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住宅ローンの金利推移を解説!物価上昇、金利上昇抑止はどう影響する?

物価の見通し引き上げ!金利はどうなる?

日銀は2022年1月17~18日の金融政策決定会合で、2022年度の物価上昇率の見通しをプラス1.1%に引き上げました。物価が上昇すれば金利も上昇するのが一般的ですが、賃上げの見通しが立たないこともあり、金利の上昇までは議論されていないようです。

金利の上昇を抑えるため、日銀は上限なしで国債を買い入れ、10年物国債の金利をゼロ%程度に誘導する施策を実行しています。日銀が国債の金利上昇を抑えていることは、住宅ローン金利にどのような影響があるのでしょうか。今後の住宅ローンの選び方とあわせて考えてみましょう。

10年国債の利回り(長期金利)は上昇傾向

<新発10年国債利回り 過去1年分の推移>

10年国債の金利は「長期金利については10年国債金利がゼロ%程度で推移するように誘導する」など長期金利を誘導目標に加えるイールドカーブコントロール(*下記参照)を導入。これによって10年国債の利回りはおおよそ「±0.1%」の範囲内に抑えられていました。

その後、2018年7月の会合で日銀は、長期金利の変動幅をプラスマイナス0.1%から0.2%に拡大することを容認。この政策の見直しを受けて10年国債利回りが上昇しました。2019年後半~2020年前半にはマイナス金利にまで下がりましたが、米国など他国の利上げを受けて上昇傾向に転じ、2022年2月時点は0.2%前後で推移しています。

  • イールドカーブとは、期間の短い金利と長い金利をつないだ利回り曲線。イールドカーブコントロールは1年以下の短期と期間10年の長期という2つの金利を操作して金利を調整すること。

金利上昇は今後も続く?

物価の上昇は予測されていますが、日銀は「長期金利をゼロ程度で推移するように誘導する」という目標は変えていません。「当分の間、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持する」と、引き続き金融緩和政策を続けることを約束しています。また短期金利についても、これまで通り「マイナス金利」を維持するスタンスは変えていません。

金利見通しや金融政策分析などは専門家に任せるとして、現状を簡単に整理すると次のようにまとめることができるでしょう。

  • 物価の上昇は予測されているが、賃上げまでは期待されていない
  • そのため、日銀はまだまだ低金利政策を継続したい
  • 新型コロナウイルス感染拡大の影響も続いており、自主的な行動制限等で経済活動の停滞も懸念されている

これらを踏まえて、物価上昇は予想されていますが、金利の上昇は容認できない状態のため、今後しばらくは現在の金利水準が続く、という感じでしょうか。「金利はさらに下がる可能性は低いものの、これからどんどん上昇していくこともなさそう」と見ておくのがベターといえるでしょう。

住宅ローンの金利はすぐ上昇するの?

住宅ローンの金利についても、変動金利型ローンの場合なら、今後もしばらくは現状と同じような水準が続くと予想されます。一方で、10年以上期間が固定される固定金利期間選択型や全期間固定金利型については、新生銀行の場合2年ほど前から比べると0.1%程度上昇傾向です。

ただ、こちらについても、「新型コロナウイルス」など、社会や景気の問題が大きく改善するような出来事が起こらない限りは、今以上に大幅上昇する懸念はさほどないと考えておいてよいでしょう。

2021~2022年の住宅ローン金利推移

まず、全期間固定金利型のフラット35の金利は、ほぼ変化はありません。また、10年固定型についても、主要都市銀行はここ2年間ほぼ変化なしです。これらの点から、すぐに住宅ローンの金利上昇があることは考えにくいといえるでしょう。

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今後の住宅ローンはどう考える?

では、今後の住宅ローンを利用する際には、どのように考えればよいでしょうか? 前述のように今後さらに金利が下がる状況は考えにくいといえます。一方で、金利がさらに上昇していく、という状況でもなさそうです。

そのため当面、低金利が続くのであれば「金利が低い変動金利を選択」との考えもありますが、住宅ローンでの重要なポイントは「自分が希望する生活を送りながら無理なく安心して返済していくこと」です。 「長期金利はさらに下がる状況は考えにくい」「しばらく金利は低水準が続きそう」という観点から考えれば、金利低下の底打ち感から金利を固定化することを検討してみても良いかもしれませんね。

といっても必ずしも全期間固定金利型を選ぶのがベストというわけではありません。たとえば、「当初35年で組んでも最終的には20年程度で返済するのであれば20年固定を選ぶ」という選択もあります。夫婦共働きであれば、固定金利型と変動金利のペアローンを組み固定金利部分を多くしておき、変動金利から繰り上げ返済するという考え方もあります。

あるいは「こどもの教育費がかかる10年程度は金利を固定化する」など、金利上昇リスクを取りにくい期間の金利を固定化することで、「自分のライフプランに適した返済スタイルを実現する」ということです。

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金利上昇という言葉に惑わされずに自分に合った商品選びを忘れずに!

「金利上昇」というワードを聞くと、住宅ローンを選択する際に、金利タイプや金利水準ばかりに目が行きがちですが、いずれにしても日銀は、長期金利については10年国債金利がゼロ%程度で推移するように誘導するわけですから、多少の変動があっても金利は低い水準が続くことが予想されます。

多少の金利差であれば、「付帯サービスの充実度」「繰り上げ返済の利便性」「諸費用の安さ」といった金利以外の商品性も含めた総合的な観点での商品選びがますます重要といえるでしょう。

単に「金利が上がりそうだから」と焦らずに、まずはしっかりと資金計画を立てて、個々の家計状況やライフプランに合った商品選びをすることをおすすめします。

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記事のおさらい

金利は上昇しているの?

10年国債の利回り(長期金利)は上昇傾向。

金利上昇は今後も続く?

物価上昇は予想されていますが、金利の上昇は容認できない状態のため、今後しばらくは現在の金利水準が続く、という感じでしょうか。

「金利はさらに下がる可能性は低いものの、これからどんどん上昇していくこともなさそう」と見ておくのがベターといえるでしょう。

  • 本稿は2018年9月に作成し2022年2月に更新したものです。
執筆者
金子千春

金子千春

かねこ ちはる

  • ファイナンシャルプランナー

千春コンサルティング事務所代表。約9年間の銀行窓口経験を経て2004年よりFPとして独立。文京区民向けのライフプランセミナー、国家公務員共済組合主催の住宅ローンフェア講師、住宅展示場での住宅ローンセミナーやローン相談、宅建資格講座の講師、企業のDCセミナー、小中学校や児童館での金銭教育など、「知らないで損をする」ということのないようにという観点から、幅広い分野で活動中。

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[2021年3月29日現在]