シリーズ第2回(全5回)
 「フィデリティの考える、よくある投信バナシのウソ・ホント」
第1回「元本割れが恐くて」
 元本割れは恐らくすると思います。でも・・・
第2回「リスクは嫌い」
 当たり前です。みんな嫌いです。でも・・・
第3回「株は恐い?」
 確かにホントに恐いです。でも・・・
第4回「長期投資すればリスクは減少?」
 実はしないんですよ。でも・・・
第5回 「現在は不透明で。」
 私達も全然分かりません。でも・・・
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投資信託は、価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。またお申し込み・保有・解約に当たっては所定の費用がかかります。

第2回「リスクは嫌い
 当たり前です。みんな嫌いです。でも・・・
 1. リスクを取らねばならない"仕方ない理由"
その1:「お金は意外と簡単に減ってしまう」


第1回の後半のお話は、よくいわれる「投資目的を明確に」って、実はピンとこないものではないか、という内容でした。いわゆる投資教育の「リスクと付き合うにあたって」などのテーマの中に、この「投資目的を」とあわせてよく見かけるのが、「あなたのリスク許容度にあった商品を」という常套句です。

しかし、そもそもリスクが好きな人なんているのでしょうか?知的ゲームとして、個別株などで遊んでみるのでない限り、大事なお金のリスク許容度は低いと思うのです。誰しもリスクは嫌いに決まっている。

では「リスクは嫌いだが、リスクを取らねばならない"仕方ない理由"」とは何か。
「理由(その1)」は、『お金は意外と簡単に減ってしまう』から。
 

 
元 本
1,000万円
2,000万円
3,000万円
4,000万円
期間20年
4.6万円
9.2万円
13.8万円
20.7万円
期間30年
3.2万円
6.4万円
9.6万円
14.5万円
 
 
この数字は、たとえば退職したときに、退職金から住宅ローンを完済した後などに残ったお金を金利が年1%の預貯金で安全にプールしておき、毎月「年金のプラスアルファ」として20年間、30年間にわたって取り崩していくとしたときの、毎月引き出し可能額です。
つまり、1000万円を退職時に用意していれば、4万6千円ずつ毎月引き出していくと20年後にそのお金はゼロになる、という意味です。

どうでしょう。「意外と引き出せない、意外と簡単に減ってしまう」と思いませんか? 私達は財布の中に入っているお金についてはよく分かるのですが、1000万円などとなった途端に、"大金"というイメージになってしまって、それがどの程度のチカラを持つものなのか実感できなくなってしまいます。

もし世間で騒がれているように、将来の年金がおかしくなってしまうのなら、若い人にとって1000万円しか用意できないということは、おそらく生活にも困ってしまうことを意味するでしょう。もし幸いに年金がある程度大丈夫だったとしても、4万6千円では孫の小遣いにも心もとない。ちなみに、これは「インフレなし」を前提とした議論です。もし引き出しスタート時までにインフレになっていたら、4万6千円で買えるものはもっと少なくなってしまう。

いずれにしても、「老後の自助努力が大事な世の中に変わった…」とか「貯蓄から投資へ」などといういわゆる投資教育にピンとこない、あるいは前回お話ししたように、「投資目的を」といわれても、しょせん具体的で近いものしか考えられない私達も、こうして「1000万円じゃダメなんだ。自分の力で20万円くらいを毎月工面するためには、スタート時に4500万円くらいは必要なんだ」と知るだけで、「投資の必要性」といったものについて具体的に考えられるようになると思うのです。

2. リスクを取らねばならない"仕方ない理由"
その2:「お金は意外と増えない」


嫌いなリスクを取ってでも運用しなければならない理由として、「お金は意外と簡単に減ってしまう」ということを挙げましたが、老後スタート時に用意している金額からいくら取り崩せるかという説明でしたから、"老後の不安ストーリー"ととられたかもしれません。しかし、別にそんな暗い話だけがしたいのではありません。

いまの米国サラリーマンにとっての憧れである、"アーリー・リタイアメント"(お金を稼いで早く退職し、好きな第二の人生を送る)でもいいですし、「年金で生活して、毎月10万円を全部好きな趣味につかってしまう生活」でもいいと思うのです。

要は、漠然と将来を不安がったり、単純に儲けたいと欲張ったりするのではなく、「これくらいの資産があれば、これだけ使っていくことができるんだ」という観点で、自分のお金に主体的に取り組もうということです。

一方、そう考えたときに行き当たる問題が、「リスクを取らねばならない理由(その2)」として挙げたい『お金は意外と増えない』という観点です。
 

目標額1,000万円
許容期間10年
想定利回り(年)0.05%3.0%5.0%
一括投資額
必要積立て額(月額)
0万円(積立てのみ)8万円7万円6万円
300万円6万円4万円3万円

 
この計算は、「1000万円を10年後に」達成したいと思ったときの、それぞれの運用利回りにおける、最初にまとまったお金を投資する「一括投資」と毎月の「積み立て投資」の組合せ例です。

年0.05%という低金利で考えた場合、積み立てだけだと(一括投資がゼロ)毎月8万円の積み立てができないと「絶対に」10年後に1000万円などできない、ということを意味しています。仮に最初に300万円のまとまった金額を投じられるとしても、積み立て分は毎月6万円必要、ということです。

低金利だからでしょうか?
いや、仮に5%という高い運用利回りが何らかのかたちで達成できたとしても、積み立てだけだと毎月6万円、300万円投資できても、毎月3万円は必要と、お金を増やすのはやはり簡単ではないのです。

私達は、リスクをとって投資すれば、お金はスグに大きく増えるように思ってしまいがちですが、それなりの「元手」とそれなりの「期間」は必要です。

ところで、この「5%」という利回りは、現在の預貯金などでは難しく、おそらく何らかのリスクを負うことを意味します。私達はリスクは嫌いですが、しかし10年間で1000万円を達成したいと思うのであれば、必然的に条件から逆算される利回りが要求されているのです。

「この金額が必要で、この期間しかないから、この利回りが自分にとって必要だ。だから裏にあるリスクも受け入れよう(嫌だけど)」。・・・リスクが嫌いな私達は、このように「仕方ない」という理由がないと、なかなか真面目にリスクと向き合えないと思うのです。そしてその「嫌だけど仕方ないから付き合うリスク」の取りかたとして考えてみてはじめて、投信が本来の意味をもつことになります。

まさに、第1回に出てきた「投信の使いかた」という考えかたです。

【計算に関する補足】 一括投資の計算は1年複利、積立て投資は月初投資の1ヶ月複利で計算しています。なお、あくまでも情報提供を目的としており、特定の金融商品のパフォーマンスや実際の投資環境を反映するものではありません。

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シリーズ「フィデリティの考える、よくある投信バナシのウソ・ホント?」
第1回 「元本割れが恐くて。」 〜元本割れは恐らくすると思います。でも・・・
第2回 「リスクは嫌い。」 〜当たり前です。みんな嫌いです。でも・・・
第3回 「株は恐い?」 〜確かにホントに恐いです。でも・・・
第4回 「長期投資すればリスクは減少?」 〜実はしないんですよ。でも・・・
第5回 「現在は不透明で。」 私達も全然分かりません。でも・・・
○本資料は執筆者の考え方に基づくコラムであり、新生銀行の金融商品勧誘方針・相場観等を示すものではありません。ご投資される際は、ご自身の責任と判断で行ってください。
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