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通貨の魅力 カンタン解説

外貨預金には元本割れとなるリスクなどがあります。
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BRICsの次と目される成長国の通貨 トルコリラ

トルコリラ国と通貨の説明

トルコリラは、その名の通り、トルコ共和国の通貨です。
トルコは欧州・アジア・中東の中央に位置する地理的優位性から経済発展の著しい新興国のひとつです。国内人口の年齢層も若く豊富な労働人口も強みです。そのため、注目を集めた「BRICs」(ブラジル、ロシア、インド、中国)に続く、次に有望視される新興国群の一角に数えられることが多くあります。

トルコリラは、過去にはハイパーインフレや金融危機の影響で大きく下落したこともありましたが、成長期待や先進国に比べて相対的に高い金利などが魅力となり、評価は大きく改善しています。日本ではまだあまり馴染みがありませんが、欧州では地理的に近いこともあり、メジャーな通貨とされています。

トルコリラ為替動向

  • 欧州不安を受けて下落していますが、徐々に回復に向かう可能性も

トルコ経済は欧州への依存度が高いため、欧州の信用不安や景気失速の影響を心配した投資家に敬遠され、このところは冴えない動きが続いています。またトルコ経済もこのところはやや成長率が鈍化しています。

ただトルコ経済は、旺盛な個人消費など強い内需は健在。トルコ経済の抱える大きな問題の1つとされる貿易赤字も縮小傾向にあり、トルコ景気はあまり悪くなっていないことが確認されれば、海外投資家の資金も再度流入する可能性もあり、トルコリラは徐々に見直される可能性がありそうです。

トルコリラこんなお客さまにおすすめ!

  • 金利を受け取りながら、値動きにも期待したいお客さまへ

トルコリラの魅力は、相対的に高い金利と値動きです。トルコも世界の景気減速の影響から相次いで利下げをしていますが、政策金利は依然として5%以上(2012年5月現在)です。

トルコリラは海外投資家による売買の影響を受けやすいとされ、値動きは世界マーケットの動向次第で大きく動く可能性があり、リスクも高く注意が必要ですが、たとえば欧州信用不安が収まることを見込み、その局面ではより大きな反発上昇を期待したいお客さまには、金利を受け取りながら、値上がりも期待するような運用も可能かもしれません。


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トルコリラコラムトルコリラの強みと弱み

まずトルコの強みは、同国の人口構成でしょう。インドネシアやメキシコと同じく平均年齢が29歳代と若く、今後も人口増加が予想され、現在の7千万人台の人口が2050年には、1億人に達するとも言われています。トルコ経済は7割が民間消費で構成された消費主導の経済構造となっているため、この将来の消費人口の存在は大きな成長のエンジンとなりえると考えられています。また民間消費主導型の経済で成長している国のひとつにインドネシアも挙げられますが、トルコはすでに一人当たりの名目GDPが1万ドルに達しているなど、ブラジルと同等規模となっている点も注目でしょう。

政治的にも、現在の長い成長をもたらしているエルドアン政権への信認は厚いようで、2011年の総選挙で現政権が議席の過半数を得ており、政治的にも安定しているといえそうです。財政赤字も2012年度は、GDP比1.5%程度にとどまっており、この点での心配は少ないといえそうです。更に近年は、ローマ時代からの交通の要、地政学的強みが発揮されはじめており、政治的な中東と東西欧の架け橋だけではなく、天然ガスなどのパイプラインが交差する地域としても成長を遂げてきています。

このように良い事が非常に多いように見えますが、トルコにも弱みはあります。

中央銀行のターゲット(6.5%)を大幅に上回るインフレ率と継続的な経常収支赤字があげられるでしょう。
トルコはインドネシアと違い資源がないために、エネルギー価格が貿易収支やインフレに大きく影響を与える構図となっています。また中間財を輸入して加工して輸出をする加工貿易が中心であるために、輸出が増えると同時に輸入も増える構図で、貿易収支の改善が進みにくく、加えてこのところの旺盛な個人消費も貿易収支の赤字の常態化につながっていると考えられます。さらにトルコはこの赤字を埋めるための資金調達を海外からの投資に頼っている点も弱みでしょう。
トルコは、高い金利で資金をひきつけている間は良いのですが、何らかのショックがあった場合に、急激に資本が引き上げられ通貨が大きく調整するというリスクをはらんでいる点には注意が必要でしょう。

(2012年6月掲載の「新生銀行為替マーケット情報」より転載)

政井貴子(まさい たかこ) 新生銀行 金融調査部 部長

新生銀行 執行役員 金融調査部長 政井 貴子(まさい たかこ)

経営学修士。トロントドミニオン銀行資本市場部アソシエイトディレクター、クレディアグリコル銀行金融商品営業部部長を歴任の後、2007 年5 月新生銀行に入行。キャピタルマーケッツ部部長、市場営業部部長等歴任後、2013 年4 月より新生銀行初の女性執行役員に就任。
テレビ出演や新聞雑誌での経済コメントや寄稿提供、セミナーでの講演も多数。

本稿は新生銀行金融調査部の見解をもとに制作したもので新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。本資料は信頼できると思われる情報に基づいて新生銀行が作成しておりますが、情報の正確性、完全性が保証されているものではありません。本資料は情報提供を目的としたものであり、新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。ご投資される際は、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。

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