World Report
脇若浩子の「豪・NZ現地レポート」
2008/3
第19回:「スポーツ大国」

お昼休みにオフィス街をジョギングする人々

日本人が知っている一番有名なオーストラリア人は、昨年現役を引退した水泳のオリンピック金メダリスト、イアン・ソープだということを、以前人づてに聞いたことがあります。一番有名なのが、歌手でも俳優でもなく、また首相や大臣でもないというのは、スポーツ大国の証拠でしょうか?

自他ともに認めるスポーツ大国で知られるオーストラリアでは、さまざまなスポーツの国際大会が開かれます。今年に入ってからも、シーズンオフのプロ野球のキャンプ地となったり、ゴルフの石川遼くんがシドニーで全英オープンの予選にのぞんだり、宮里藍さんや横峯さくらさんがゴールドコーストで毎年開催されているANZレディースマスターズという大会に出場したりしています。


カンガルーのいるゴルフ場も珍しくありません

真冬の日本でも、真夏のオーストラリアがテレビで映し出される機会が多かったのではないでしょうか?昨年のゴールドコーストマラソンにも、オリンピックの銀メダリスト有森裕子さんや、タレントの長谷川理恵さんがわざわざ日本から出場されていました。オーストラリアの主なスポーツイベントの年間スケジュールを見てみても、いかにスポーツが盛んなのかがおわかりになるかと思います。

1月 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Championships) メルボルン
3月 F1オーストラリア・グランプリ(Formula1 Australian Grand Prix) メルボルン
5月 シドニー・ハーフマラソン(Sydney Morning Herald Half Marathon) シドニー
7月 ゴールドコースト・マラソン(Gold Coast Airport Marathon) ゴールドコースト
8月 シドニー・市民マラソン(City to Surf) シドニー
9月 シドニー・マラソン(Sydney Running Festival)  シドニー
10月 モーターサイクルレース(Australian Motorcycle Grand Prix) フィリップ島
10月 インディカレース(Gold Coast Indy300) ゴールドコースト
11月 オーストラリア最大の競馬レース メルボルンカップ(Melbourne Cup) メルボルン
11月 全豪オープンゴルフ(Australian Open Golf) シドニーまたはメルボルン
12月 ヨットレース(Sydney to Hobart Yacht Race) シドニーからホバートまで

3歳クラスではもう立派に泳いでいる
スイミングスクール

日本もそうなのですが、海に囲まれているオーストラリアやニュージーランドでは、水の事故が多いため、赤ちゃんの頃からスイミングスクールに通う子どもがとても多く、小学校に上がる頃には、ほとんどの子どもが25メートルは楽に泳げます。小学校のスイミングの時間には、泳げる子と泳げない子でクラス分けをするのですが、泳げないクラスの子どもは、ほとんどが外国人で、特に日本人や中国人、韓国人が多いようです。

また、こちらのスイミングスクール、特に小さな子どものクラスは、日本のように「泳げるようになる」ことを目標としているわけではなく、「おぼれたときに、どう助かるか」ということに重点をおいています。オーストラリアの東海岸は気温も高く、1年を通して泳げる時期がかなり長いということから、「水の事故=おぼれる確率」も高くなるのだと思います。


日本だと「危ない!」との理由で
禁止になりそうな公園の水遊び場

スイミングスクールのレッスン内容は、プールの縁に子どもを座らせ、そこからドボン!とわざとプールの中に落とし、水の中でグルリと身体の向きをかえ、プールサイドの壁にしがみつく練習、しかも前向き・腹ばい・後ろ向きなど、落とし方は多種多様です。また、プールの中で縁につかまっている状態から、わざと手をすべらせて水の中に落ち、そこから自力で縁につかまる練習や縁につかまったまま、綱渡りをするように、横へ数十メートル移動する練習、背泳ぎをする体勢で水に浮いている練習など、かなり実践的です。

これらのライフセービング的な技をすべて身につけてから、本格的に泳ぐ練習をスタートします。生後4ヵ月からスタートする子が多いというスイミングレッスンですが、イアン・ソープをはじめとする金メダリストがたくさん誕生する国ならではのレッスンなのでしょうか?ライフセービングに関しては、世界トップレベルのオーストラリアですが、早いうちから水に慣れるということが一番大切なのかもしれません。

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