住宅ローンお役立ち情報

住宅ローンは金利だけでなく諸費用も含めたトータルコストで比較する! 住宅ローンは金利だけでなく諸費用も含めたトータルコストで比較する!

金子千春

profile

金子千春(かねこちはる)

千春コンサルティング事務所代表。約9年間の銀行窓口経験を経て2004年よりFPとして独立。文京区民向けのライフプランセミナー、国家公務員共済組合主催の住宅ローンフェア講師、住宅展示場での住宅ローンセミナーやローン相談、宅建資格講座の講師、企業のDCセミナー、小中学校や児童館での金銭教育など、「知らないで損をする」ということのないようにという観点から、幅広い分野で活動中。

そもそも諸費用ってなに?どんなものがかかる?

住宅取得には、様々な費用がかかります。諸費用の総額は、新築物件か中古物件かなどによっても異なりますが、一般的には物件価格の5~10%程度とされています。
まず、住宅取得時の諸費用にはどのようなものがあるのか見てみましょう。

住宅取得にかかる諸費用の代表的なもの

○諸費用

項目 諸費用の種類 支払先
取得そのものにかかる費用 契約するとき 印紙税(売買契約や工事請負契約など) 税務署(契約時に印紙貼付)
建物・土地の登記に関するもの 登録免許税(所有権保存・移転登記) 法務局(登記所)
登記手数料(表示登記) 土地家屋調査士
登記手数料(所有権保存・移転登記) 司法書士
建物・土地を取得するとき 不動産取得税 都道府県税事務所
仲介のとき 仲介手数料 仲介業者
ローン手続き費用 住宅ローンを利用するとき 印紙税(金銭消費貸借契約書) 税務署(契約時に印紙貼付)
融資手数料 金融機関
ローン保証料 保証会社
火災保険など 損害保険会社など
団体信用生命保険 生命保険会社
登録免許税(抵当権設定) 法務局(登記所)
登記手数料(抵当権設定) 司法書士
その他 引越し代など 運送費 運送業者
家具や粗大ゴミ処分費 ゴミ処分業者
電話移設費 電話会社
一戸建の場合 地鎮祭、上棟式 ――
水道加入金など 地方自治体

このように、思いのほか多くの諸費用がかかるんだな・・・と思った方も多いのではないでしょうか。住宅ローンを利用する際には、実は金利負担以外にも、様々な諸費用が必要となります。どのような諸費用がどの程度かかるかは事前にチェックしておくことが大切です。

目指せ、諸費用ダイエット~諸費用には削れるものと削れないものがある~

住宅ローンの諸費用は大きくわけると、以下の3つに分類されます。

(1)どの金融機関で借りても同様に必ずかかるもの

住宅ローンを借りる際の金銭消費貸借契約書に貼付する印紙税、抵当権を設定するための登録免許税はローン借入額によって決まるので金融機関による違いはありません。また司法書士に支払う登記手数料は、金融機関によって多少の差は出てきますが、大きく異なることはないといえるでしょう。

(2)金融機関によって差が出るもの

金融機関や商品によって差がでてくるのが、団体信用生命保険料、保証料、融資(事務)手数料です。特徴や違いを見てみます。

種類 特徴など
団体信用生命保険料
  • フラット35では任意加入なので、別途年払で借入契約者が負担
  • 民間金融機関では銀行負担の場合が多い
保証料
  • 保証会社へ支払う費用で、住宅ローン申込者の属性、借入金額、借入期間、保証会社によって異なる。
  • 金融機関によって借入時に一括前払いするタイプと金利に上乗せするタイプ(0.2%程度)がある
  • フラット35、ネット銀行、頭金が20%以上ある場合など、では保証料無料になるケースも多い
融資(事務)手数料
  • 一般的に定額タイプ(32,400円、54,000円など)と定率タイプ (融資金額×2.16%など)に分かれる

金融機関によっては、保証料はかからないけれど融資(事務)手数料が定率タイプでかかる、金利は低水準でも融資(事務)手数料が定率タイプでかかる、保証料もかからずに融資(事務)手数料も定額で安めなど、商品のバリエーションはさまざまです。したがって、この部分については目先の金利に惑わされずにしっかり見極めることがポイントです。

(3)付帯サービスについてかかるもの

最近では金利以外の付帯サービスで魅力をアピールする商品も増えてきています。生活支援に関するもの、疾病保障や災害に対応可能なもの、こまめな繰上げ返済に適したものなど様々あるので、その付帯サービスを本当に必要としているか?どう活用するか?も含めて是非を判断したいものです。

住宅ローンの付帯サービス

特徴 内容 顧客の負担
疾病保障
  • 三大疾病や八大疾病にかかり一定の条件を満たした場合に、一定期間返済額に相当する金額の給付が受けられる、住宅ローン残高が給付金で完済される、などの保障が受けられる
  • 一定の介護状態になった場合に保険金が支払に充当・完済されるタイプも登場
  • 適用金利に年0.2~0.4%程度金利を上乗せ
  • 金利込みで8大疾病保障が受けられるタイプのものも
災害対応 災害による全壊で建物ローン残高50%免除 適用金利に年0.5%程度上乗せ
生活支援
  • アイロンがけや買い物、掃除、料理などオーダーメイドで家事代行が受けられるサービス。
  • こどもが急に発熱したり、軽い病気になった場合に専門のスタッフが預かってくれる病児保育サービス
事務手数料が上乗せされる
一定条件のもと、家計支出が増える時期に一時的に返済額を減額 20歳未満の子どもがいれば無料の場合も
イオン系の店舗で買い物が5%割引 無料

繰上返済手数料
  • フラット35では窓口なら100万円より、「住・My Note」の活用で10万円から繰上げ返済が無料で可能。
    ただし、申込みから繰上げ返済まで最短1か月かかる
  • 民間金融機関については、1円以上1円単位でいつでも無料で繰上げ返済可能やインターネット利用で無料など、様々あり

なお、これらの付帯サービスの利用については、あれこれ欲張らずに、自分にとってのメリットを考慮することが重要です。

例えば、細目に繰上げ返済を目指すのであれば、繰上げ返済コストが安価で手軽にできる商品が良いという考えもありますし、死亡や高度障害時の保障だけではなく、病気や介護状態になった場合の収入減に備えたいというニーズが強いかどうかも判断材料です。
また家事代行サービスも、本当に必要かどうか、利用頻度などを勘案して検討したほうがよいでしょう。付帯サービスの利用もコストのひとつですので、うまく活用するのと同時に、自分が受けられるサービスの必要性と支払うコストに見合っているかもチェックしましょう。

メリットは具体的な数字にしてみましょう

メリットは、具体的な数字でイメージすると、さらにつかみやすくなります。例えば、団信や保証料、融資(事務)手数料などは、コストも含めた総返済負担額で比較をすることができます。次に一例として借入前にご自身で下記のような表を作ってみてはいかがでしょう。

借入金3,000万円、返済期間35年、元利均等返済方式、全期間固定金利型で比較

金利 融資手数料 保証料 団体信用
生命保険料
総返済額
(元本+利息)
合計
A銀行 2.1% 定額
32,400円
約60万円 金利込 約4,239万円 約4,302万円
B銀行 1.8% 定率2.16%
64.8万円
なし 金利込 約4,046万円 約4,111万円
C銀行 2.2% 定額
54,000円
なし 金利込 約4,304万円 約4,309万円
D銀行 1.6% 定額2.16%
64.8万円
なし 200万円 約3,920万円 約4,185万円

※金利等条件はすべてイメージで実際の金融機関を示すものではありません。融資手数料、保証料、団信以外のコストは考慮していません。

このほかにも、たとえば疾病保障や災害対応などは、仮に民間銀行で加入した場合には、保険料はいくらか?を数字化することで、同じようにメリットを比較することが可能です。また数字化してみて、不要と思われるような保障、付帯サービスの見直しをすることもできると思います。なお、同じ疾病保障付の住宅ローンでも、給付金が受けられる条件が異なっているケースもあるので、その点もしっかりチェックしておきたいものですね。

生活支援サービスも、おなじように自分が使う予定のサービスを数字化・金額換算すると考えやすいでしょう。例えば、家事代行サービスであれば、1回につき○円、○回利用するなら、トータル○円の家計負担が減るという考え方です。利用できる地域やサービスの内容、使用ペースによっても変わってくるので、自分が使いたいサービス内容で判断してみてください。
もちろん、家事などの軽減による身体的、精神的な負担の軽減、家族と過ごす時間や自分 のゆとり時間が増えるというお金では買えない価値が得られる点もポイントといえそうで す。

トータルコストで考える

このように、住宅ローンを選ぶ際には、金利や金利タイプだけで比較するのではなく、金融機関によって異なる保証料や融資(事務)手数料、繰上返済時の手数料などまでを考慮。さらには付帯サービスも、自分にとってのメリットを吟味し、数字化するなどして、トータルコストで比較・検討することが重要でしょう。

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

本稿は、執筆者が制作したもので、新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。

  • ・本資料は情報提供を目的としたものであり、新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。
  • ・金融商品取引を検討される場合には、別途当該金融商品の資料を良くお読みいただき、充分にご理解されたうえで、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。
  • ・上記資料は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を新生銀行が保証するものではありません。
  • 店舗一覧
  • 来店のご予約はこちら
  • 店舗一覧
  • 来店のご予約はこちら