ロールスロイスがスーパーマーケットに!?
印象としては、小型デパートと大手総合スーパーが一緒になった感じ。明らかに日本のスーパーマーケットと違うのは、1階の自動ドアを入ってすぐにセキュリティ・チェックがあることです。制服を着た警備員が4人いて、空港のように金属探知機のゲートをくぐり手荷物はエックス線検査をします。また、食料品を扱う店はなく、地下がないのも日本との違いです。そして、極めつけの違いは、ショッピングセンターの外に出ると1階の一部が乗用車のディーラーになっていることです。車種は・・・?とのぞいて見ると、なんとロールスロイス!これにはびっくり。総合スーパー、と勝手に思っていたショッピングセンターの1階にロールスロイスです。改めて、来店する客を見るとインド国産の高級車「アンバサダー」や欧州の高級外車をお抱え運転手に運転させた、ご夫人たちが乗り付けています。このショッピングセンターは、インドの中ではかなりの高所得層の御用達なのかも知れません。
同行した現地のファンド・マネージャーによると「人口11億人のうち高度な教育を受けて高所得の職業についているのは約2億人。現在進行している経済成長の恩恵を一番受けるのはこの層だろう」ということです。さらに、「農村部の住民たちまでも道路などのインフラ建設の仕事や工場などでの労働機会が広がり、地方都市などに人口が広がり経済成長の恩恵を受けている。現金収入で消費が活性化して好循環になっている。その流れは今後も続くだろう」と言っていました。
今どきのインドは・・・。 懐かしさと効率性の融合、ゆっくりと。
さて、軽い話題をひとつ。車の中から眺めていて目立つのは道を歩く鮮やかな緑やピンクの民族衣装風の女性達です。そこで現地の人に女性の衣服について聞いてみました。すると「約30%はサリー、30%は民族衣装をアレンジした活動的な服。そして残りはジーパンだよ。」確かに、よく見ているとオフィスの中にはサリーの女性はいません。ほとんどがシャツに民族衣装風のシルクのスカーフを組合せて、下はジーパンや民族風のズボンなど。どうやらサリーは活動的でないからと、若い世代には人気がないようです。その話を聞いたせいか、街を歩くサリー姿の人は、年齢層が高めのようで、なんとなくゆっくりと歩いているように見えました。
お土産を買おうと思い、「スーパーマーケットに連れて行ってほしい。現地のお菓子を買いたい」と言ったら。「スーパーマーケット自体がごく最近出始めたばかり」と笑われました。つまりまだ一般的になっていないようです。そういえば、日本でスーパーマーケット(=セルフサービスの店)が一般的になったのは1960年代、高度成長時期でした。インドはまだその直前と言うことでしょうか。街を歩いても繁華街にもデパートやスーパーのような店はなく、断念。小ぶりのこぎれいな店でクッキーを買いました。
古きゆかしき固有の伝統とゆっくりと押し寄せる新しい輸入文化の融合、そんな状況でしょうか?いろいろな分野に外資参入のニュースが聞こえてきます。経済の活性化と生活レベルの向上が、インド独自の文化をゆっくりと変化させて行くのでしょう。投資家としての私はインド経済の発展と効率化を歓迎しています。それと同時に、失われてゆく固有の文化や「古さに対する懐かしさ」を感じながら帰途に着きました。
