投資する前はもちろん、投資した後のチェックにも役立つ中国株情報を亜州IR(株)のコメントと共にお届けします。
(提供:亜州IR株式会社)
本稿は、亜州IR株式会社によるマーケット情報であり、新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。本資料は情報提供を目的としたものであり、新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。ご投資される際は、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。
(更新日:2012年5月21日)
マーケット・レビュー
先週の中国株マーケットは、欧州債務不安の再燃で大きく売られた。◎再選挙が決まったギリシャで、ユーロ離脱のシナリオが現実味を帯びてきたこと、◎ムーディーズによるスペイン銀行の格下げ決定で、ギリシャ問題が他の南欧諸国に飛び火する流れが改めて浮き彫りになったこと――などが嫌気されるなか、先週末18日の上海総合指数は2,344.52ポイント(週間騰落率はマイナス2.11%)、ハンセン指数は18,951.85ポイント(同マイナス5.07%)で引けた。
マーケット展望
今週の中国株マーケットは先週と同様、海外情勢の混迷化で上値が抑えられる展開が予想されるが、中国国内の景気テコ入れ策が期待される中で押し目買い(値下がりしたタイミングで買う取引)が入る場面もみられそうだ。上海総合指数の週間レンジは2,300ポイント(節目・大台)〜2,378ポイント(50日移動平均)、ハンセン指数のレンジは18,303ポイント(1月9日安値)〜19,200ポイント(17日の終値)、H株指数は9,000ポイント(節目・大台)〜9,700ポイント(17日の終値)を想定する。
外部環境は依然としてネガティブだ。先週末のNY株式市場は、欧州情勢に改善の兆しが表れない中で6日続落。注目された米SNS最大手フェイスブックの上場初日がさえない値動きに終わったことも失望感を強め(終値が公募価格比で0.6%の上昇にとどまる)、ダウ平均は前日比0.59%安の12,369ドルで取引を終了した。欧州市場も軒並み売られ、英FT指数が1.33%安、独DAX指数が0.60%安で引けている。
一方で、中国国内の投資環境はやや改善したといえそうだ。中でも、景気テコ入れに向けた政策支援の動きが表面化し始めた点はプラスだ。先々週末(12日)に預金準備率の引き下げが発表されたことに続き、先週は省エネ家電やエコカーを対象とする購入補助金の支給方針が打ち出された。「これによる消費刺激の効果は、最大で5,000億人民元に達する」と伝えられるなど、今回の政策に対する市場の期待は小さくないようだ。
こうした内外環境の下、今週の中国株マーケットは本格的な投資マインドの回復が望めないにせよ、ディフェンシブな内需株を中心に押し目買いのタイミングが訪れる可能性があるかもしれない。

足元の相場下落は、2月下旬までの急伸を受けたスピード調整か――。3月の中国株マーケットが値を下げた要因としては(ハンセン指数が月間で約5%下落)、中国経済や企業業績の成長ペース減速などが挙げられているが、これらファンダメンタルズの問題というよりは、テクニカルな理由によるところが大きいと思われる。今年に入ってからの値動きを振り返れば、ハンセン指数は年初から高値(21,760ポイント)をつけた2月20日までに累計で約18%上昇。その後はほぼ一貫して弱含み、同高値から3月30日終値(20,555ポイント)までは5.5%の下落を強いられたが、あくまで「飛ばしすぎ」の相場が調整された形とみてよいと考える。
懸念される景気の減速も、「第2四半期には底を打つ」とする見方が有力のようだ。それを見越しつつ、今後の株価は徐々に上昇基調を取り戻す流れが期待されよう。
中国の住宅市場に復調の兆しが表われているようだ。3月の物件販売データで、中国不動産デベロッパー各社の販売が軒並み好転していることが分かった。たとえば、政府系大手の中国海外発展は売り上げが90億香港ドルを超え、前年同月比で16%の伸びを示した。また、民営大手の1社は、同115%の増加を記録している。
足元で販売が好転する背景には、住宅ローン金利の低下がありそうだ。中国人民銀行の劉士余・副総裁は3月、「居住用の普通民間住宅購入者に対するローンは保障する」と表明。一軒目住宅の購入者に対し、銀行が優遇金利を設定するよう奨励した。これを受けて、商業銀行は同住宅向けに基準金利を10〜15%下回る優遇金利を相次いで設定した。
中国人の持ち家需要は根強く、これまで様子見を決め込んでいた消費者がここにきて、ローン金利の低下にあわせて一斉に購入し始めたようだ。
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