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新興国である投資先として注目を集めるロシア・東欧諸国。とはいえ、この地域・人々になじみがないという方も多いのではないでしょうか。ロシア・東欧諸国を長年にわたり訪問・研究してきた専門家に、これらの地域を社会・文化などの面から教えていただきます。
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携帯電話大国ロシア
100%を超える普及率の謎
 ロシアの携帯電話加入者数は1億3,210万人(調査会社SOTOVIK、2006年3月末時点)となっています。ロシアの人口は約1億4,400万人ですから、普及率は実に92%。さらに、モスクワなどでは普及率が139.5%と100%を超えています。ロシアの携帯電話は「カード方式」です。これは、ユーザー情報が記録されたカード(SIMカードといいます)を携帯の端末に差し込んで使用するタイプで、「プリペイド携帯」と似ています。販売されたカード数=加入者数となるのですが、普及率が100%以上ということは、1人で複数のカードを持っている人が結構いるということです。
いずれにせよ、今のロシアでは携帯電話はごく普通のアイテムとなっており、モスクワなどの大都市では、小学校の低学年とおぼしき子供が携帯電話を持っていることも珍しくありませんし、携帯メールもよく利用されています。もっとも、あまり携帯で長電話する人はいないようで、1人当たりの1ヵ月の平均使用料は10米ドル未満(約1,100円※)となっています。
また、広い国土をもつロシアですが、最近は大手の携帯電話事業者が全国展開をしているので、ほとんどすべての地方都市で携帯電話が使えます。さらに、家庭用固定電話の普及率が人口1,000人当り256台(2005年初頭時点)と低いので、そのことも携帯電話の浸透に貢献した可能性があります。
携帯電話端末事情
ロシアはロケットを打ち上げることができるほどの技術大国ですが、どういうわけか民需用の機械の技術レベルは、全般的に低くなっています。たとえば、ロシアにもAV家電メーカーは存在しますが、部品のほとんどすべてを輸入して組み立てるだけのところが大半を占めています。質の良い部品を作れるメーカーが国内にはほとんどないのです。そんな状況ですから、携帯電話の端末がロシア国内で生産されているという話は聞いたことがありません。ロシアで売られている携帯電話の端末は、すべて輸入品だと考えてよいと思います。
上記のSOTOVIK社によれば、2004年には約3,000万台の端末が輸入されたということです。同年の平均小売単価は140米ドル(約15,000円※)とかなり高めでした。100米ドル(約11,000円※)を大きく割り込む機種も売られていますが、大都市部では300米ドル〜400米ドル(約33,000円〜44,000円※)以上の高級機種の人気も高いと聞いています。メーカーでは、サムスン、ノキア、シーメンス、モトローラ等の人気が高いようです。日本のメーカーでは、パナソニック、シャープ、NEC等の端末を比較的よく見かけます。
※ 2006/05/11現在、1米ドル=110円
(文/ロシア東欧貿易会 坂口泉、2006年5月作成)
本コラムでは、日本とロシア・東欧のビジネスの懸け橋をつとめている社団法人ロシア東欧貿易会の経済研究所のスタッフがロシア・東欧最新情報を連載する予定です。隣国ロシア・東欧の「素顔」をご紹介できればと考えています。
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