World Report

須貝信一の「インド現地レポート」

株式会社インド・ビジネス・センターの須貝信一(すがい しんいち)さんによる現地の経済・為替・文化・生活などをテーマにしたコラムを紹介します。須貝さんは、外資系IT企業、経営コンサルタント等を経て【インド株式オンライン】、インド専門総合ポータルサイト【インドチャネル】を立ち上げました。コンテンツでは主に株式を担当されています。

2008/6

第4回 電脳の街『ネループレイス』を歩く

IT大国インドの電気街

デリーの南東に、ネループレイスという日本でいえば秋葉原のような電気街があります。ここはかつて計画的な商用(オフィス街)開発が行われ外資系企業が拠点を構えた地区ですが、現在は有名な電気街、また生地(布)の街でもあります。といっても、あまり人は多くありません。割とのんびりした空気です。

IT大国といえども、売っているものが安くはないだけに、普通のインド人が来ない場所なのかもしれません。電気店の他に、布を売っているお店もたくさんありますが、東京・池袋のキンカ堂のような全館布地の専門店といった店構えはないので、パッと見ではわかりにくいかもしれません。 マーケットの前には、インターコンチネンタルホテルがあり、ちょっと歩いたところには高級住宅街があります。

マーケットには、パソコンや周辺機器ショップ、中古パソコン・パーツ店、OA機器ショップなどが軒を連ね、見たことのある看板がずらりと並び、その中を野良牛もノロノロ歩いています。

デリーの街中は非常に埃が多いので、店先に精密機器を並べて大丈夫なのか・・・とも思ったりします。・・・かと思えばジャンク品のような古い機種がショーケースに並んでいたりします。

マーケットの様子
マーケットの様子
マーケット裏手
マーケット裏手

「インドのIT業界はソフトについては強いけれども、ハードは弱いのでは」という質問をうけることもありますが、実際には、例えば光学メディア大手「モザベア・インディア社」ではCDやDVDの世界的なシェアを持っています。お馴染みの日系企業や外資系ブランドの看板がひしめきあっているなか、モザベア社製のCD-Rなどが無造作にかごに積まれているあたりは、秋葉原を感じさせます。中古パソコンや中古のパーツが気になり見てみると、日本のソフマップなどでは値段がほとんど付かないであろうものが大事そうにディスプレイされてあったりして、何となくたくましさを感じてしまいます。

お馴染みのブランドの看板がひしめく・・・
お馴染みのブランドの看板がひしめく・・・
お馴染みのブランドの看板がひしめく・・・

電力不足と電気街

このマーケットのなかにあるレストランで食事をしているとき、停電になりました。電気街でも停電・・・。インドではありとあらゆる場所で停電が普通におきます。まだ電化されてない農村地域もたくさんありますので、停電が起きるというのは、ある意味恵まれているともいえますが。そんな状況ですので、パソコン作業などではこまめに「保存」を行う必要があります。そういう意味ではインドでは必需品になりやすい「無停電電源装置」なども売っています。

現在、インド政府が強力に推し進めている「ウルトラ・メガ・パワー・プロジェクト」という電力インフラの整備計画があります。現在のインドでは、原子力発電所100基分とも言われる電力需給ギャップが発生していますが、これを解決するために計画されているもので、様々なインフラ整備計画の中でも最も重要なものといえます。「2012年には電力が余るようになる」と強気な発言もインド政府から出ていますが、さてどうなるでしょう。今後のインフラ整備とともにこのマーケットも活躍していくのでしょうか。

インドの秋葉原

経済発展やインフラの整備、インド人の生活スタイルの変化とともに、このネループレイス・マーケットはIT大国インドを支える街として発展し、今後、訪れる人の数や商品も増えていくのでしょう。現在は店頭に並ぶ商品のメーカーの国籍も日本や韓国、アメリカが目立ちますが、台湾、中国、インド国内のメーカーなどに変わっていくのかもしれません。10年後には、本当に秋葉原、新宿西口のように巨大な家電量販店ができるのかもしれません。

株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品を説明するページをご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

株式会社新生銀行 (登録金融機関 関東財務局長(登金)第10号 
加入協会 日本証券業協会、(社)金融先物取引業協会)