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7月は株急落、ドル急落という「弱気相場」が続かない1ヶ月となった。 ただ弱気相場は続かないものの、弱気になる環境がなく、強気になる理由があるかといえば、それは別だろう。 昨年はまさにこの7月末から一気に信用不安が急拡大に向かったが、リスクプレミアムは、その一年前とほとんど変わらない。
昨年は、7月下旬に欧州の金融機関の巨額損失懸念が浮上、さらに8月に入ると欧米中央銀行が非常時対策としての資金供給を発表したことなどから、 事態の急速な深刻化が一般的に認識され、信用不安懸念が一気に広がり始めた。 その中で株、ドルともに急落へ向かったのである。
ところで、この時の信用不安急拡大を示した指標の一つが、リスクプレミアムの目安であるスワップスプレッドで、 同スプレッドは昨年7月下旬にこの局面で初めて0.7%を超えると、一気に7月末にかけて0.75%へ拡大した。
このスワップスプレッド、今月に入り、いわゆる米住宅金融、GSE問題への懸念が広がった中旬にかけて、やはり0.75%を超えるほど急拡大した。 その後少し落ち着きを取り戻したものの、なお0.7%近辺での高止まりが続いている。 これを見るかぎり、リスクプレミアムの環境は、信用不安急台頭となったあの一年前の悪夢の夏から変わりないようだ。
過去のパターンからすると、円高「中休み」でのドル高のピークは、約2ヶ月の間隔で二番天井を確認するのが基本。 その意味では、6月中旬がかりに一番天井として、8月中旬にかけては二番天井模索局面といえる。
また、最近のドル高に影響的な原油安について、かりにバブル破裂なら、そのパターンとして、約1ヶ月で一番底、二ヶ月で二番底をつける習性がある。 このパターンからすると、原油安の一番底は8月初めにかけて続く可能性はある。
以上のように、8月前半にかけてはドル高・円安が続きやすい環境はあり、だからこの7月に弱気相場は続きにくいということなのだろう。 ただし、弱気になる理由がなく、強気になる理由があるかといえば、それは違うということではないか。
そもそも上述の中の原油価格については、30日NYで急反発となった。 バブル破裂パターンで一番底を打った後の動きである可能性もあるため、ちょっと注目したい。
過去の代表的バブル破裂相場として、1990年からの日経平均と、2000年からのナスダックの値動きを細かく調べてみると、 平均15営業日、同12%反落で「一番底」、同55営業日、同32%反落で「二番底」となっていた(終値ベース)。
これに対して、今回の原油価格の動きを見ると、これまでのところWTIは、18営業日で16%弱の反落が最大だ。 上述の平均的な「一番底」に比べると、すでに日柄、価格とも行き過ぎ局面に入っている可能性もあるわけだ。
あくまで、上の2つのケースといった限られた前例での判断ではあるが、 バブル破裂の初期段階には、1ヶ月弱、10%超の下落で「一番底」、そして2ヶ月強、30%程度で「二番底」といったサイクルがあった。
このサイクルから今回の原油価格の動きを考えれば、7月初めの145ドルから始まった下落の流れは、基本的に9月中旬に100ドル割れ含みへ向かうものの、 その前の小底はすでに確認しつつあり、いったん130ドルを超えるまでの小反発もありうるといった見方になる。
この間の株やドルと原油相場の関係から考えれば、もしも目先原油相場が以上見てきたような動きに向かうなら、それは株やドルの上値を重くする影響になるだろう。 最初に書いたように、最近は弱気相場が続かない傾向があるものの、一方で理屈的には決して強気の理由もないと思っている。 それを再認識する上で、原油価格の動きは要注意ではないかと思っている。 (Y)
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