株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品を説明するページをご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。
| 【第2回】 | 作成2007年6月 |
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今回の回答にはみなさまもかなり苦労されたのではないでしょうか。FPにとっても非常に難易度が高く扱いにくいテーマですが、詳細なコメントだけでも数百件にのぼるご投稿をいただき、このテーマへの関心の高さが伺えました。 為替相場の予測には、ほんの1年先であっても、2国間の金利差やインフレ格差、金融政策、国際収支や地政学リスク、そして実需にヘッジファンド等投機筋の動向など実に多くのことを分析・評価しなければなりません。 これらのポイントは掲載のコメントで網羅されています。外貨投資をされている方にはもちろん、海外旅行や海外留学の予定がある方にとっても興味深い内容ではないでしょうか。 |
| 今後1年間の米ドル/円レートは円高・円安いずれのトレンドになっていると思いますか。 | |||
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| 回答期間:2007年5月25日〜2007年5月30日 | |||||||||
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| FPからのコメント |
| 森本直人FP | ||
日米の政策金利は、4月末時点で、 日本0.5%前後(無担保コールレート翌日物の誘導目標)、 米国5.25%(FFレート誘導目標)とかなりの差があります。 米ドルの高金利と信用に魅力を感じる個人投資家の円売り・ドル買いなどで、 ここ数年は、円安傾向が続いています。 しかし、米ドル/円の関係は、85年のプラザ合意以降、 周期的に上がったり、下がったりを繰り返しながらも、 値動きの幅は、縮小傾向が続いており、同じく円安傾向があるユーロ、豪ドルなど 他の通貨の値動きとは、異なっています。 また、米国の景気は、住宅投資の減少などから、不安定な要素があり、 一方で、日本の景気は、緩やかな回復基調が続いています。 したがって、対米ドルの円安傾向は、長くは続かず、この1年間で 円高傾向に向かうと思います。 |
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| 北田尚彦FP | ||
将来の為替相場を予測する上で有効な手段の1つとして「ファンダメンタルズ要因」があります。 分析をする上での指標とするものとして、私は次の4つに注目しております。 「貿易収支」 「要人発言」 「金利差」 「GDP」 これらの内容から判断しますと、例えば、金利差であれば、現在、約4%以上あります。 また、日本のGDPはプラス方向にあり、GDPデフレーターのマイナス幅は連続で縮小しているのに対し、米国のGDPはマイナス方向にあります。 ただ、好景気といわれている国内景気に若干の停滞感が強まっており、直近では円軟調地合いが続くと思われます。 しかしながら、米国の個人消費は堅調だが全体の景気への先行き不安や、ドル買いに走る積極的な材料がないことや現在の円安が極端な円キャリートレードにより支えられている点等を考えると、今後1年間の米ドル/円レートは円高方向になると予測されます。 |
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| 奥田知典FP | ||
今後1年間、ということであれば現在の円安ドル高基調は変わらないと思います。(大幅な円安にはふれず、121円〜127円くらいだと思いますが) 最近の為替相場は純粋なファンダメンタルズ要因よりはヘッジファンド等大口投資家の資金調達、投資傾向に大きく左右されています。 その点から言えば、金利差が縮小しているとはいえまだまだ日本の金利水準は低く、かつ景気の先行き不安からこの1年で急激な利上げも考えにく いため、欧米諸国との金利差が一気に縮小するとは思えません。 したがって現在の円キャリートレードの動きは大きくは衰退しないと思いますので、引き続き円安基調で推移するものと考えます。 |
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| 東城勝FP | ||
1、日本経済の3年後をマクロ的に判断した場合、今の安定成長というトレンドは基本的に変わらないと判断する。人口は2005年を境に減少を始め、2007年から団塊の世代のリタイアが始まる状況で、各産業は生産効率化を進めていく。また第3次産業化も進み、余暇、娯楽産業へのシフトも顕著となる。その中で円と外貨の力関係は緩やかに円安方向でシフトしていくと予想する。 |
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| 森文子FP | ||
理由1:各国における短期金利と消費者物価指数(CPI)の差を見ると、最近は米国がFFレート5.25%で、CPIが前年比2%程度であることから、実質金利(投資家側の期待リターン)が3%程度ある。一方、日本のコールレートは0.5%で、CPIが前年比±0%であることから、実質金利(投資家側の期待リターン)は1%未満である。従って、期待リターンの大きい側にお金が流れるため、円安に向かうと思う。 |
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読者からのコメント
| 40代男性(大阪府) |
チャート理論の三角持合の上辺にきており、実情の円の強弱に関係なく円安に向かうとしても波と考えれば一旦110円を下回る局面が予想できる
| 50代女性(奈良県) |
現在の米ドル/円レートは円安になり過ぎていると思います。米国の市場は実際より評価が高く、反対に日本の市場は企業収益が好調にもかかわらず勢いが無い。この矛盾は日米金利差縮小(期待)も影響し、この1年間で徐々に解消され、円は112円を目指して円高になると思います。
| 20代男性(東京都) |
ドルの存在価値が、ユーロや新興国通貨などに押されて、国際通貨としての価値が希薄化すると思うからと、イラクなどに代表される中東情勢が今後も不透明であろうと思うためです。
| 40代男性(大阪府) |
外国人の日本株買いなどによる円買いの加速。中国人民元の切り上げや日銀の利上げなども要因になりそうですね。でも大幅に円高が進むわけでは無く、105円〜115円の間のような気がする。
| 40代男性(兵庫県) |
米国の財政赤字は常に問題となっているが、実は、地方自治体や公益法人の隠れ借金が予想以上に多く、日本政府の財政赤字も問題と考えられる。さらに、今後、新興国の経済発展に伴い、資源/食料ニーズの増加に伴い、米国の、食料/資源などのリソース、世界の政治の中心、軍事プレゼンスは大きく、相対的に円の価値は低いと思われる。
| 70歳以上男性(埼玉県) |
日本国内の経済バランスから、欧米を凌駕する要素が少なく、少額ではあるが円安に振れると思う。経済回復の実感がもてる経済バランスを実現してこそ円が強くなるのではないか。
| 20代男性(神奈川県) |
日本の景気拡大で緩やかには円高進行が進みそうな気もするが、中国経済が行き詰まった時、恐らく同時に地政学的不安定さが露呈し、東アジア全般に売りが先行するのではないだろうか。
【ご注意】
本稿はFP各氏の作成日現在の考え方を紹介するもので、新生銀行が特定の金融商品を勧誘・推奨するものではありません。 本資料は情報提供を目的としたものであり、いかなる有価証券の売買等を勧誘するもの、新生銀行の投資方針等を示唆するものではありません。投資される際は、お客さまご自身の責任と判断で行っていただきますようお願いいたします。
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平下 淳FP
ファイナンシャルプランナー(CFP)
大手証券会社、外資系保険会社などを経て2000年2月より独立。金融機関向けの教育・研修コンテンツ制作を数多く手掛ける傍ら投資家向けの情報発信も精力的に行っている。平下 淳FP事務所代表。
今回注目すべき点は、定石どおり2国間の金利差やインフレ格差を軸に予測した方が多い中で、数名のFPの方が円キャリートレードについて触れていたことです。私個人的にも今後の為替相場を占う上ではずせない要因(需給関係)の一つだと考えます。
同じように円キャリートレードの動向を予測の柱にしている方でも、結論は円安・円高と分かれた点が興味深いですね。「円キャリートレードの動きは大きく衰退しない→円安を予測(奥田FP)」と見る向きもあれば、「円キャリートレードの持ち高解消を含みつつ…(中略)年末にかけて円高トレンドになると思います(森本FP)」と、高水準に膨らんだ円キャリートレードの動向に対して警鐘を鳴らしている方もいます。つまり、ここをどう分析するかで予測結果は180度変わってくるわけです。FPの方々にはぜひ、独創的な持論の展開を今後も期待したいですね。
他にも、大石FPの為替の実効レートを用いての円高予測に注目しました。今回、FP・読者いずれも実効レートを根拠にされた方は極少数でしたが、米ドル以外の主要通貨も含めた為替レートの変動を総合的に捉える際には押さえたいポイントではないでしょうか。
今回も読者の方の積極的な参加が目立ちました。基本がしっかり押さえられた「FP顔負け」の分析も多くありました。ファンダメンタル分析をされた方が多い中で、テクニカル分析を駆使して予測された方(40代男性大阪府ほか)も。
確かに、比較的短期の予測では需給関係・政治的なイベント(G7やサミットなど)・日米金融政策などを中心とした分析に説得力を感じますが、比較的長期に渡る予測の場合は「相場のトレンド」を読む力も必要になってくるといえそうですね。
例えば、私も参加した「田中茂樹氏のマーケット予測2007」では、購買力平価(PPP)の過去のトレンドを例にとって大変説得力のある予測を展開されています。内容は昨年末時点ですが、相場の見方・考え方を深める参考になさってみてはいかがでしょう。