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FPコラム

2007/9/20

日本のバブル期を思い出させる、
米サブプライムローン問題

村井 英一

アメリカで一部の住宅ローンの延滞が増加し、金融機関やファンドで資金繰りに窮しているところがある、という報道をきっかけに、7月から株式相場、為替相場ともに大きく変動しています。

アメリカには、信用力の低い人向けに「サブプライムローン」という住宅ローンがあり、低所得者やカードローンの延滞を繰り返している人も、それを使って住宅を購入することができるのです。このサブプライムローン、最初の2年から3年は6%程度の固定金利です。しかし、その後は金利が変更され、現在では10%程度に上昇するようになっています。この間に不動産価格が上昇していれば担保価値が上昇し、一般の住宅ローン(プライムローン)に借り換えができます。昨年までは、アメリカでは不動産価格の上昇が続いていたので、借り換えが進んでいました。ところが昨年暮れから不動産価格の上昇が止まり、思うように借り換えができなくなりました。そこにアメリカの高金利が加わり、サブプライムローンの金利が上昇しました。そのため、返済できなくなる低所得者が増加したのです。日本円で言えば、年収200万円程度の人や英語もほとんど話せない移民にも比較的簡単な審査で融資していましたので、延滞率の上昇となりました。

さらに、アメリカの不動産価格の上昇は、不動産投資のブームをもたらしていました。値上がりを見込んで土地を購入する人が増えたのです。このような不動産投資(投機?)をしている人の中には、低所得者ではないにもかかわらず、サブプライムローンを利用する人もいました。審査が簡単で早いからです。値上がりしそうな土地を、よく調べずに購入し、サブプライムローンで購入資金を調達したのです。これも、不動産価格の値上がりを前提として投資していたのですから、上昇が止まると途端に行き詰ります。

このように見てみると、かつての日本のバブルを思い出しますね。80年代の日本も、不動産価格の上昇を狙って、不動産投資が大変なブームとなりました。不動産の価格は、賃料などでは説明のつかないところまで上昇しましたが、それでもさらに高値で売り抜けられると、高い買値がつきました。しかし、それがいつまでも続かないことは私たちが体験した通りといえるでしょう。

不動産投資は賃料収入で判断

不動産は価格の変動がありますし、購入したものを途中で売却することが比較的容易なため、売却益を得ることができます。しかし結果として利益を得ることができたということならよいのですが、始めから値上がり益を狙って購入するのはリスクが大き過ぎると思います。不動産投資の基本はあくまで、賃貸収入でどれほどの利回りが期待できるかということです。長期保有を前提として、賃料収入が魅力的な投資利回りとなるかどうかで不動産価格の高安を判断するべきでしょう。日本でも、このような「収益還元法」で不動産価格を評価する考え方が広まってきましたが、本家のアメリカで値上がりを狙った不動産投資が増えていったのは皮肉な結果です。

本稿はFP各氏の作成日現在の考え方を紹介するもので、新生銀行が特定の金融商品を勧誘・推奨するものではありません。 本資料は情報提供を目的としたものであり、いかなる有価証券の売買等を勧誘するもの、新生銀行の投資方針等を示唆するものではありません。投資される際は、お客さまご自身の責任と判断で行っていただきますようお願いいたします。

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