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5回目となる今回のアンケートは投資信託の分配金を受け取るべきか、それとも受け取らずに再投資に回すかという内容です。
銀行での投信販売開始から早9年。その間、貯蓄から投資へという国策の後押しや団塊世代の大量退職などもあって、個人マネーの投資信託への流入額は加速的な伸びを記録しました。設定本数、設定額ともに高水準で推移し、商品性は多様化・複雑化しています。
ここ数年間の売れ筋投資信託の状況を見てみますと、主に海外の債券を投資対象とする分配型、BRICsに代表される新興国投資型、配当重視の株式に投資する高配当型などが人気だったといえるでしょう。中でも外国の債券を投資対象とする分配型投資信託は、分配実績や円安などを背景に高い人気だったようです。
そのような状況下での今回のアンケートでしたが、FPの大部分が運用効率を重視して再投資と回答したのは予想通りでしたが、読者の方も再投資派がここまで多いという結果は意外でした。
平下FPのまとめ |
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[投資信託]分配金は受け取る派? それとも再投資派? |
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約5兆4千億円で資産残高1位の「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」※をはじめ、海外の債券などに投資し、毎月決算で安定的な分配をめざすタイプの投資信託が、直近の資産残高でもシェア1位(下図)と相変わらず人気が高いようです。
社団法人投資信託協会Webサイトより、2007年7月末現在 |
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<ファンド分類による純資産総額に占める割合>
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データ:2007年6月末の追加投資型投信(公募)純資産額総額、社団法人投資信託協会より
※毎月決算型とは、外国債券を主要投資対象とし、毎月分配金を支払うタイプのファンド。 |
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回答期間:2007年8月21日〜2007年9月12日 |
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| FPの答え |
8割超が再投資派、読者回答との差異はこれまでで最大値に
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| 読者の答え |
実際に分配金を受け取っているかたの声も多かった読者回答
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【ご注意】
本稿はFP各氏の作成日現在の考え方を紹介するもので、新生銀行が特定の金融商品を勧誘・推奨するものではありません。 読者コメントは、お客さまおひとりおひとりの投稿を、原則としてそのまま掲載したものです(※投稿内容で不適切と思われる箇所については当行にて削除・修正等をおこなう場合があります)。本資料は情報提供を目的としたものであり、いかなる有価証券の売買等を勧誘するもの、新生銀行の投資方針等を示唆するものではありません。投資される際は、お客さまご自身の責任と判断で行っていただきますようお願いいたします。
平下 淳FP
ファイナンシャルプランナー(CFP)
大手証券会社、外資系保険会社などを経て2000年2月より独立。金融機関向けの教育・研修コンテンツ制作を数多く手掛ける傍ら投資家向けの情報発信も精力的に行っている。平下 淳FP事務所代表。
先にも触れましたように、分配金を受け取らず、再投資に回した方がよいと回答したFPのほうが多くいました。この理由としては、2つのキーワードがあります。複利効果と税の繰り延べ効果です。
複利効果については、ファンドが分配金を支払う=ファンドからの資金の流出ということで、その分、運用に回せる資金が少なくなるという考え方です。ファンドの購入者から見ても、分配金を受け取らずに再投資に回してくれた方が運用効率がよいということになります。ただし、基準価額が上昇している場合にはプラスに作用してくれますが、基準価額が下落する局面ではマイナスの複利効果をもたらします。常識的に考えて、基準価額が下落すると考える方はそもそも投資信託を購入しないと思われますが、このあたりの性格は理解しておいた方がよいでしょう。
一方、税の繰り延べ効果については、「分配型は受け取る度に税金差し引かれるため…(中略)…再投資型の方がよい」というコメントが一部見られました。分配金が支払われる都度税金が引かれることで、再投資に回せる金額が少なくなること自体は事実ですが、たとえば、毎月決算型や3カ月決算型のファンドで再投資コース(分配金を自動的に再投資に回すコース)を選択しているのなら、再投資に回されるのは税引後の収益分配金ですから、課税繰り延べ効果は得られません。つまり、選択する理由に課税繰り延べ効果を挙げる場合、分配型か無分配型かという問いには、後者が有利ということになるでしょうが、分配金を受け取るか再投資かという問いに後者を有利とするのはミスリードです。もちろん、決算ごとに分配金が支払われ、その都度ファンドの資産売買にかかるコスト面等を考慮すれば決算の回数は少ない方がよいわけですし、課税繰り延べ効果そのものを否定するわけではありませんが、どうもその点について誤解が生じやすいのも事実です。
一方、読者の中には、複利効果・再投資効果のメリットを理解しつつも、やはり毎月、ないし隔月のキャッシュフローを確保したいと考える方も見受けられました。一部のFPも指摘しているように、その人の運用目的や年金収入などの状況によって分配金を受け取るか再投資かを使い分けることが肝要なのだと思います。たとえば「年金収入の不足分を補うために、公的年金の入金がない奇数月に分配されるファンドを購入する」ことや「分配金が入る月に旅行計画を立てたり、孫に小遣いをやるのを楽しみにする」という目的で分配金を受け取るという選択は否定されるべきものではありません。あくまでも分配金は変動するということを肝に銘じた上でという前提つきではありますが…。