| シリーズ第4回(全5回) | |||||||||||
| 「フィデリティの考える、よくある投信バナシのウソ・ホント」 | |||||||||||
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投資信託は、価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。またお申し込み・保有・解約に当たっては所定の費用がかかります。 | |||||||||||
第4回 | 「長期投資すればリスクは減少?」 実はしないんですよ。でも・・・ | |
前回まででお伝えしたかったことは、「株に対して闇雲に恐がって近寄らなかったり、逆に"相場もの"と割り切ってギャンブルのように臨んでほしくない。恐いにはきっと恐いなりの理由があるだろうから、まずそれを理解すると、本来の"あるべき考え方"ができるはず」ということだったと思います。 今回からは、私達の投資を成功させるために必要な、その"あるべき考え方"についてのお話です。ひとことで言ってしまえばそれは結局、『投資は長期で臨むべき』という、ありがちなお話になってしまうと思います。しかしこの"長期投資"ほど、必ずといっていいほど出てくる割に、きちんと理解されていない言葉はないかもしれません。 この言葉がよく使われる文脈は、『短期ではリスクの高い株式も、長期保有によってリスクが小さくなり、収益が安定的になる』ですが、これに対して、今回でお話ししたいことは以下の通りです。 | ||
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長期ほどブレる? 多分3つとも、意味がよく伝わっていないと思います。順に考えてみましょう。 下の表は、70年1月から2003年12月までの日経平均(月末終値)を用いて、100万円の投資がどうなったかを調べたものです。 ![]() | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| グラフの横軸は保有年数、縦軸は当初100万円の投資が「その保有期間でいくらになったか」を示しています。「保有年数」が少し分かりにくいので、説明が必要かもしれません。 1970年から2003年12月までの計測期間において、1ヶ月に1回、月末に投資をスタートするという前提で計算すると、たとえば「10年」投資は [70年1月スタート=80年1月エンド]を1回目、[70年2月スタート=80年2月エンド]を2回目・・・のように、スタートとエンドを1ヶ月ずつズラしていって、データを得ることができます。 表の方の「データ個数」にあるように、実に291回の10年投資ができたことになります。先程の続きで考えれば、291回目が[93年12月スタート=2003年12月エンド]ということです。 表の「最高」「最低」を見ると、291回の中での最高のケースが592万円になった1回であり、最低が37万円になってしまった1回だったことが分かります。このようにして、1年から15年の保有期間ごとに調べた「最高・平均・最低」をグラフにあらわすと、右に扇形に広がる形になった、というわけです。 ちなみに、グラフ中のオレンジ色の部分は、標準偏差という統計の概念を使って調べた結果、全体の3分の2のデータがこの幅の中に収まっていることを意味します。あまりに"出来過ぎ"、"ひど過ぎ"のもので判断を間違えたくないので、調べてみたものです。 さて、バブルの生成も崩壊も含んだこの期間において、このグラフが右に行くほど裾広がりになっているということは、『保有期間が長期ほど、結果の良し悪しの幅が広かった』ことを示しているといえます。「よかったケース」と「よくなかったケース」の差をブレ=リスクとするなら、「長期投資はリスクを小さくし…」という一般論は、この結果において少し違う印象となります。 しかし、ここで非常に大切だと思うことは、「ブレ幅はたしかに長期の方が大きいが、"上の方に"大きい」ということ。つまり期間が長くなるほど、100万円の投資元本がより増えた結果が多い。そして元本割れを起こした結果が少なかった、ということです。 |
やはり長期保有で「ウマく行く確率」は高まった。(でも"マジック"ではない) 具体的に見てみましょう。 多くのデータが収まっているオレンジ色の部分を見てみると、長期ほど悪い結果の方、すなわち下のラインが切り上がり、良い結果の方、つまり上のラインも時間と共により上に上がっています。 表の中にある「勝率」(全体のデータ数における、元本を上回ったデータの比率)を見ても分かるように、私達の実感に則した「リスク」の定義が「元本割れの確率」ということであれば、たしかに投資期間が長期になるほど、それは小さくなっています。 ただ、ハッキリさせておかなければならないのは、それは別に長期投資に何か特別な"マジック"があったからではないということ。 そこにあるのは"マジック"ではなく、単純に『収益(リターン)とは、買うときより売るときがいかに高いかで決まるもの』、という投資の"原理原則"です。 つまり、今までの日本においては、時間を与えるほどにおおむね経済は成長し、株も上昇し、したがって「買うときよりも売るときが高い」ことが多かったということです。 前回でてきた投資する"スタートライン"という言葉を使うなら、スタートラインがよほど悪くない限り、長期にすることで大体報われてきた。長期にすることで、"スタートラインの間違え度"を結果として薄めてくれることが多かった、ということです。 逆に、値動き自体はあるので、投資に与える時間が短いと、"スタートラインの間違え度"がシビアに結果に現れてしまうことも多々あったわけです。 そして、本当の"大間違い"をしてしまうと、いかに長期で保有しても報われないバブル期スタートから現在までのようなこともある、というのは前に確認した通りです。 | |
過去データからの「平均収益率」にはやはり意味を感じられない。 したがって、これらスタートラインの良し悪しによって決まった結果を単純に平均して、「過去30年の10年間の株式平均収益率は14%だ」などということに、あまり意味がないということはお分かりいただけると思います。もっと根本的な、「過去からのメッセージ」を読み取るべきかもしれません。 ところで、注意したいのは、いくらスタートラインの良し悪しが大事だからといって、「投資タイミングを計るべき」といっているのではまったくないということです。 いうまでもなく、投資する時点で、スタートラインが"バッチリ"か"大間違い"かは誰にも分かりません。しかし、"大局的に見たスタートライン"がおおむね妥当であれば、その結果は投資期間が長いほどいい結果になったわけです。その場合、「今月が底か? 1万円割れはまたあるか?」といった短期の投資タイミングは、結果にさほど大きな違いを生じさせません。「出来るだけ底で買いたい」は、今とても重要に思えますが、結果として重要なのはもっと大きな視点でのスタートラインの判断と、その上での長期保有だといえます。 | |
長期投資とは、リスクを減らすのではなく、リターンのチャンスを増やすもの。 短期見通しではない大局的な判断が重要であり、そして少なくとも"大間違い"していないと思えるスタートラインから投資したのであれば、1年などではなく長い時間を与えてやる…。そういう考え方が報われるかどうかが、『株式の長期投資の効用』です。収益率の安定でも複利の効果でもありません。 一般に、「リスクを少なくし、収益が安定的になる」といわれることが多い長期投資ですが、前回から見てきたことを踏まえると、『長期投資とは、リスクを減らすのではなく、大きなリターンを得るチャンスを増やすもの』と理解すべきではないでしょうか? ところで、これから投資する、あるいは既に始めている私達にとっては、過去のデータはあくまでも過去。これからの投資にあたってはどう考えていくべきでしょうか? つまり、なぜ長期の方が上にブレるのでしょうか?妥当なスタートラインからであれば、なぜ長期の方がより良い結果が見込めるのでしょうか? これらについて次回、最終回で考えてみたいと思います。 | |
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| ○本資料は執筆者の考え方に基づくコラムであり、新生銀行の金融商品勧誘方針・相場観等を示すものではありません。ご投資される際は、ご自身の責任と判断で行ってください。 ○本資料は、情報提供を目的としたものであり、ファンドの推奨(有価証券の勧誘)を目的としたものではありません。また信頼できる情報をもとにフィデリティ投信が作成しておりますが、正確性・完全性についてフィデリティ投信が責任を負うものではありません。上記情報は作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。記載されている個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄または企業の株式等の売買を推奨するものではありません。 |
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