マーケット情報(為替)
南アフリカ・ランド/円相場の見通し

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品を説明するページをご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

直近2年間の市況

南アフリカでは今、新興中流階級の消費が活発です。1994年以降の社会変革を背景にそれまでより高い教育を受け、積極的差別是正措置で企業などの中枢に進んだ彼らは、クルマを所有し家や最新の家電を買っています。この活発な消費等をうけて、経常赤字とインフレが進行しています。
一方、ランド・円の為替相場は、ここ数年おおむねレンジの中で強含む(円安・ランド高)格好で推移してきました。実質金利約4%前後という高金利に引き寄せられた資金が、日本から南アフリカに活発に流入している格好となっているようです。しかし、2007年2月以降、国際金融市場の不安定化が一定の影も落としています。

<チャート:ランド・円の2003年以降の推移>
チャート:ランド・円の2003年以降の推移

為替見通し
今後1年程度のランド・円相場を見通す上では、前述の経常赤字をまかなうための「円滑な資本流入」と「金融政策の信認」が保たれるかがカギとなります。
「金融政策の信認」については、2007年12月6日に政策金利は2003年7月以来最高の11%に引き上げられており、この先もインフレ目標をゆるがすような政策への信認が失われる状況ではないと見られます。一方、「円滑な資本流入」に関しては、現在のようなグローバル株式市場の調整局面ではリスク回避の動きが強まり、「高金利通貨対安全通貨の両極の綱引き」という側面があるランド・円相場は下落(円高・ランド安)しやすい局面もあるのではないかと見ています。
大方の見通しでは、米国の景気減速局面は米FRBが利下げで対抗することによって比較的軽微に終わる、あるいは新興国の景気拡大で埋め合わされるという見方です。この通りなら、ランド・円相場は1ZAR=15円00銭〜17円50銭程度のレンジの中で安定的に推移することが見込まれます。
万一、米景気が大幅に悪化してグローバル景気の拡大が深刻に脅かされると市場が認識し、グローバル株式相場が弱気相場入りする、あるいはランドとの連動性が高いと見られている金相場が大幅下落すれば、ランド・円がレンジを下ぶれすることもリスク・シナリオとして認識しておくべきでしょう。ただしその場合でも、南アの金融政策への信認が保たれさえすれば軟着陸は可能だと見られ、急激かつ持続的な下落は可能性としては小さいと考えられます。
なお、2009年の南ア議会選挙が、今後、相場の材料視とされることもあるでしょう。
<コラム:南アの歴史(19世紀以降)>

1806年に英国がケープ植民地を建設し、この後「商工業と都市住民中心のイギリス系住民」と先住の「農業中心のボーア系住民」の対立が深まってゆきます。この中で英国は白人民族優位政策をとります(20世紀初頭に差別政策に抗議した弁護士「マハトマ」ガンディーは、南ア時代に「非暴力・不服従(後のSatyagraha)」思想の原型を形成します)。1869年にはダイアモンド鉱が発見され、1881年に第一次ボーア戦争終結。ボーア人が勝利し、Zuid-Afrikaansche Republiek(このイニシャルZARはランドの為替ディーリング上の略称の語源)を建国。1886年には大規模金鉱発見(於Witwatersrand)、ゴールド・ラッシュが到来し、アフリカ南部最大の都市(現在のヨハネスブルグ)が形成されます(ここの別名が「ランド」で、1961年に南アの通貨名となります)。1902年に第二次ボーア戦争終結、ボーア人も英国の支配下に置かれます。1948年に国民党政府が誕生、「アパルトヘイト政策」を進めます。1980年代には様々な経済制裁がピークに達し、米英はそれまで左派のANCへの警戒が強かったのですが、冷戦の行く末が見え始めた1980年代終盤に制裁を強化します。1990年にはマンデラ氏が27年の監禁後に釈放され、政策転換が進み、1994年にはANCが政権獲得、多民族共存を意味する「虹の国家」が誕生しました。

■免責条項
株式会社フィスコ(以下「フィスコ」という)は株価情報および指数情報の利用について東京証券取引所・大阪証券取引所・ジャスダック証券取引所・日本経済新聞社の承諾のもと提供しています。
“JASDAQ INDEX”の指数値及び商標は、株式会社ジャスダック証券取引所の知的財産であり一切の権利は同社に帰属します。
掲載される情報はフィスコが信頼できると判断した情報源をもとにフィスコが作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、フィスコは保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告なく変更する場合があります。
本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はフィスコに帰属し、事前にフィスコへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられています。
フィスコが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
本資料に掲載される株式、投資信託、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
本資料は、本資料により投資された資金がその価値を維持または増大することを保証するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、フィスコは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
フィスコおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。
投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください。

※本資料は、執筆者のマーケットに対する考え方を紹介するもので、新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。本資料は情報提供を目的としたものであり、新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。ご投資される際は、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。

※本資料およびこれに含まれるデータは相当の注意をもって作成されましたが、執筆者および新生銀行がその内容の正確性・完全性を保証するものではありません。
戻る 印刷用ページへ