新生プラチナサービス

FPコラム

2007/9/20

人気ファンドにみる“分散投資”効果

村井 英一

最近よくいただく質問にこのようなものがあります。「銀行の窓口で勧められた投資信託が下がっている。バランス型は比較的に安定的だと言われたが、他と比べてもかなり下がっている。」「国際分散投資はリスク逓減となるはずなのに、下がるときはドルもユーロもみんな下がっている。あまり意味がないのではないか?」

実際はどうなのでしょうか。純資産残高の上位10位までの追加型投資信託の騰落率を見てみましょう。追加型投資信託とは、原則いつでも売買ができるファンドです。

残高上位投信の6ヶ月間騰落率
  ファンド名 運用会社 投資対象 6ヶ月間騰落率
1 グローバルREITオープン 野村 REIT -8.70%
2 財産3分法ファンド毎月分配型 日興 バランス -2.20%
3 マイストーリー分配型(年6回)B 野村 バランス -0.20%
4 りそな・世界資産分散ファンド 大和 バランス +3.38%
5 ピクテ・グローバル・インカム株式 ピクテ 株式 -5.66%
6 グローバル・ソブリン(毎月) 国際 債券 +4.57%
7 外国債券オープン(毎月分配) 三菱UFJ 債券 +1.47%
8 ダイワグローバル債券F(毎月) 大和 債券 +2.12%
9 「ハッピークローバー」 興銀第一ライフ 債券 +8.50%
10 グローバル好配当株オープン 大和住銀 株式 +7.30%
  • ※平成19年11月5日時点

直近6ヵ月間の騰落率を悪い順に並べてみますと、バランス型のファンドが上位に来ていることがわかります。投資対象が、債券だけ、株式だけというものよりも、いくつもの資産を組み合わせて運用するファンドのほうが、直近6ヵ月間で見る限り値下がりが大きくなっています。バランス型のファンドは、債券、株式といった一つの資産だけで運用するのではなく、債券、株式、そしてファンドによってはREIT(不動産投資信託)などいろいろな資産に分けて投資します。また、これもファンドによって異なりますが、国内、海外を含め、いろいろな国に分散して投資するものが多くなっています。そして、メリットとしてあげられるのが、いろいろな資産に投資しているので、分散投資の効果が働き、安定した運用が期待できるということです。一般に株式が値下がりするような状況では債券が値上がりしやすく、債券が値下がりするような状況では株式が値上がりしやすい傾向があります。それだけに、いろいろな資産に分けておけばそれぞれの動きが相殺されて、変動が小さくなる傾向があるというのです。

バランス型ファンドも短期では…

しかし、現状を見る限りではそうなっていないのが、上の表でお分かりいただけるでしょう。7月以降、アメリカのサブプライムローン問題の影響で、特にREITの値下がりが大きくなっていると考えられます。そのために、REITを組み入れているバランス型ファンドは値下がりが大きくなっています。また、最近は円高と日本の株安が連動している傾向があるため、海外債券と日本株での運用だと(一見リスク分散のように見えるのですが、)両方とも下がってしまうという面があり、それが影響しているものもあると考えられます。このように、6ヵ月程度の期間で見ると、資産を分散してリスク逓減を図っているバランス型のほうが、結果としてリスクが大きくなっているということもあります。 では、国際分散投資、通貨分散はどうでしょうか。国際分散投資というのは、例えば米ドルだけ保有しているよりも、ユーロ、イギリスポンド、オーストラリアドルなどいろいろな通貨の資産で保有したほうが、分散効果が働くということです。米ドルが下がったときにユーロが上がるなど、それぞれが違う動きをするために、全体としては安定的な変動となるからです。

本稿はFP各氏の作成日現在の考え方を紹介するもので、新生銀行が特定の金融商品を勧誘・推奨するものではありません。 本資料は情報提供を目的としたものであり、いかなる有価証券の売買等を勧誘するもの、新生銀行の投資方針等を示唆するものではありません。投資される際は、お客さまご自身の責任と判断で行っていただきますようお願いいたします。

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品を説明するページをご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。