為替・マーケット用語集

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無担保コール翌日物金利
  • ※外貨メール2007年5月21日掲載

先週17日(木)、日本の2007年第1四半期GDP発表に注目が集まりましたが、事前予想・前回値とも下回る結果となり、マーケットの予想に反して今回は利上げ見送りとなりました。

新生銀行  無担保コール翌日物金利とはなんでしょう。
松田氏  金融機関が短期資金の貸し借りをする場所をコール市場といい、コールとは英語の“call”のこと。呼べばすぐ返ってくるほど短期間の貸し出しをする市場という意味です。コール市場の取引で最も短期間のものは、今日から明日の1日間。これを無担保コール翌日物と呼び、この金利を無担保コール翌日物金利といいます。かつては公定歩合の操作が最も重要な金融政策でしたが、コール市場の拡大などで金融機関の日銀借り入れの残高が減少。今では公定歩合より、無担保コール翌日物金利の影響が大きくなっています。
新生銀行  金利の上げ・下げの基準はどこにあるのでしょうか?
松田氏  日本円の政策金利をつかさどるのは日銀です。金融調節の基本方針、公定歩合、預金準備率の変更等の金融政策を話し合うために、日銀の政策委員会が開催する金融政策決定会合によって決定されます。メンバーは日銀総裁と2名の副総裁、6名の審議委員で構成され、政策金利はこの金融政策決定会合で日銀短観、消費者物価指数(CPI)などの数値を勘案して決められます。
新生銀行  利上げは、為替相場にどのような影響を及ぼしますか?
松田氏  円金利(日本円の政策金利)の上昇は基本的には円高要因となり、高金利通貨との金利差が縮まることを意味するため円買いの材料になります。現在円金利は、超低金利政策が継続していることから「円キャリー取引(=低金利の円資金を借り、高金利の通貨に運用する取引手法)」が活発。しかも他の通貨に比べて突出して低金利のため、仮に円金利を引き上げたとしても「金利差の絶対値」にマーケットが注目すれば、再び円キャリー取引が活発になることも考えられます。
松田 哲 氏
三菱信託銀行本店国際資金為替部にて、外国為替、国際資金業務のエキスパートとして活躍。 三菱信託銀行より、米国ファースト・インターステート銀行に転職。 その後、仏国パリバ銀行、クレディ・スイス銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーを歴任。 東京外国為替市場委員会委員。 直筆による新刊「FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?」発売中。

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

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