はじめての資産運用
ケーススタディで考えるマネースキルアップ講座  
読者9人9様のライフプラン&資産づくりのケーススタディ
 
第3回30代DINKS、共働きで子どもはいないケース
 
 
豊田眞弓/ファイナンシャル・プランナー

マネーカウンセリングネットWealthメンバー。1995年より独立系FP。新聞・雑誌、サイトへの寄稿・監修、個人相談業務、セミナー講師などで活動しており、生活感あるアドバイスに定評がある。「今日からのお金持ちレシピ」(明日香出版社、共著)、「住宅ローン賢い人はこう借りる」(共著、PHP研究所)ほか著書も多数。
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ケーススタディ
ケーススタディ2:(35歳男性Kさん)
「世帯年収手取り700万円で貯蓄は600万円。3年後にマイホームを購入する予定」
<Kさんのプロフィール>
35歳。会社員(男性)。既婚(奥さまも会社員)。
住まい賃貸マンション
手取り年収手取り夫380万円(税込み約500万円)
手取り妻320万円(税込み約400万円)
手取り月収夫婦で42万円
貯蓄600万円(100万円は普通預金、400万円は定期預金、100万円は外貨預金)
貯蓄内訳予備費200万円。住宅頭金400万円。
貯蓄目標100万円
 
住宅取得の価格帯設定は慎重に
Kさん:うちはDINKSで、夫婦2人で働いているのに、なかなかお金が貯まらなくて。3年後にマンションを買いたいんですが、これで大丈夫でしょうか。

豊田:年間の貯蓄額ペースが100万円ということから考えると、3年で300万円。それに今の400万円を足して自己資金は700万円ですね。いくらくらいの物件を買われる予定なんでしょうか。

Kさん:できたら5,000万円くらいのマンションですね。

豊田:そうですか。ちなみに、Kさんは、生涯DINKS派ですか? それともとりあえずDINKS派?

Kさん:どっちでもいいかなと思っています。子供ができればできたでいいし、できなければずっと気ままにやれるし。子供ができたら、たぶん妻は仕事をやめるような気がします。

豊田:うーん、ということは、子供ができて奥さんが仕事をやめた時のことも考えながら選択をしないといけないわけですね。つまり片働きの時期の可能性も残っていることになります。となると今5,000万円のマンションを買うのはリスキーかもしれませんね。諸費用を7%程度と考えると5,350万円。そのうち自己資金700万円を引くと4,650万円。これをローンで借りると年間の返済額は約230万円にもなります(3.5%、35年)。その他に管理費や修繕積立金が毎年かかることも忘れてはいけません。
<5,000万円のマンションを買う場合>
 
マンション5,000万円
諸費用350万円

合計

5,350万円
 
 
自己資金700万円
ローン4,650万円

年間返済額

約230万円
(35年、金利3.5%で試算)
 
Kさん:年間230万円だなんて、自分だけの給与ではとうてい払えません。物件をもう少し小さいものにして、あとはやっぱり、もう少し貯蓄ペースをあげることでしょうか。
<4,000万円のマンションを買う場合>
 
マンション4,000万円
諸費用300万円

合計

4,300万円
 
 
自己資金1,000万円
ローン3,300万円

年間返済額

約164万円
(35年、金利3.5%で試算)
 
豊田:そうですね。住宅取得という目的があるなら、手取りの3割は貯めたいので、年200万円はいけるはず。とすると、4,000万円のマンションであれば、返済は約164万円。

Kさん:それくらいなら、とりあえず1人でもなんとか払っていけそうです。でも、年間貯蓄を倍にするのは大変そうですけど、がんばらないと。まずは2人ともお小遣いを削り、他にもムダがないかを探ってみます。

豊田:その調子ですね。
住宅以外の貯蓄はどう貯める?
豊田:これまでのお話しでは、住宅以外の貯蓄は考えていないようですが、本当に何もないんですか?

Kさん:ええ。住宅のための貯蓄に集中したいと思っていますので。

豊田:海外旅行なども行かない? 自己投資などにまとまったお金も使わない? また老後の準備は?

Kさん;あ、何年かに1回は夫婦で海外旅行に行きますね。それと、スキルアップ用に講座を受けたりするのもたまにあります。老後準備は考えてはいませんでしたが、30代から始めた方がいいんですね。

豊田:大変でも、「ライフイベント」の洗い出しや「未来のための貯蓄」をきちんとやってみてください。住宅以外にも、今貯めなければいけないものがもっと明確になるはずです。ただ、金額的にあまり大きくないものは毎年の支出に含めてしまってください。それと、老後の準備はすぐにでも始めたいですね。

Kさん:早速、シートを埋めてみます。老後も今から手を打った方がいいんですね。何か積立を始めます。…ということは、住宅のために貯蓄を倍にしたけれど、それ以外にも貯蓄をする必要があるし、ボーナスから回すとか、ひねり出さないといけないわけですね。妻とミーティングします(笑)。

豊田:(笑)そうしてください。DINKSの今は最大の貯めどきだということをお忘れなく! シートを埋めていただければ、運用する商品も考えることになります。使う時期が5年以内のものはリスクの高い投資には回せませんので、預金を中心に、ローリスク商品で運用した方がいいですね。それ以上の運用期間のある、たとえば老後用の資金の一部で投資も考えていきたいですね。

Kさん:我が家の家計を見直さないと、何も始まらないということがわかりました。それから、投資はすでに多少経験はあったのですが、何のお金を運用しているのかまで自覚はなかったので、それも整理してみます。
(こうしてKさんは、奥さまとともに、家計会議を開くことにしたそうです)。
<Kさんのライフイベント表>
 

西暦

夫年齢

妻年齢


ライフイベント


予算
20043534  
20053635  
20063736マイホーム取得700万円
20073837  
20083938  
20094039海外旅行50万円 
20104140  
20114241  
20124342  
20134443海外旅行50万円
20144544  
 
<Kさんの未来のために必要な貯蓄>

目的

目標金額
(1)


いつまで


現在の貯蓄
(2)

必要貯蓄額
(2)−(1)

年間貯蓄目標

貯蓄プラン

金融商品
予備費200万円常時普通預金100万円
定期預金100万円
0円0円0円-
住宅資金1000万円3年後定期預金300万円
外貨預金100万円
600万円200万円月7万円積立ボーナス58万円×2回
住宅財形
海外旅行50万円6年後0円50万円1万円月7000円自動振替定期
旅行券積立
海外旅行50万円10年後0円50万円2万円月4200円自動振替定期
旅行券積立
老後資金? 25年後0円?1万円月2万円投資信託
合計 >>> 600万円700万円324万円  
次回は、「30代妻は専業主婦、子供ありのケース」を取り上げる予定です。ケーススタディは、「世帯年収手取り500万円で貯蓄は300万円。子供は2人、住宅ローンあり」の34歳男性の方です。
 2004年6月
マネーカウンセリングネットWealth 豊田眞弓
ファイナンシャルプランナー / ファミリーリスクコンサルタント
 
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