為替・マーケット用語集

印刷する

デリバティブ
  • ※外貨メール2006年12月11日掲載

 新生銀行でもいくつかの商品をリリースしている「仕組預金」、つまりデリバティブ預金ですが、以前は機関投資家向けの商品として開発・運用されていました。その言葉だけを見るとなんだか難しそうに思えますが・・・

 「デリバティブ、イコール胡散臭い」という印象の方々も結構いらっしゃるのではないでしょうか。金融用語にはカタカナ英語が多いのですが、これもその1つ。字面からは全くわからないところが、胡散臭さを増大させているような気もします。さて、そのデリバティブを辞書で調べてみると・・

derivative : 独創性のない、派生の、派生物
derive : 引出す、起原を尋ねる、推論する、由来する、派生する

 また、デリバティブを使って組成された金融商品のことを「金融派生商品」と呼びますが、基本的には、ある一定条件下で有利な効果を得るためにデリバティブを利用します。

 通常の預金は実に単純です。元本を一定の期間預けて、当初契約した利率で計算して、満期時等に元利が戻ってきます。一方、デリバティブ商品は「ある条件」に当てはまると有利な運用ができるのですが、もしその条件に当てはまらない場合はリスクが発露する可能性もあります。

─ 「派生商品」よりも「一定条件のついた商品」と呼ぶほうがイメージが湧きそうですね。

 例えば、通常のジャンケンは「勝ち」「負け」「引き分け」があります。仮に、勝ったら100円もらえて、負けたら100円払う、引け分けなら何もなしというジャンケン勝負をする前に、ある契約を結んでみることにしましょう。A君曰く、「引き分けでもボクの勝ちってことにしてよ。契約料として50円あげるから。」するとB君は承諾します。A君は「儲けは少なくてもいいから勝つ確率を高めたい」ことを望み、B君は「負ける確率は高まるけれど、勝ったらたくさん儲かる」ことを望むのであれば、契約成立です。下記契約料を50円とすると・・・

 


勝ちの場合 引き分けの場合 負けの場合
A君 +100円−契約料
=+50円
+100円−契約料
=+50円
−100円−契約料
=−150円
B君 +100円+契約料
=+150円
−100円+契約料
=−50円
−100円+契約料
=−50円

─ なるほど。私だったらB君の立場を選びます。負けたときの痛手が少ないほうが嬉しいです!

 かなり簡潔な例を取り上げましたが、デリバティブ商品とはそういうことです。為替や株価、景気動向、中には天候なども“条件”にして、「もし○○になったら△△、違ったら××」という契約を結ぶのです。通常の円預金はまだまだ低金利。そこで、ある条件と引き換えに金利をUPする。預ける期間であったり、為替差益だったりします。、契約者はその「ある条件」と引き換えに、比較的高い金利を享受できるというわけです。デリバティブ商品を利用する際は、1にも2にも、“条件確認”が大切になりますね。

※上記オプション、デリバティブに関する表現は松田氏の考えであり、当行の考え方を示すものではありません。

松田 哲 氏
三菱信託銀行本店国際資金為替部にて、外国為替、国際資金業務のエキスパートとして活躍。 三菱信託銀行より、米国ファースト・インターステート銀行に転職。 その後、仏国パリバ銀行、クレディ・スイス銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーを歴任。 東京外国為替市場委員会委員。 直筆による新刊「FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?」発売中。

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

閉じる

0