為替・マーケット用語集

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ボラティリティ
  • ※外貨メール2006年11月20日掲載

今週号より編集後記の場をお借りして、元為替ディーラーの松田哲氏に「為替用語」や「市況」についてお伺いするコーナーを開始します。どうぞよろしくお願いいたします。さて第1回目の今日のテーマは「ボラティリティ」。 松田氏曰く、「このところ米ドル/円取引では、ボラが低下傾向です。」

─ ボラ・・・ですか?
 『ボラ』とはボラティリティの略で、本来の意味は「揮発性」なのですが、相場に転用して「価格の変動性」「価格の変動率」を示し「%」で表されます。たとえば「これから相場が大きく動きそうだ」と考える市場参加者が増えると、ボラティリティは上がります(大きくなる)。実際の為替オプション市場では、ボラティリティそのものが売買されています。

─ 米ドル/円のボラが低い理由はなぜでしょうか?
 今年の前半から年央までは、日米金利差拡大を材料に米ドル/円相場も相応に動いていました。しかし、今年の後半になると、米国の景気拡大に一服感が出て、米ドル金利も据え置きが繰り返されています。「目先、米ドル金利は動かない」と考える市場参加者が増えたことが、ボラティリティ低下の理由の1つと考えられます。

─ ユーロ誕生など他の影響は考えられますか?
 ユーロ/円がユーロ統合後の最高値を更新して151円台を見ています。今の外国為替市場では、米ドル/円よりもユーロ/円に注目が集まっているせいでドル/円のボラが下がっている、とも考えられます。また、このところ新興国の経済発展が顕著です。そのことから市場のテーマが「米ドル(基軸通貨)vs主要国通貨(メジャー・カレンシー)」の構図から、「先進国vs新興国」へ移ってきていることも、米ドル/円相場のボラティリティ低下の要因として挙げられるかもしれません。

─ 米ドル/円相場の今後について何かコメントを。
 現在の1米ドル=115円〜120円は見慣れた印象です。市場参加者にとって目新しさのない、見飽きたレートと言えるかもしれませんが、特段のニュースが出るまでは、米ドル/円のボラティリティは低めに推移するのではないかと考えています。もちろん、マーケット(相場)は油断禁物、予断を許さず・・・ですが。

松田 哲 氏
三菱信託銀行本店国際資金為替部にて、外国為替、国際資金業務のエキスパートとして活躍。 三菱信託銀行より、米国ファースト・インターステート銀行に転職。 その後、仏国パリバ銀行、クレディ・スイス銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーを歴任。 東京外国為替市場委員会委員。 直筆による新刊「FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?」発売中。

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

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