
株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品を説明するページをご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。
リスクはどの運用商品にも必ずあり、完全に回避することは不可能です。しかしどの投資にどのようなリスクが存在するのかをよく理解し、それらをコントロールすることができれば、たとえリスクが顕在化したときでも冷静に対処し“傷口”が広がることを防げるのではないか、という考え方をご紹介します。
投資家のレベルを問わず、いますぐ実践できるリスクコントロール術について、資産運用を専門とするファイナンシャルプランナー平下氏にうかがいました。
4つのリスクコントロール術
いくら投資するか、いつ投資するか、何に投資するか。どれくらいの期間投資するか。
投資にあたってはこれら4つの判断・決断が必要となりますが、これらはリスクをコントロールするためにとても重要な要素となります。
投資してもよい、あるいは投資すべき金額を見極める。
投資を行なう上でまず第一に考えなければならないのが、運用に回せるお金とそうでないお金を分けることです。運用に回せるお金とは、当面使う予定のないお金や使うまでに時間のあるお金のことです。

日常生活資金や何かの支払いのために必要な資金の一部を運用に回してしまうと、時間的な制約により解約や売却を余儀なくされるという事態を招きかねません。また、手元にあるお金のすべてを金融商品の購入に回してしまうのも、何らかのリスクが現実のものとなったときに対処できなくなりますから避けた方がよいでしょう。
【例えば・・・】投資可能金額ってどれくらい?
たとえば、現在収入がある方の毎月生活費が30万円であったとすると、生活予備資金として6ヵ月分=180万円をいつでもおろせる預金等で確保しておきます。 また5年以内や10年以内など、近く必要になる大きな目的資金(クルマの購入や引越し・子どもの教育資金など)もその期日に合わせて安全に運用(定期預金など)する必要があります。仮にこれらが300万円であるとすると、合計で480万円は安全な預金等で運用しておくべきということになります。
それ以外のお金が投資可能な資金(金額)と、おおまかにお金の色分けをするという考え方もあります。


一度に全額を投資しない。
運用資金の額が決まれば、その資金をどのタイミングで購入するかを決めることになります。誰もが「価格(投資信託であれば基準価額)の安いときに購入したい」と思うのは当然です。しかし、実はこの考え方が投資するタイミングを決定する上でしばしば大きな障害となるのです。プロであっても将来の値動きを正確に予測することは困難なわけですから、投資額と投資期間を決めたら、少しづつ様子を見ながら資金を数回に分けて投資をする方がよいでしょう。

投資先を分散する。
アセットクラスとは、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券など投資する資産の区分のことで、どのアセットクラスにどれくらいずつ投資するかの配分を決定するプロセスがアセット・アロケーションです。
投資の世界では、各アセットクラスの中で「どの銘柄を選ぶのか」よりもアセット・アロケーションこそが投資の成果を大きく左右すると考えられています。資金の性格や投資できる期間、投資者のリスク許容度により適正額(配分)は異なりますが、各アセットクラスにはそれぞれ異なるリスクが存在しますので、ひとつのアセットクラスに極端に偏らないように配分することが重要なのです。

短い期間での投資はリスクが高いと心得る。
長期投資については「何を今さら」という方も少なくないと思いますが、長期投資は投資に関する知識や経験を問わず、また投資する金額を問わず実践できる、優れたリスクコントロール手法なのです。「時間を味方につける」というのはまさにこのことなのです。しかしながら、多くの投資家が実践できていないのが長期投資です。プロでない投資家がプロよりも有利な面があるとすれば、おそらくこれではないかと私は考えます。投資期間を長くすることで、価格変動の「ブレ」を軽減できるのです。
リスクある商品と上手に付き合うためには「長期投資がよい」と説く専門家が多いのは、相場の大きな流れさえ見誤らなければ、突発的な事件・事故などで「相場のブレ」が生じたとしても、ゆったり構えて本来の流れに戻るのを待てばよい・・・ということにほかなりません。
相場には実に多くの人間が携わっています。突発的な事件や事故も起こります。「気持ち」で動く面があるのは人間の特性でもありますから、相場は常に上下に「ブレ」ながら大きな流れを形づくっていきます。ですが、そうした細かな「ブレ」に右往左往するのではなく、長期的な相場の流れを捉えることに専念したほうがよいという考えです。
下のグラフは国内株式、国内債券、外国株式、外国債券に25%ずつ投資した場合のグラフです。
2〜3年という短期間で見ると、上がったり下がったりの細かな動きも見てとれますが、長期では右肩上がりの大きなトレンドが存在していたこともわかります。

本資料は情報提供を目的としており、いかなる投資の推奨・勧誘を行うものではありません。過去のパフォーマンスは将来のリターンを保証するものではありません。
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ここまで、投資のリスクをコントロールしていく代表的な手法をご紹介してきました。
第2章では、相場が下落してしまったときの対処法を考えてみましょう。
| 1.4つのコントロール | | | | |
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平下淳
ファイナンシャルプランナー(CFP)。平下淳FP事務所代表。
大手証券会社、外資系生保、独立系FP会社を経て2000年より独立。金融機関向け研修コンテンツ(講義・教材・Web素材等)の企画・製作業務を手掛ける。自らも年間200回を超える講義・講演を行う傍ら顧客向け情報発信も積極的に行っている。