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ややもすればユーロ独歩高のように映る為替相場ですが、よくよく考えると「米ドルが弱い」というのが実態ではないでしょうか。原油高によって産油国が得た莫大な利益の運用先としての“ユーロ”という話や、“米ドルからユーロへ”という世界規模での資産シフトもおそらく影響しているのではないかと思います。ただしユーロについては、原油価格が大きく下落した場合に、オイルマネーが市場から退いていく過程で、自ずと調整局面を迎えるのではないかと考えています。 |
米国の貿易収支赤字問題はよく言われることですが、最近は所得収支の赤字についても取り沙汰されるようになってきています。米国が巨額の債務返済を急ぐために米ドル安を志向する、という可能性を否定しにくい事態が起きているのです。
また、米ドル/円の実勢相場と購買力平価(PPP)との関係を見ると、およそ20年間にわたって購買力平価を超える円安はほとんど発生していなかったという事実にも注意が必要に思います。
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さて、2007年のマーケットを考える上で最も重視していることは、昨年に引き続き「米金利」の動向です。米FFレート6ヵ月先物の動きは注意深く観察しています。
昨年から危惧していることですが、私は米景気失速が世界景気の失速を招く可能性があると考えています。FRBが利下げどころか、逆に利上げするなどということはあり得ないと思っていますが、いずれにせよ近いうちに利下げの流れがやってくると考えます。米経済の舵取りを担うともいえるFRBが米景気失速を表明するかのごとく、ひとたび利下げを断行した瞬間からそれまでの流れと豹変したようにスピードを伴って利下げが行われていくのではないかと予想しています。例えば2001年、FRBは1年も経たないうちに大きく金利を下げてきました。(下グラフにあるように、米FFレートとTOPIXの連動性は非常に興味深いところです。)
米景気や米株式相場に起こる調整が、米国単体のもので終わる可能性は少ないと見ています。日本はもちろん、インドや中国などの新興諸国にもマイナスの影響を与えることになると思います。米利下げ局面が終了し、あらためて利上げ局面へ移行する頃には、景気や株式市場も再び活況を呈してくるだろうと思っていますが、それまでは様子を見ながら注意深く投資に対峙する必要があると感じています。
もちろん、BRICsなど長期的な経済成長が期待される新興諸国への投資で、調整局面が訪れた場合にどう行動すべきかは、みなさん既に承知のことと思います。昨年のインタビューでも同様のコメントをしていますので、それを引用して結びにしたいと思います。
| 下落というのは、投資家にとって決して悪いことばかりではありません。安いところで買って、高いところで売るのが投資の基本であるとするならば、下落局面は「買い場」を迎えるためにも必要なステージということになります。下落局面も、あまり悲観的にならず前向きに捉えていただければと思います。また新興諸国や資源国などは、少々下落しても中長期的なポテンシャルは高いので、割安になるのを待って投資信託や外貨投資でじっくり腰を据えて運用し続けるスタンスでいるのも悪くないと思います。 ※「2006年マーケット予測」より |
| ※情報提供:株式会社T&Cホールディングス 本稿は田中氏のマーケットに対する考え方を紹介するもので、新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。本資料は情報提供を目的としたものであり、新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。ご投資される際は、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。 | |