自動化されているビジネスです。私たちのオープン系の基幹システムは自社で開発しソースコードを保有しており、どこかを改善したいと思ったときには、すぐに自社スタッフによって対応できますので、私たちのスピード感は圧倒的だと思います。

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