はじめての資産運用
ケーススタディで考えるマネースキルアップ講座  
読者9人9様のライフプラン&資産づくりのケーススタディ
 
第6回35歳以降に子供を授かった方のケース
 
 
豊田眞弓/ファイナンシャル・プランナー

マネーカウンセリングネットWealthメンバー。1995年より独立系FP。新聞・雑誌、サイトへの寄稿・監修、個人相談業務、セミナー講師などで活動しており、生活感あるアドバイスに定評がある。「今日からのお金持ちレシピ」(明日香出版社、共著)、「住宅ローン賢い人はこう借りる」(共著、PHP研究所)ほか著書も多数。
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ケーススタディ
ケーススタディ5:(41歳女性Gさん)
「世帯年収手取り700万円で貯蓄は800万円。住まいは賃貸マンション。遅く子供が生まれ、できたらもう1人をと考えています」
<Gさんのプロフィール>
41歳専業主婦、夫は40歳会社員、子供2歳(もう1人欲しいと思っています)
住まい賃貸マンション
年収夫の手取り約700万円(税込み約840万円)
年間貯蓄約160万円
貯蓄800万円(普通預金100万円、定期預金300万円、財形貯蓄300万円、外貨預金50万円、投資信託50万円)
貯蓄内訳予備費300万円、子供資金300万円、マイホーム資金・親の介護費用100万円、老後資金100万円
 
35歳以降の出産は育児が大変!?
Gさん:うちは39歳で子供を産み、今2歳。育児が大変で、くじけそうです〜。追っかけ回すのに体力が要ります。

豊田:思い出します。2歳から2歳半くらいの時が一番大変だったですね。やっぱり体力的にキツイですか?

Gさん:ええ。キツイの何の。でも、子どものためには兄弟姉妹がいたほうがいいなと思って、二人目を考えているんです。

豊田:それは頼もしい! ところで、遅い子供だと、ママが大人だから、子育てもじっくりゆったりできると聞きますが、どうですか?

Gさん:精神的にはそうかもしれないですね。独身時代やDINKS時代に海外旅行もけっこう行ったし、仕事もとことんやった。今一番楽しいことは何ですかと聞かれたら「子育て!」と迷わず言えるくらい楽しんでいます。まあ、私が仕事も辞めて、今は専業主婦をやっているからでもあるのでしょう。ただ、何度も言いますが、体力的にはキツイです(笑)。

豊田:データを見ても晩婚化、出産の高齢化は今後も進みそうですから、Gさんの言葉はこれを読んでいるたくさんの女性の参考になっていると思います。
家計管理の意識が高まった
豊田:お子さんが生まれてから、家計は変わりました?

Gさん:それまでは自分たちの趣味だとか自己投資、飲み代だとかにばんばんお金を使っていたんですが、子供が生まれてからは、そういうお金をあまり使わなくなりました。意識して貯蓄もするようになりました。

豊田:今は年間約160万円の貯蓄をされているんですね。けっこういいペースですね。ちなみにマイホーム取得などはどう考えていらっしゃる?

Gさん:うちは両親が地方のため、どちらかの親もとに引っ越すことになると思います。予定では夫が定年したらですが、その前に誰かに何かあれば、行かなければならないかも、と漠然とは思っています。なので、とりあえず、住宅資金はなくてもいいかなと。

豊田:介護が必要になったら、通うか引越して住むことにならないとも限らないわけですね。両家4人の介護の責任を負っているとなれば、遠距離介護も費用はかかるので多少お金は準備しておいた方が安心です。また、引っ越す際には改築だってするかもしれないでしょうから、改築用と介護用で1,000万円くらいを目標に貯めておいてはどうでしょう?


Gさん:そうですね。準備しておくと確かに安心ですね。

豊田:35歳以降に子供を授かった世帯の注意点として、子供のことと、老後のことを同時に考えないといけないわけですが、そこにさらに親の介護なども重なるので、大変ですよね。できるだけ経済的な備えがあった方が安心です。
教育資金はどう貯める?
Gさん:子供については、夫婦2人とも下宿で大学に通ったので、大学からは独立してもらおうと思っています。大学の学費と下宿先の家賃くらいは出してあげて、あとは奨学金を借りてもらおうと思っています。私たちもそうでしたから。

豊田:けっこうたくましい親ぶりですね(笑)。では子供1人にいくらくらいの教育資金を用意します?

Gさん:高校までは公立の予定なので、受験と大学分で500万円というところですね。

豊田:もう1人お子さんが生まれたとして、では1,000万円を子供の教育費と考えるといいですね。準備する時期は、第一子が高校に入る前までに貯めておくといいでしょう。


Gさん:なるほど。それ以外の子供のお金は日ごろの家計でまかなうということですね。そう考えると、だいぶすっきりしますね。
老後資金は先手必勝。計画的に準備を
豊田:あとは老後資金ですね。奥さんも会社員として働いていた時期があるわけですので、ご自身の厚生年金がもらえるんですよね。ご主人の会社には退職金制度も残っているということなので、老後資金は一般に言われる2,000万円程度を、とりあえず目標にしておいてはどうでしょう?

Gさん:退職金以外にそれだけ準備できればいいですよね。でも、子供にお金をかけたりしながら、そんなに貯められるものでしょうか?

豊田:今までの話に出てきた内容から、ライフイベントと未来のために必要な貯蓄を整理してみましたので見てください。
<Gさんのライフイベント表 (単位:万円)>
 
西暦 本人第一子第二子ライフイベント予算
200441402   
2005424130第二子誕生 
2006434241第一子幼稚園 
2007444352  
2008454463  
2009464574第一子小学入学
第二子幼稚園
 
2010474685  
2011

48

4796  
20124948107第二子小学入学 
20135049118  
20145150129  
201552511310第一子中学入学 
201653521411  
201754531512  
201855541613第一子高校入学
第二子中学入学
教育資金100
201956551714どちらかの実家に
引っ越す(改築)?
住宅資金用・
介護用1,000
202057561815  
202158571916第一子大学入学
第二子高校入学
 
202259582017  
202360592118  
202461602219第二子大学入学
夫定年
老後資金用2,000
 
<Gさんの未来のために必要な貯蓄 (単位:万円)>

目的

目標金額
(1)


いつまで


現在の貯蓄
(2)

必要貯蓄額
(2)−(1)

年間貯蓄目標
貯蓄プラン
金融商品
毎月毎月ボー
ナス年間
予備費300常時普通預金100
定期預金200
0000-
教育資金
(2人分)
1,00014年後一般財形300
70050314
一般財形
一部投資信託
住宅資金
親の介護資金
1,00015年後定期預金1009006050自動振替定期
一部投資信託
老後資金2,00020年後外貨預金50
投資信託50
1,90095535自動振替定期
一部投資信託
合計4,300-8003,5002051349-
Gさん:ほんとですね。これを見ると、がんばれば貯められるんですね。

豊田:しかもこれは元本ですので、利息や運用益がつけばもっと増える可能性もあります。もちろん、リスクを取れば、減る可能性もあるわけですけど・・・。

Gさん:年間貯蓄額が205万円になってますね(笑)。やっぱりもっと家計を見直すべきですか?

豊田:はい。手取りで700万円あれば、まだ貯められるのではないかと思います。家計の中からムダを省く努力をしてみてください。削ることができそうな支出を3つ挙げるとしたら?

Gさん:うーん、夫の小遣い月7万円と、私の小遣い月2万円、携帯電話も2人して通話料を使っているので月3万円は使いすぎですね。あとは月8万円の食費あたりでしょうか。

豊田:自分の家計は自分がよくわかっていますからね。たとえば、携帯電話は小遣いでまかない、さらに食費を月1万円削れば、それだけでも年間45万円の貯蓄増が可能です。どこを削るかはご夫婦で話し合って決めてください。


Gさん:そうですね、もう1人の子供も欲しいので、がんばって見直してみます。

豊田:その調子です。がんばってくださいね

(こうしてGさんは、すっきりした頭で帰っていきました)
●ご相談コーナーへの多数のお問い合わせありがとうございます。即座にご回答できず申し訳ございませんが、なるべく内容に反映させていきたいと思っております(申し訳ございません、直接のご返事はできかねますのでご容赦くださいませ・・・)。

●前回の内容で次のようなご質問をいただきました。

> >「30代半ば、独身のケース」を読んだのですが、
> >登場人物の、女性Fさんは、財形貯蓄200万円あるにもかかわらず、
> >なぜ、3.5%という金利で住宅ローンを試算しているのですか?

(次のようにご回答しました)

今の金利、特に変動型や短期固定型はとても低くていいのですが、この低い金利で30年、35年間を借りられるわけではありません。過去20年間の変動タイプの平均金利は4.5%。最高で8.5%という時代もあったのです。「無理なく返せるローン」を見積もるのに、1.68%とか2%で見積もってよい訳がないのはご理解いただけますよね。そのため、現在の長期固定金利の住宅ローンを参考にして、3.5%として試算しました。
 2004年9月
マネーカウンセリングネットWealth 豊田眞弓
ファイナンシャルプランナー / ファミリーリスクコンサルタント
 
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