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社会主義時代の東欧は、観光地としてはあまり知られてはいなくて、“世界中の観光地に飽きた中高年が、最後に行くようなところ”というイメージがありました。清潔感がない、食事もいまひとつ、サービスも悪い…といわれ、観光地としてはあまり人気がなかったようです。
しかし、1989年の体制変革(※)以後、汚れた壁、鳩の糞だらけだった建物なども改修・清掃され、本来の美しさが輝きをみせるようになってきました。市場経済化の恩恵でレストランもたくさんでき、サービスもよくなりました。
したがって、当然のことながら、今や、人、人、人です。日本でも女性誌でおしゃれな街としてとりあげられるなど、若い女性が観光客として多くなり、新婚旅行に行く人もいるようです。・・・という私も、体制崩壊前ですが新婚旅行でプラハに行きました。
※1989年11月に起こった「ビロード革命」により共産党体制が崩壊
チェコの首都プラハは「百塔の町」「北のローマ」といわれ、ゴシック、ルネッサンス、バロック、ロココ、様々な建築様式が味わえるところです。体制崩壊前から存在していたインターコンチネンタルホテルの最上階から眺める、塔が林立する町並みは圧巻であります。また、ブルタバ川にかかるカレル橋からみるプラハ城の眺めも、“絵葉書のような”という表現がぴったり当てはまります。
チェコの南、ハンガリーも様々な観光地があり、首都ブダペストは「ドナウ川の真珠」と言われる美しい都市です。お酒の楽しみもチェコはビール、ハンガリーはワインです。日本のビールは、淡いピルゼンタイプが主流ですが、このピルゼンというのは、原産であるチェコのプルゼニ市のドイツ名なのです。プラハには、自家醸造のビアホールがいくつもあります。また、ハンガリーではトカイ周辺の地方で作られる甘口の白ワイン“トカイワイン”が有名で、知る人ぞ知る超高級品もあります。
目をさらに南に転じると、「アドリア海の真珠」と言われるドゥブロブニクがあります。ここは旧ユーゴスラビアのクロアチアの南部、アドリア海に面しています。人口10万に満たない街ですが、中世の町が残されていて、オレンジの屋根と白い壁を基調に、太陽に輝き、海につきでた姿は真珠というにふさわしいところです。日本ではアニメ「魔女の宅急便」のモデルの街なのではないか、などという噂がある世界遺産の場所です。
中東欧の観光産業は、社会主義体制の崩壊直後の成長を下支えたと言えそうです。とくにチェコでは、今でこそ日本企業の投資が大きく増え製造業のイメージがありますが、体制崩壊直後は、企業誘致は他の中東欧諸国に比べて遅れをとっていました。中東欧の随一の観光資源がチェコ経済を救ったのかもしれませんね。
昔の“くすんだ”東欧のほうが、古いヨーロッパを満喫できて味わい深いという見方もありますが、今は、チャーターの直行便もあるぐらいで、手軽に日本から行けるようになりました。西欧にはない別のヨーロッパを感じさせるところも多いと思いますので、ぜひ一度訪れてみてください。
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