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一日で5円以上ものドル急落が起こった時にはどうなるものかと思ったものの、その後は拍子抜けするような一進一退、レンジ相場が続いた。しかしそんなレンジ相場にも終わりがやってくる。あの急落が起こった日から17日目、ドル急落の第2幕目が始まった――。
さて、これは8月中旬以降の為替について説明したものではなく、今から9年前、98年の9月から10月にかけての為替を解説したものである。しかし途中まで、最近の市況解説と錯覚した人がいても当然と思えるくらい、それほど両者は似ている。
98年の9月から10月にかけてのドル円と、今年8月中旬から最近にかけてのドル円の動きは、水準と変動率は違うが、しかしリズムはかなり似ている。98年の場合、ドルは8月11日の147円から9月11日にかけて128円まで急落。その後は132−136円中心のレンジ相場が続いた。それに対して今回は、8月17日にかけ111円までドル急落した後、最近にかけて114−116円でのレンジ相場が続いている。
ところで、98年の場合、レンジ相場は16営業日で終了、最初のドル急落が起こった9月11日から17営業日目から、急落第2幕が始まった。さて、今回の場合、8月17日の急落の日から、本6日が14営業日目になる。98年のパターンを参考にするなら、そろそろレンジ相場の終わりも意識する必要があるだろう。
ちなみに、98年の場合、レンジ相場が16営業日で終了となったのは、雇用統計の悪化が一つのきっかけになったようだ。その意味では、7日発表の雇用統計は注目で、それ次第で少し状況が変わる可能性ももちろんある。
いずれにしても、このようなアナロジー(類似性)への注目は客観的判断材料として必要だろう。レンジ相場も、始まったばかりの頃は、主観的判断においてそれがいつまで続くかはわからない。しばらく続いてはじめて、それがレンジ相場だと認識する。しかしそれを認識した時には、すでにレンジ相場の終わりが近い可能性すらある。
つまり、ドルが急落した8月16、17日の直後に、しばらく114−116円でのレンジ相場が展開すると主観的に判断するのは難しかっただろう。しかし実際にそれを目にして、114円でドル買い、116円でドル売りが有効だと気付く。ではこれがいつまで有効に機能するか、それ判断するためには、アナロジーのような客観的判断材料が必要だということだ。
もちろん、客観的判断材料にも質の違いがある。投資家の立場に立てば、自己の主観性を少しでも抑制できる良質の客観的判断材料を提供してくれる情報を求めるのが、本来は当然過ぎるほど当然な話だと思う。

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