はじめての資産運用
ケーススタディで考えるマネースキルアップ講座  
読者9人9様のライフプラン&資産づくりのケーススタディ
 
第2回20代はマネープランの基礎作り、貯蓄は早くからが大切!
 
 
豊田眞弓/ファイナンシャル・プランナー

マネーカウンセリングネットWealthメンバー。1995年より独立系FP。新聞・雑誌、サイトへの寄稿・監修、個人相談業務、セミナー講師などで活動しており、生活感あるアドバイスに定評がある。「今日からのお金持ちレシピ」(明日香出版社、共著)、「住宅ローン賢い人はこう借りる」(共著、PHP研究所)ほか著書も多数。
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皆さん、こんにちは。今回は20代独身の方の、マネースキルアップを考えてみましょう。
20代もけっこう貯めている!?

まずは20代のお財布を覗いてみましょう。データは「世帯」で取っているため独身・既婚とも混じっていますが、少々驚きの結果ですね。

図表1は20代の貯蓄保有額の推移ですが、なんと、2003年は453万円! 思わず自分の預金通帳を隠した人もいるかもしれませんね。物価上昇もあるので単純な比較はキケンとはいえ、95年以降で見ても20代が貯める傾向にあって、しかも直近の2003年が一番貯めていることがわかります。堅実な20代が増えているということですね。

実はこのデータ、貯蓄がちょっとでもある世帯のみのデータです。現在、全年齢平均でも5世帯に1世帯が無貯蓄世帯になっている状態で、貯蓄がない世帯は含まれない点には注意が必要です。しかし、データを見る限り、少なくとも20代でも400万円くらいは貯められるといえます。
<図表1 20代の貯蓄保有額の推移 (単位:万円)>
 

平均

20代
1975年268121
1985年688229
1990年1,181413
1995年1,287282
2000年1,448364
2001年1,439278
2002年1,422251
2003年1,460453
 
資料:金融広報中央委員会「家計の金融資産に関する世論調査」
(注) データ始期は1963年
別のデータでは、2002年の段階で「29歳以下」の世帯で平均370万円の貯蓄があります。これは年間平均収入の78.9%。つまり、年収の8割弱の貯蓄を持っているといえます。しかも、可処分所得(収入から税金や社会保険料を差し引いた分)のうち、26%もの黒字が出ていて、ストックも増やしている様子がわかります。
<図表2 29歳以下の貯蓄残高と貯蓄年収比(2002年)>
 

貯蓄残高

年間収入

貯蓄年収比

黒字率

金融資産
純増率
29歳以下 370万 469万78.9%26.1%21.0%
 
資料:総務省「家計調査報告」
(注1)貯蓄残高・年間収入は「家計調査(貯蓄・負債編)」、黒字率・金融資産純増率は「家計調査(収支編)」による。
なお、計数はいずれも平均値。
(注2)貯蓄年収比=貯蓄残高/年間収入。
(注3)黒字率=黒字/可処分所得。黒字=金融資産純増+借入金純減+財産等純増。
(注4)金融資産純増率=金融資産純増/可処分所得。
図表3は貯蓄の中身です。預貯金などが65.5%、年金・保険が9.3%、有価証券が20.6%、財形などが4.6%。有価証券は株や債券ですので、保有資産の2割程度はリスクを取っている様子が伺えます。
<図表3 20代の貯蓄の中身>
 

65.5

9.3


20.6


4.6
 
 ■預貯金・信託  年金・保険  有価証券  財形等 
資料:金融広報中央委員会「家計の金融資産に関する世論調査」
20代シングルのお金管理

20代の貯蓄状況を見てきましたが、ではこの世代にはどんなライフイベントがあるのでしょう。現在、平均初婚年齢が男性29.1歳、女性27.4歳(2002年)であることを考えても、大きなものとして結婚が挙げられます。あるいは、自己投資、資格取得、留学、海外旅行、マイカーを持つ、住宅取得、事業を起こす・・・などなど、それぞれ個々人ごとにライフイベントが想定されることでしょう。

そうしたライフイベントの裏づけとしてぜひやっていただいきたいのは、次の3つのSTEPです。
(STEP1) ライフイベントを洗い出し、予算を立てましょう。

10年程度(長期で考えられる人はもっと長く立てるのはOK)のライフイベントを考え、その予算を立ててみましょう。
<ライフイベント表>
 

西暦

年齢


ライフイベント


予算
200435車を購入する100万円 
200536  
200637  
200738ハワイ旅行1週間36万円 
200839  
200940結婚?300万円 
201041  
201142  
201243  
201344  
201445  
 
(STEP2) 「未来のために必要な貯蓄」としてまとめてみましょう。

ここで大事なことは、生活費の6カ月程度の予備費をまず一番に貯めること。老後はいくら貯めればいいかわからないでしょうから、月1万円程度でもとにかく積立をスタートさせるのがいいでしょう。毎月の積立額がかさんで無理があるなら、一部はボーナスで貯めましょう。

貯蓄プランが成り立たなければ、ライフイベントを見直すか、あるいは生活を見直す必要があります。車もできるだけ貯めて買うようにしたいですね。
<未来のために必要な貯蓄−1>
 

目的

目標金額


いつまで


現在の貯蓄2

必要貯蓄額
2−1

毎月の
平均貯蓄
予備費100万円 100万円  
結婚資金300万円5年後60万円240万円4万円
海外旅行36万円3年後 36万円1万円
車買替え100万円半年後88万円12万円2万円
老後資金?    1万円
合計 >>> 248万円288万円8万円
 
(STEP3) 何で貯めるか、金融商品を選びます。

5年以内に使う予定のお金は、リスクを取らないもので運用しましょう。リスクを取るのは、5年超の使わない資金の一部にとどめることが大事です。
<未来のために必要な貯蓄−2>
 

目的

目標金額


いつまで


現在の貯蓄2

必要貯蓄額
2−1

毎月の
平均貯蓄

何で貯蓄?
予備費100万円 100万円  預金
結婚資金300万円5年60万円240万円4万円定期預金+
公社債投信
海外旅行36万円3年後 36万円1万円預金
車買替え100万円半年後88万円12万円2万円預金
老後資金   1万円投資信託
(株式型)
合計 >>> 248万円288万円8万円 
 
なかなか大変ですが、この表を作ればあとは実行あるのみです。この通りに貯めるのが厳しい場合は、再度、ライフイベントかあるいは家計の見直しが必要ですね。それでは、26歳男性Sさんからの具体的な相談を見てみましょう。

ケーススタディ:
「手取り年収350万円で貯蓄が60万円! 結婚資金はどう貯めればいい?」 (26歳独身男性Sさん)
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第1回>>> 永続可能な家計を作ろう
第2回>>> 20代独身のケース
>>> ケーススタディ1:(26歳独身男性)
「手取り年収350万円で貯蓄が60万円! 結婚資金はどう貯めればいい?」
第3回>>> 30代DINKS(共働きで子どもはいない)のケース
>>> ケーススタディ2:(35歳男性)
「世帯年収手取り700万円で貯蓄は600万円。3年後にマイホームを購入する予定」
第4回>>> 30代、妻は専業主婦、子供ありのケース
>>> ケーススタディ3:(34歳男性)
「世帯年収手取り500万円で貯蓄は300万円。子供は2人、住宅ローンあり」
第5回>>> 30代後半ば、独身のケース
>>> ケーススタディ4:(36歳女性)
「手取り年収450万円で貯蓄は400万円。結婚はしないかも・・・、家は買えるなら買おうかと考え始めた」
第6回>>> 35歳以降に子供を授かった方のケース
>>> ケーススタディ5:(40歳女性)
「世帯年収手取り700万円で貯蓄は800万円。住まいは賃貸マンション。遅く子供が生まれ、できたらもう1人をと考えています」
第7回>>> 30代で夫婦が別々の道を進むケース
>>> ケーススタディ6:(38歳女性)
「手取り年収380万円で貯蓄は300万円。子供1人をこれからは自分1人で育てていくことになりました」
第8回>>> 40代DINKSの方のケース
>>> ケーススタディ7:(45歳女性)
「世帯年収手取り900万円で貯蓄は500万円。マンションのローンはまだ3,000万円近い残債があります。家計のことはあまり考えずに夫婦でお金を使っていましたが、そろそろ老後に備えて準備も必要かなと考え始めました」
第9回>>> 40代後半、子供は大学生のケース
>>> ケーススタディ8(49歳男性)
「世帯年収手取り800万円で貯蓄は300万円。住宅ローンと教育資金で貯蓄がどんどん目減りしていて、不安です」
第10回

>>> 50代で子どもは自立のケース
>>> ケーススタディ9(52歳女性)
「世帯年収手取り820万円で貯蓄は1,000万円。子供たちも巣立ち、急に家計にゆとりがでました。そろそろ老後の準備をしなくてはと思いますが、どれくらい貯めればいいのでしょう」