注目のファンド

新興国ファンドの選び方

2007年 12月作成

投資信託は、価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。またお申し込み・保有・解約にあたっては所定の費用がかかります。

FP 山田英次氏
ブレインズパートナー有限会社代表取締役
ファイナンシャル・プランナー

外資系金融機関を経て、独立系金融コンサルティング会社を設立し、現在は主に全国各地で開催される講演会を通じてのアドバイスを精力的にこなす。住宅購入、教育資金、セカンドライフに向けた資産形成など、個人の生活に密着したコンサルティングにおいて、多くの実績があり、幅広く支持されている。

エマージング市場との付き合い方

最近注目を集めている新興国市場ですが、その特長とも言える激しい値動きに、二の足を踏んでいる方も少なくないようです。でも、長期で考えれば、新興国は飛躍的に発展する可能性を秘めています。もし、皆さんが、自分の考え方や感性にピッタリのファンドを見つけられたとするならば、資金の一部を活用して将来の大きな成長に期待するのも一手です。

さて、新興国の株式を対象としたファンドの場合、インドや中国などの『単一国』を投資対象とするものと、東欧やアジアといった『地域』を投資対象とするものとの2つのタイプがありますが、自分が興味を持っている、もしくは応援したい特定の国があり、自信を持って指定できるならば前者を、投資する国やその比率などをある程度プロに任せたい方は後者を選ぶとよいでしょう。

また、債券を対象としたファンドは、先進国債券を対象としたファンドと比べると高い利息収入が見込めることが魅力ですが、通貨自体の流通量が少ないために、為替変動は大きくなることに注意が必要です。

注目するデータ

人口の増加はその国の地力を、そして、外貨準備高の上昇はその国の信用度を高めます。また、GDPは、その国の経済成長を最も端的に表す指標ですし、ファンドを選ぶ際にはどれも大いに参考にするべきデータと言えますが、中長期投資を前提とするならば、是非、直接投資の流入額の推移に注目してみてください。

実際にその国をビジネスの対象としている海外企業は、リアルタイムにその国の状況を把握、分析して、今後の投資(参入)に値するかどうかの判断をしています。この判断は机上の空論ではなく、詳細な情報に基づいた高度な経営判断であるはずですから、私たちがファンドを通じて投資する際には、必ず確認しておきたいデータと言えます。

この見地から、現在、私が注目しているのは、直接投資が急増している、インドやベトナムが含まれている下記ファンドですが、突然のチャンスやピンチが訪れるのが新興国に共通している特徴です。広い視野を持って、様々な国や地域の状況を定期的に確認していただき、どちらにも対応できる体勢を維持して頂きたいと思います。

FP 村井英一氏
ブレインズパートナー有限会社代表取締役
ファイナンシャル・プランナー

証券会社勤務の経験から、金融商品の表と裏を熟知しています。資産運用を中心としたファイナンシャル・プランニング、資産運用セミナー、FP講座などの講師としての依頼も多く受けています。日本証券アナリスト検定会員

今年の夏に起きたサブプライム問題は、来年にかけて先進国の景気に影響を及ぼすことが考えられます。新興国はサブプライム問題の影響を直接には受けていませんが、先進国の景気の停滞は、新興国の輸出に大きく影響してきます。新興国は自国の消費も伸びていますが、やはりどれだけ輸出を伸ばしていけるかが、経済成長のポイントとなります。

そのような観点から考えますと、来年にかけてはアメリカよりも比較的良好なヨーロッパへの輸出比率の高い地域、国の方が期待を持てるのではないかと考えます。つまり、輸出の対米比率が高いアジアや中南米は少なからず、アメリカの景気低迷の影響を受けるでしょう。それに対しロシア・東欧は対米比率が低く、対ヨーロッパが高いので、来年も堅調な経済成長が望めるものと思います。

ロシア・東欧は、生産年齢(20−60歳)人口の割合が高く、政情も安定している(高格付け)ことから、欧州の生産拠点となって旧西側諸国の消費に応えています。対ドルの為替レートが上昇していますが、ユーロも上昇しているため対ヨーロッパ輸出にはマイナスとならないでしょう。

したがって、私は株式型ファンドでは第1に「SGロシア東欧株ファンド」を選びます。債券型ファンドでは、新興国通貨の債券に投資していること、より地域分散が図られていることから「エマージング・カレンシー・債券ファンド(毎月分配型)」を選びます。逆に、これまで上昇が大きかった中国株には注意が必要でしょう。

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