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その時に困らない、今のうちにできること「相続」(前編) その時に困らない、今のうちにできること「相続」(前編)

井戸美枝

profile

井戸美枝(いど みえ)

CFP®、社会保険労務士。神戸市生まれ。 関西と東京に事務所を持ち、年50回以上搭乗するフリークエント・フライヤー。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。社会保障審議会企業年金部会委員。経済エッセイストとして活動し、人生の神髄はシンプルライフにあると信じる。
『世界一やさしい年金の本』(東洋経済新報社)『お金が貯まる人となぜか貯まらない人の習慣』(明日香出版社)『知らないと損をする国からもらえるお金の本』(角川SSC新書)『現役女子のおカネ計画』(時事通信社)など著書多数。
2017年2月には、定年男子 定年女子 45歳から始める「金持ち老後」入門!。また10月には「身近な人が元気なうちに話しておきたいお金のこと介護のこと」を上梓。

「おカネは人を変える」とも言われます。思いがけず大金を手にして人生を踏み外す、なんて方は少ないでしょうが、おカネを増やそうと必死になり過ぎてしまったり、遺産相続で仲の良かった兄弟、親戚が争う、などはよく見聞きする話ではないでしょうか。

「おカネ・資産の運用」というと、どうやって資産を増やすか?と考えがちですが、それだけではありません。資産を守る、有効に使う、末永く活かす、どう「遺す」か、といったことも大切な資産運用のひとつなのです。

今回はその中でも、「上手なお金の遺し方・渡し方」について考えます。
親や身近な人が亡くなった後で起こるトラブルや面倒な手続きを避けるために、元気なうちにしておくこと。亡くなったあとにすべきことは何かについて、解説したいと思います。
これらは、「実際に行なってみないとわからないことも多い」という声が多いのですが、それでも、今のうちできること、想定外のトラブルを未然に防ぐための大切なことなど、少しでも頭に入れておきましょう。

準備

総務省統計局の人口推計によると、平成28年度の年間死亡者数は約130万人でした。高齢化が進むとともに年間死亡者数も増加しており、2030年には160万人の方が亡くなると予想されています。40代~60代の方は、親の体調などが気になってきますね。

私たち日本人は「死」について話すことを、あまり得意としていません。縁起がよくない、というのも理由の1つでしょう。しかし、最近では「終活」といった活動にみられるように、終末期になったらどのような治療を受けたいか、葬儀はどうしたいか、お墓はどうするか、遺品はどうするか・・・など、事前に準備をする人が増えています。

相続も終活のひとつ

「終活」をするにあたって、しっかり決めておきたいことの1つに「相続」があります。相続と聞いて「うちはお金持ちではないから大丈夫」と思っていませんか?

実は、相続でのもめごとに、資産の規模は関係ありません。司法統計では、相続争いで調停に発展、成立した件数のうち、相続財産が1,000万円以下のケースが3割以上。1,000万円超~5,000万円以下が4割強で、5,000万円を超えるケースが2割弱となっています。たとえ仲のいい家族、親族であっても、相続ではもめることがあるのです。

誰に遺産をのこすか

まず相続を考えるうえで、知っておきたいのが「法定相続人」です。

相続に関する法律では、相続を受ける権利がある人のことを「法定相続人」といいます。相続する人(亡くなった人)は「被相続人」、相続を受ける人(遺族など)を「相続人」といい、遺産をどう分配するかの目安として「法定相続分」があります。
くわしい説明は省きますが、たとえば、父・母・長男・次男 の4人家族の一家で、父が亡くなった場合、母・長男・次男が「法定相続人」となります。「法定相続分」は、母(配偶者)が相続財産の2分の1、残り半分(全体の4分の1ずつ)を長男・次男(子)で分け合います。

ただし、この法定相続分はあくまでも原則・目安であり、分配の割合は自分で決めることができます。たとえば、介護してくれた次男に多めに遺産を残したい、といったことも可能です。法定相続人以外の人に遺産を譲ることもできます(血縁関係がなくてもOK)。
上記のようなケースでは、口頭で伝えるだけでなく、法的効力が認められる形での遺言書を作成しておくとよいでしょう。

相続税

ここまで、相続について解説してきました。相続となると、気になるのが相続税ですね。2015年に相続税の基礎控除額が減額されたため、相続税の申告が必要となる人が増加。無関心ではいられませんね。次回は、相続税や、生前贈与について話を進めたいと思います。

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

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