為替・マーケット用語集

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日銀短観
  • ※外貨メール2006年12月18日掲載

日銀は15日(金)に企業の景況感は、3四半期連続で改善したが大企業・非製造業では小売りなどの消費関連業種の弱さが確認され景気の弱さも垣間見えると発表。今回はこの株、為替、金利動向を占う上で重要な指標の一つを取り上げました。

日銀短観とは、日銀が年に4回行う「主要(全国)企業短期経済観測調査」で、直接各企業の経営者に業況感を問うアンケート調査をまとめた経済観測のことです。

調査は全国の大手企業と中小企業、製造業と非製造業などに分けて、業績、設備投資、雇用などについて実績と今後の見通しを聞くもので、良いとする企業の比率から悪いとする企業の比率を引くという形で示されます。日銀短観は、景気動向を占う上で重要な経済指標と言われ、株式市場など金融市場に対しても影響力が強く注目されます。

新生銀行 日銀短観はマーケットにどんな影響を与えるのでしょうか?
松田氏 短観が良いということは、一般的に見て景気が良いということですから、株式の買い材料になるとの見方が多くなります。海外から日本株への投資を促し、外貨から日本円へ資金が流入し「円買い」が起きやすくなります。更に、日銀は円金利の引き上げを実施しやすい環境になります。円金利の引き上げは、外貨預金との金利差が縮小しますから、「円キャリー・トレードの解消」にもつながり、一般に「円買い」材料として影響を与えやすくなるようです。
新生銀行 となると、マーケットへのインパクトも大きいのでしょうか?
松田氏 短観は、企業経営者に業況感を問うアンケート調査ですから、事前にその雰囲気は伝わっています(プロの感?)。短観を材料に、円金利引き上げの思惑が強まったり、弱まったりすることで、外国為替市場で「円買い」や「円売り」になることもありますが、時間的には長続きしないことが多いような気がします。
新生銀行 では何がニュース性を高めているのでしょう?
松田氏 今後、日銀が円金利を引き上げることが、マーケット(金融市場)のテーマになる場合は、注目度は上がると考えています。ですから外貨を保有している場合は尚更、日銀短観を意識しておく必要があります。ちなみに今回は直前の経済指標に表れた消費の弱さが確認された形で日銀は18、19日に開く政策委員会・金融政策決定会合で年内の追加利上げを見送る見通しとなりました。円金利引き上げは、来年に持ち越された格好です。
松田 哲 氏
三菱信託銀行本店国際資金為替部にて、外国為替、国際資金業務のエキスパートとして活躍。 三菱信託銀行より、米国ファースト・インターステート銀行に転職。 その後、仏国パリバ銀行、クレディ・スイス銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーを歴任。 東京外国為替市場委員会委員。 直筆による新刊「FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?」発売中。

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