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2007年は米サブプライムローン問題が一番の話題になりましたが、そもそも「サブプライムローン」問題とは何なのかよく分からないという声も多く聞かれます。 「サブプライムローン」問題とは、簡単に言えば米国の不動産バブルがはじけたことです。 そこに住宅ローンの証券化が絡んでいるため分かりにくくなっていますが、基本は不動産価格の下落です。 「不動産バブル崩壊」というと、私たち日本人は「平成バブル崩壊」とその後15年間の不況をイメージしてしまいます。 米国経済にも同様に長期的な不況が起きるのでしょうか? サブプライムローン問題はすでに、大きなヤマ場を越えたと思います。 米国経済の低迷はしばらく続きますが、日本のような長期にわたる不況は発生しないと思います。 その理由のひとつは米国で起きている不動産バブルが、かつて日本で起きたバブルに比べて規模が小さいことです。 日本では当時、内実を伴わない不健全な融資が数多く行われていましたが、米国の場合は担保(住宅)を伴う融資であり、実態のない融資は規模がまだ小さい可能性があるということだと考えます。 もう一つには、住宅ローンを証券化して組み込んだ債務担保証券(CDO)に買い手がつかなくなっていることです。 買い手がいないため値段がつかないことが問題になっていますが、いつまでも買い手が現れないということはなく、後の評価としては「割安だった」ということになる可能性もあるのではないでしょうか。 では期間としてはいつ頃、サブプライムローン問題の影響が落ち着くと考えればよろしいでしょうか? 個人投資家の方々は米国の政策金利であるFFレートを常に注意して見ておく必要があるでしょう。 特に今年末には米国大統領選挙もあり、景気対策としても利下げ意欲が強いでしょう。 これが下げ止まったところが、景気の転換点になると思います。 2008年注目すべきマーケットはどこになりますか?
前述の米金利との連動性もあり、日本市場に注目しています。 FFレートは米国の経済状態のみならず日本の株式指標とも高い連動性がみられます。 日本は、長期にわたる金融緩和(低金利)で政策金利による金融調整がとれなかったことと、外国人の売買動向が株価形成に大きな影響を与えることから、米金利動向の影響が大きいものと考えられます。 ![]() 2007年1年間で主要先進国の株式指数を比較すると、マイナスリターンかつ最下位だった日本市場。 この結果を目にして、2008年にも期待をもてない向きも多いようですが・・・ 確かに日経平均はまだ下落余地があり、一時的には14,500円から13,500円まで下がる可能性があります。 しかし2007年末現在の市場PER値(株価収益率)で見ても、日経平均は16倍前後、個別の企業でもPBR値が1倍を割れている割安企業が多数あります。 米国ダウ平均でもPERは16倍前後のため日本市場の割高感は小さくなってきています。
投資というのは「成長が期待される対象を割安時に購入する」のが基本といえます。 為替についてもこれまでの円安傾向は実体経済に対して行き過ぎていると思われるため是正され、1ドル=105円台まで進む可能性があります。 米国の景気は1、2年は悪化が想定されるため、円高ドル安の方向に進むでしょう。
株価・為替いずれの面からも、2008年は日本への投資を再度見直す時期です。 2007年は海外投資、特にBRICsに代表される新興国市場への投資が目立った年でした。 個人投資家の間では、新興国への投資意欲は引き続き高いようです。 また、米サブプライムローン問題でも、新興国市場への影響は比較的小さかったとも言われています。 前述のように為替が円高の方向に向かえば、海外投資は為替差損が発生する可能性があります。 また、上昇を続けてきた新興国の株価水準はバブルを懸念する向きもあります。 特に中国・上海の株式市場のPER値は40倍を越え、一般的にいって相当な割高状態と思われます。 割高であるということは、調整が起こる可能性もありますし、そうでない場合も経済成長や企業実績は上昇しても株価はそのまま、ということも考えられます。 ![]()
他の新興国も同様ですし、現在でも米国経済が最大規模の影響を世界にもたらすことは変わりありません。 一方、年後半には先進国市場が下げ止まり、割安になっている可能性があります。 このトレンド転換を見極めて、特に為替リスクのない国内株式市場へ投資する、というシナリオが考えられます。 転換するタイミングを見る指標として、前述のFFレートを常に注意していくことが大切です。
こういったマーケットの変化に対して機関投資家のように機動的には対応できない個人投資家は、どのようなリスク管理を考えていけばよいでしょうか? これまで投資をしていた人は、ポートフォリオの資産配分を見直すべきときではないかと考えています。 おそらく比率の高くなっている海外資産の積み増しは抑え、日本国内への投資比率を上げることがポイントといえます。 日本株式については、2007年のような株価の激しい乱高下は少なくなると思います。 年前半は安全性の高い債券投資などに一時的に資金を移動しておいて、下落が止まったところで投資する、 または、投資タイミングの判断はプロでも難しいものですが、いまから定期的に投資することで「時間分散」により購入価格を平準化し、リスクを抑えるという考え方も適用できるかもしれません。 さらに、分散投資を行う「バランス型ファンド」に投資することも一つの方法です。 これならばプロの投資家が市場規模や市況を見ながら国別の配分や個別銘柄の売買を決定します。 今年はじめるのであれば、日本株式を組み込んだバランス型ファンドで、国内市場上昇の恩恵が期待できるものがよいかもしれません。 バランス型ファンドは既に投資をしている方にとっては資産の「コア」として適切なファンドもあると思われます。 これまで投資経験が少ない人にとっては、まずこれにより資産の基盤をつくる、活用方法の広い個人投資家向きのファンドといえます。 日本には1,500兆円もの個人金融資産がありその半分が「預貯金」に預けられています。 国としても「貯蓄から投資へ」という政策目標を掲げていますが、なかなか劇的には変わりません。 預貯金に偏る傾向はまだ続くのでしょうか?
私の予想では、今年から来年にかけて日本の株式が大きく動くと考えています。
その流れを見て個人金融資産がその波に乗り遅れまいとして動き出すのではないでしょうか。
また、シンガポールや中東諸国の国家ファンド(SWF)といった投資資金が既に日本市場へシフトしつつあるといえます。
海外の機関投資家達も日本への投資戦略を考えています。 個人投資家にとって、そもそも株式市場への投資のもつ意味を確認させてください。 株主になるというのは企業のオーナーの一人になることです。 日本においては企業経営の成果である利益は、欧米に比べて顧客・従業員への還元や内部留保が多いと言われていましたが、バブル崩壊以降の構造改革や資本主義の浸透により株主に対する意識が高まり、配当として株主に還元する傾向が強くなってきました。 市場平均値でも高い配当利回りもあります。 また、日本企業の多くが世界的に見ても高い技術力を持っており、なかにはその技術が世界的な課題、例えば地球温暖化の解決に活用されるケースもあります。 こういった社会貢献度の高い企業への投資は、株式を通じての間接的な社会貢献活動であるとも考えられます。
まさに、「今の時代だからこそ、株主に」ということですね。
よくお話していることですが「日本経済新聞」をまず3ヵ月間読み続けることです。
最初のうちは難しい用語があって読みにくいかもしれませんが、継続していくことでマーケットの流れが分かってきます。
2008年は投資家にとっては新たなスタートポイントになるようです。 |
| 本稿は執筆者の作成日現在の考え方を紹介するもので、新生銀行が特定の金融商品を勧誘・推奨するものではありません。 本資料は情報提供を目的としたものであり、いかなる有価証券の売買等を勧誘するもの、新生銀行の投資方針等を示唆するものではありません。 投資される際は、お客さまご自身の責任と判断で行っていただきますようお願いいたします。 |