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新生銀行では、2008年2月にインドのインフラ産業の成長性に注目したファンド「新生・UTI インドインフラ関連株式ファンド」の取り扱いを開始しました。そこで、インド、インド国内の産業に詳しい専門家にお話を伺いました。
事業の構造の複雑さから案件ごとに状況が違い、比率を出すことは難しいのですが、ディベロッパーという意味では「現地の民間企業」が中心になります。
インフラの中でも最優先で進められている『電力』部門を見ると、今までは国や州が電力事業を運営していましたが、

という悪循環を作っていました。これらを解決するために1990年代に、民間への開放が始まりましたが、電力不足を補うことはできず、さらに商用ベースに乗りやすい仕組みを作ることで民間企業の参入を図り、市場から広く資金を調達し、インフラ分野に健全な競争を作り、電力供給の増加を目指すという動きになっています。
現在は、事業を可能な限り分割したうえで(例えば電力の場合「発電」「送電」「配電」など)、事業主体を「公営企業」から「民間企業」へシフトしているという流れになります。
こういったチャンスを外資系企業は注目していますが、外資を必ずしも受け容れない社会情勢や複雑なビジネス背景を理由として採算性に疑問を持ち、なかなか大規模投資に踏み込めないところもあります。外資系企業は、むしろ開発の周辺ビジネスにチャンスを見出しています。例えば電力事業でいえば発電機器などです。日本の東芝が電力大手タタ・パワーから超大型発電所のプロジェクトで発電設備を受注しているなどの例が挙げられます。
これらから分析できる事は、実際に公共入札に参加、落札し、インフラの開発を主導していくのは、タタ財閥やリライアンス財閥など資本力、政治力を持った現地の財閥系企業が有利といえ、外資系企業は技術分野で活躍するものと考えられます。
インドの経済成長における現在の背景としては、その有り余る労働力を長期的に吸収する産業、そして外貨を獲得できる産業の育成が必要であるということが挙げられます。そしてそれは、現在注目されているようなソフトウェア産業ではなく、雇用を生み出す製造業の振興が必要です。
しかし、今のようなインフラではなかなかこの輸出競争力のあるモノ作りを育成することは難しいといえます。そのためインド政府は長期にわたってこのインフラを整備していかなくてはいけません。これらインフラを整備し、製造業が発展することで雇用は生まれますが、雇用が生まれることによって人々は経済成長を実感し、今の一部の州で行われているようなバラマキ政治(経済成長の阻害要因)を支持するのではなく「経済成長のために何が必要か」理解するようになり、社会、政治、経済が同時に安定し、さらに成長することになります。
このような背景から壮大な理想を実現するためにインド政府はインフラを整備する必要があり、そして実際に長期的な展望によってインフラ政策を立案し、実行しています。
インド政府は、インフラへの公共投資額を今までのGDP比約5%から約9%へ引き上げると言っています。これらの政府による公共投資と外資を含めた民間企業の投資によってインフラは整備されていきます。
具体例としては、インフラ開発の事業を行う場合に法人税が10年間免除されたり、インフラ専門の金融機関が長期低利融資を行うなど国や州が長期にわたって参入企業を支えるなどです。このようなことからインドのインフラ関連事業は長期的な成長期待が持てるものといえそうです。
資本に対する収益性という点では、現在のインド企業のパフォーマンスは過去と比較して非常に良くなっています。SENSEX指数の株主資本利益率(ROE)は、2004年頃から平均24%程度となっていますが、90年代の16〜18%程度を上回っています。
2008年2月29日現在の終値ベースでSENSEX指数のPERは20.65倍となっていますが、これは2003年〜2005年と比較するとやや高いと言えますが、2006〜2007年の平均である19.77倍とほぼ同じ程度で、ここ2年と比較すると特に割高感はないものと見ています。
株式市場には当然ブームがあり、これからも割高になったり割安になったりする時があると思いますが、経済の成長ステージの初期段階といえるインドにおいては、株式の本質である「投資した資金に対する企業収益」は長いスパンで成長し、それに伴い株価もその本質に収斂し成長していくと考えられます。
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