作成:2006年7月14日
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<不動産市場は二極化へ>
REITの投資対象である不動産の市場全体を見ると、東京圏はすでに地価上昇に転じていると言えます。私見では、東京都心部の大型オフィスビルや希少性の高い商業不動産を中心に投資用不動産市場は、ミニバブルともいえる様相を呈しています。例えばわずか3ヵ月前に購入した数十億円の不動産を1.2倍の値段で売却したなんていう話も、今では珍しくありません。
一方、地方圏の不動産の地価は下落幅こそ小さくなったもののいまだに下落を続けています。
つまり、不動産市場は大きく2極化しています。今後さらに2極の乖離が進行し、優良な不動産とそうでない不動産の価格差がどんどん広がることが予測できます。
当たり前のことですが、不動産を買いたい人がたくさんいるのに、売りたい人が少ないと価格は値上がりします。一方、買いたい人が少ないのに、売りたい人が多いと価格は下がります。 「路線価」や「公示価格」は参考程度ということ。八百屋に並ぶトマトやきゅうりと同じなんですね。

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居住用不動産 日本全土の空家、空室はすでに600万戸を超え、全住宅戸数の約12%以上が空家(室)といわれています。一方、居住する人の数というと日本の人口は2005年にピークを迎え、今後毎年減少していくという予測も。既に「家」があり余っている上に、人口が減ってくると…環境や利便性によって選ばれる不動産・選ばれない不動産になる、ユーザー主導の二極化の傾向にあります。 |
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オフィスビル 2006年に入り、東京都心部(主に都心5区)のオフィスビル賃料が上昇し始めました。大家さんも強気で、家賃交渉が難しくなったとか。とはいえそれは「駅近・大規模・築浅」といった好条件の場合のみで、古く不便なビルは借り手もないとか。ここでも二極化が顕著に現れています。さらに、既に総面積600万uのオフィスビル・商業施設の建設が予定されています。 |
<J-REIT市場は今後も拡大の可能性>
J-REITの市場規模は、拡大していく可能性が極めて高いと思います。
日本の不動産には他の先進国と比べて“異常に高い”と言われる土地価格が多く含まれるので、単純には比較できませんが、今後、米国同様の成長を続ければ、REIT時価総額が20兆円以上まで拡大してもおかしくないと考えられます。
日本の法整備が整っていないことや、そもそも投資に耐えられる不動産がどの程度あるのかなど未知数ですが、REIT市場が今後ますます拡大する可能性はあるのではないでしょうか。
一方、他の金融商品の影響も考えられます。現在のREITの利回りは年4%前後が主流ですが、もし預貯金や国債の金利が上昇した場合、元本割れのリスクのあるREITにはより高い利回りが求められるでしょう。その場合、分配金の額が変わらないとすれば、REITの価格は下がるということです。
自分の投資目的(短期か長期、売却益重視か配当重視かなど)に適したREITを探すためのチェックポイントをいくつかご紹介します。購入前に、ホームページや目論見書で確認しましょう。
・種類 −オフィス・住居・商業施設・物流施設など
・地域 -首都圏、首都圏と地方圏の混在、地方圏
・規模 −大型物件中心、小規模中心
関係がある地域や興味がある業種など、特化したREITを選ぶのも身近でよいかもしれません。
運用会社に出資している企業が単独のREITもあれば、複数の企業が持ち合いのREITもあります。 その出資比率により実態イニシアチブを持っている企業がわかります。出資比率が高い企業の意思が反映されやすいと思われるため、良いREITは良い運用会社で決まるといわれるほど重要な要素です。
REITは投資家から集めた資金だけで不動産に投資するわけではなく、レバレッジを効かせて、より収益の拡大を目指すために借入金を併用することがあります。

各REITは決算前に予想分配金を開示しています。過去のデータを検証すると予想より実績が低かった例はほとんどありません。予想から1割以上も上回っている場合も多少見られますが、予想と実績はかなり近似値で推移していました。
分配金を1口当たりのREIT時価で割った値を比較して、割安・割高といった感性を身に付けることも大切ですね。
※過去の実績であり、将来の運用成果を示唆・約束・保証するものではありません。
※分配金は運用状況により増減または無配の可能性があります。
最後に株式時価総額(大きさ)と取得棟数(幅広さ)を検証してみましょう。
少額の不動産を数多く持つREIT |
大きな不動産を少数持つREIT |
ポートフォリオの充実がはかれる 管理コストが増加 |
対象不動産の業績=REITの実績となる |
最終的には時価総額の大きなREITが有利と思われるためか、各REITは資産規模の拡大 を今後の運用指針として公表しています。将来、REIT同士のM&Aなども行われることもあるかもしれませんね。
以上チェックポイントをご紹介しましたが、まずは自分の投資スタンス(短期、中長期または転売益か配当益)を明確にした上で、その目的に即したREITを探し、投資することをお勧めします。
最後になりますが、やはりREITは中長期的に配当重視の金融商品であり、投資家に対して常に適切な情報開示と健全な投資行為が継続し、一般投資家の資産ポートフォリオの重要な金融商品として市場が健全に成長していくことを望みます。
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