
(2008年6月制作)
石油輸出で世界5位(※)の産油国であるノルウェーは、原油価格の上昇を追い風に景気拡大が続いています。そのため、政策金利は引き上げ基調にあり、ユーロ圏を上回る水準になっています。
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2004年後半から、欧米景気の回復やエネルギー資源の価格上昇を受けてノルウェー景気が好転。ノルウェーの政策金利は、2005年6月から2008年4月までに計15回目の利上げが実施され、現在は5.5%です(2008年6月16日時点)。
また、依然としてノルウェー経済はインフレ気味の状態が続いていているため、中央銀行は引き締め気味の政策を維持すると明らかにしています。
ノルウェークローネは、原油価格やユーロの値動きと連動する傾向にあり、対円相場では、クローネ高・円安の動きが続いています。しかも上昇率ではユーロ/円を上回り、その他の資源国通貨との比較しても、クローネは強さ(クローネ高)を示しています。
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ノルウェークローネは2004年後半から、資源価格の上昇や国内経済の好調を背景に、クローネ高が続いています。 直近1年間の対円相場での推移では、経済の結びつきが強く通貨の連動性が高いユーロよりも上昇率が高く、欧州通貨の中でも産油国通貨である強みを発揮しています。 さらに、新生銀行の取り扱い通貨の中で、資源国通貨といわれる豪ドルやカナダドルと比較しても、各国の通貨をそれぞれ上回り、強い値動きが続いています。 |
カナダドルが、米国経済の影響を大きく受けて対円相場で急落したのに対し、クローネは、ユーロ経済圏の好調維持が下支え要因となっています。
このように、資源国通貨の中でも、結びつきのある経済圏の景況感によって格差が生まれ始めており、欧州の代表的な資源国通貨として、ノルウェークローネの存在感が一段と高まっています。

ノルウェー王国は北ヨーロッパの国で、国土面積は日本とほぼ同じ大きさです。
東側はスウェーデン、フィンランド、ロシアと国境を接し、他の3方は、西にノルウェー海、北はバレンツ海、南は北海と、海域に囲まれています。沿岸には“フィヨルド”によって生み出された天然の良港、魚場があり、さらに領海には北海油田を有し、石油、天然ガスのエネルギー資源にも恵まれています。
政治面では、立憲君主国で議院内閣制度による政治が行われ、『高い税負担・高い福祉』政策が採用されています。このような海洋資源の確保や独自の政策運営を維持するために、欧州連合(EU)には参加していませんが、欧州経済とは強い結びつきを保っています。
石油、天然ガスの輸出大国ノルウェーは、領内に北海油田を有し、豊富なエネルギー資源に恵まれた輸出主導型の工業国です。西ヨーロッパにおける石油と天然ガスの埋蔵量のほぼ半分を保有。石油の輸出では2004年に世界3位となり、現在でも世界5位の地位を占めています。天然ガスの輸出でも世界3位と、まさにエネルギー輸出大国です。 |
資産額・世界3位の政府系運用ファンドノルウェー政府は、石油やガスの輸出で得た収入を将来の社会保障費の増加に備えて積み立てており、その資金は「政府年金基金」として世界市場で運用しています。基金の資産額は2007年末には2兆186億クローネ(約40兆円)に達し、世界の政府系ファンドの中では世界3位の規模と、ノルウェーは金融市場でも注目を集めています。(※2007年度 出典NorgesBank) |
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一人当たりの名目GDPは世界2位ノルウェーでは、高い税負担を課せられますが、同時に充実した福祉が受けられます。また、ノルウェーの一人当たり名目GDPは83,922米ドルと世界2位(※)の豊かさを誇り、財政も大幅な黒字のため、世界有数の高福祉国家となっています。子育て支援策が拡充されているほか、教育水準が高く、女性の就労が進んでいる点もノルウェー経済の発展につながっています。これら政治の安定や財政基盤の強さを背景に、格付はS&P、ムーディーズの両格付け機関から最上位の評価を得ています。(※2007年度 出典IMF) |
水産業や海運、水力発電と水資源も活用ノルウェーは、3方を海に囲まれているため、水産業も盛んです。魚介類は主要な輸出品であり、ノルウェーサーモン(アトランティックサーモン)や大西洋サバは日本でもおなじみです。また、水力利用も活発で、大量の水を必要とするパルプ・紙業が発展。さらに、国内で消費するエネルギーのほぼ100%水力発電でまかなっています。また、大量の電力を必要とする一次アルミニウムの生産・輸出国では世界有数の地位を占めています。 |
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1.エネルギー価格の上昇で、景気好調ノルウェー経済は2004年後半から、原油価格の上昇を受けて順調な拡大が続いています。また石油輸出の伸びが、関連設備投資の増加や製造業の好調に波及。好景気を背景に個人消費も2007年には6.5%の高い伸びとなっています。実質GDPは2005年以降毎年2%〜3%程度の成長を続けており、失業率も低い水準にあります。 2.政府系運用資金は着実に増加石油や天然ガスの輸出で得た収入を世界各国の市場で運用している「政府年金基金(Government Pension Fund)」は、アブダビ投資庁、シンガポール政府投資公社に次ぐ世界3位の巨大ファンドに成長し、残高は順調に増えています。基金の残高は国家予算の3倍にも及び、運用収益の一部を歳入に組み込むことで財政の安定的な運営に大きく寄与しています。 3.最上級の格付を維持石油輸出の好調などにより、2007年度の一人当たりの名目GDPは83,922ドルと、世界2位の豊かさを誇ります。 また、ノルウェー政府は国民の高い税負担を源泉とする福祉重視の政策を採用しているため、財政運営は独自の厳格な規律に基づいて行われ、国民の政治に対する信頼も高いものとなっています。 このような生活の豊かさや巨額の政府基金の存在などの財政基盤の強さ、政治の安定などは代表的な格付機関から高く評価されており、ノルウェーの自国通貨建て格付は、AAA(S P)、Aaa(ムーディーズ)と最上級の評価を得ています。 4.政策金利は引き上げ基調が続く2004年以降、欧米景気の回復やエネルギー資源の価格上昇を受けて、ノルウェーの景気が好転。 このような景気の拡大を受けて、OECDはノルウェー経済の過熱を防ぐために金融の引き締めや政府年金基金からの国家予算への繰り入れ抑制などを勧告。ノルウェー中央銀行も2005年6月から金利を引き上げを続けており、2008年4月には15回目の利上げを実施。現在の政策金利は5.5%となっています。 ただ、依然としてノルウェーのインフレ指標である消費者物価指数(CPI)の対前年比伸び率は3%前半とノルウェーが採用しているインフレターゲット値2.5%を上回り、ややインフレ気味の状態が続いていています。そのため、引き続き金融政策は引き締め気味のスタンスが維持されています。 また、企業部門、個人消費ともに堅調を維持し、利上げによる景気への悪影響は深刻な状態ではなく、また過去の金利水準と比較しても、まだ利上げ余地が残されていると見られています。また原油価格が高止まりしているため、引き締め気味の政策が続いています。 |
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原油価格の上昇を享受する通貨ノルウェー経済は石油、天然ガスの輸出収入に大きく依存しているため、ノルウェークローネの値動きは原油価格の変動に少なからず影響を受けます。また、経済の結びつきの強さから、ユーロの値動きと連動しやすい傾向にあります。 米国経済圏のカナダと欧州経済圏のノルウェー新生銀行の取り扱い10通貨の中で、産油国の通貨であり、値動きが原油価格と連動しやすいのは、カナダドルです。 利上げ余地を残すノルウェーの経済を再度確認すると、消費者物価指数(CPI)の対前年比伸び率は3%前半とややインフレ気味となっていますが、新興諸国のような過熱感のある水準ではありません。また、国内の電力供給のほとんどが、水力発電でまかなわれているため、エネルギー価格の上昇が国民生活を圧迫するリスクが少ない点も特徴です。また、金利水準は5.5%と、引き上げの余地があるほか、2006年に予定されていた税制改革のうち、減税の一部を取りやめ個人消費の伸び率を抑えるなど、過熱防止や経済安定のための政策手段がまだ多く残されていることも、ノルウェークローネの強みといえます。 このほかにも、原油価格の変動の影響を緩和するための国家予算の3倍にまで積み上がった莫大な政府基金有の存在や国民の生活水準の高さ、住宅や教育、労働環境の良さは、新興国やほかの資源国と異なる強みといえるでしょう。 |
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※本資料は情報提供を目的としたものであり、新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。ご投資される際は、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いします。 (2008年6月制作)
外貨預金は為替変動により外貨から円への交換比率が変わるため、外貨を円に換算した場合に為替差損が生じるおそれがあります。また異なる通貨への交換には為替手数料を含んだ当行所定の為替レートが適用されます。そのため受取時の円貨額は為替相場に変動がない場合でも預入元本を下回る場合があります。
異なる通貨への交換には為替手数料を含んだ当行所定の為替レートが適用されます。
実質金利は、為替手数料の負担により表面金利よりも低くなります。例えば、南アフリカランドの場合、為替手数料が往復1円(1ランド=14円とすると元本に対して約7.2%)かかります。