住宅ローンの借り換えはタイミングが大事?借り換え時の注意点について解説

住宅ローンの借り換えで確認すべきこと
日本では、長い間低金利が続いています。住宅ローンを契約した時よりも金利が低くなっていたとしたら、「借り換えをするとお得になるのでは?」と考えている人もいるのではないでしょうか。借り換えといえば、まず気になるのが金利の差です。しかし、金利だけにとらわれていてはいけません。借り換えた後に後悔しないように、借り換え時には、金利以外にも考慮しないといけない点がいくつもあります。まずは以下で確認しておきましょう。
新生銀行では便利なシミュレーションツールをご用意しております。
住宅ローンシミュレーションこちら!借り換えに関する費用がかかる
一般的に借り換え時には借り換え先の金融機関に支払う事務取扱手数料や保証料が新たに必要になります。これらに加え登記手数料等もかかる場合があります。これら費用も総合的に考慮しながら借り換えを検討してください。
また、団体信用生命保険料は保険料を金融機関が負担するケースが大半ですが、念のため確認しておくようにしましょう。
住宅ローンのローン残高や残年数を考慮しないといけない
金利の差や手数料などの費用に加えてローン残高と残年数も確認しないといけません。
なぜなら、残高や残年数によっては借り換えをしてもそれほどお得にならないという場合があるからです。
それでは、借り換えをした方が良いパターンについて詳しく見ていきましょう。
借り換えをした方が良いパターンとは?
住宅ローンの借り換えをするのならば、ローン残高と残年数をチェックしましょう。一般的に借り換えをして得をするといわれるのは
- 「ローン残高が1,000万円以上」
- 「残年数10年以上」
- 「金利差」など
です。借り換えにかかる諸費用のことを考えて、この条件を満たしているか否かを確認しておくことをおすすめします。
金利差にも気をつけよう
住宅ローンは金利により返済額が大きく違ってくることも多々あります。そのため、借り換え前後の金利差には十分に注意を払う必要があります。もう少し具体的に大切なポイントを見ていきましょう。
借り換えを検討した方が良いのは金利差が1%以上を目安に
借り換え時には借り換え前後の金利差を確認しておくことをおすすめします。一般的に借り換えで得をする金利差の目安は1%以上と言われています。ただし、住宅ローンの残高が多い場合や残りの返済期間が長い場合は、1%以下の金利の違いでもメリットがある場合もあります。しかし、金利差がほんの少ししかないと、さほど借り換えるメリットがほとんどない場合もあります。
変動金利は定期的に見直しがある
変動金利で借り入れしている人も気を付けてください。変動金利は、定期的に金利の見直しがあります。変動金利で契約している人は、すぐに借り換え手続きをするのではなく、見直し時の金利を確認した後に借り換え手続きを進めると良いでしょう。
金利が変化する時期も確認
金利が変化する時期にも気を付ける必要があります。市場金利が上昇し始めそうな時期には、変動金利から固定金利への変更を考える人も出てくるかもしれません。ただ、変動金利が動きそうな時期には、すでに固定金利は上昇してしまっていることもあります。
市場金利が動き出し始めた場合は、慌てて借り換えを申し出ることは避け、じっくり各金融機関の金利動向を見比べてから借り換えを決めるようにしてください。
変動金利の住宅ローンの中には、半年に一度など、短い期間で見直しされる商品もあります。こまめに金利をチェックしましょう。
気になったら借り換えメリットシミュレーションでチェック!
住宅ローンを借り換えたらどの程度お得になるのか、そして毎月の返済額はどうなるのかを知りたい場合は、「借り換えメリットシミュレーション」で試算しておくようにしてください。入力する項目は、主に以下の通りです。
- 借入金額
- 借入年数
- 金利設定
- ボーナス返済の有無
これらを入力すると、次の内容が分かります。
- 総返済額(借入希望金額+利息)
- 毎月の返済額
- 借り換えのメリット
- 諸費用
新生銀行の「借り換えメリットシミュレーション」についてはこちらからご確認ください。
借り換えメリットシミュレーションはこちら
借り換え時の注意点とは?
住宅ローン残高、残年数、金利差など住宅ローン借り換え時にチェックすべき点を解説しました。ほかにも借り換え時に注意しておきたい点があります。
まずは、借り換え時には改めて住宅ローンの審査が行われるという点です。
現在利用中の住宅ローンの契約時の審査で問題がなかったとしても、契約後、返済が滞ったことがあるなど、信用力の低下が発生していれば、借り換え時の住宅ローンの審査は厳しくなる可能性があります。良い住宅ローンを見つけたとしても審査に通らなかったら借り換えはできません。
住宅ローン以外にも、カードローン・フリーローン・カーローンなどでの延滞は発生していないでしょうか。これらも借り換え審査に影響します。
現在利用中の住宅ローン契約時に比べて給与が下がったという人も要注意です。住宅ローンの審査では収入に対して借入希望額が多すぎないかもチェックされます。もし、借入希望額が多すぎる場合は審査に通りにくくなる、もしくは借り入れできる額が下げられるといった可能性も出てくるのです。
また、住宅借入金等特別控除の条件を満たしていて、住宅ローン減税の対象となっている住宅ローンを借り換える場合は、借り換え後の住宅ローンの完済までの期間に注意しましょう。借り換え時に完済までの期間が短縮して、完済までの期間が10年未満の場合、住宅借入金等特別控除の対象から外れてしまうからです。
そして、忘れてはいけないのが借り換え時にかかる手数料や保証料などについてです。金融機関によって違いますが、数十万円かかる場合もあります。借り換え先を探すときは、金利面なども大切ですが、以下のような金融機関を探すことも重要です。
事務取扱手数料の負担が少ない
保証料がなるべく低い、もしくは0円
たとえば、新生銀行では以下の費用を0円としています。借り換えに関するコストを下げたいのならばぜひチェックしてみてください。
- 保証料
- 団体信用生命保険料
なお、新生銀行では、事務取扱手数料も次の通り定額型・定率型を選べるため、定額型の場合、借入金額が多くなる場合でも負担を抑えることができます。
定額型 事務取扱手数料 |
定率型 事務取扱手数料 |
|
---|---|---|
1,000万円借り入れ | 5.5万円 団体信用生命保険のみ付帯した場合の 事務手数料 |
22万円 |
5,000万円借り入れ | 110万円 | |
2億円借り入れ | 440万円 |
- 事務取扱手数料は税込
- 定額型事務取扱手数料は、選択する金利サービスは付帯サービスによって異なる場合があります。
借り換え手続きについても要確認!
住宅ローンの借り換えでは、どのような手続きが必要かも確認しておいてください。一般的な仮審査を経て本審査を行う金融機関の場合、借り換えまでに時間がかかることが予想されます。そのため、「早く借り換えしたい」と考えている場合、新生銀行のような本審査1回の金融機関を選ぶことも選択肢の一つです。
住宅ローン借り換え手続きについての記事はこちらもご覧ください。
住宅ローンの借り換えを考えたら要チェック!比較ポイントを徹底解説(2020年4月の記事)
住宅ローンの借り換えの際の必要書類は何?どこで手に入れるのかも解説(2020年4月の記事)
住宅ローン借り換えのもう一つのメリット
前述の通り、現在利用中の住宅ローンと金利差が1%以上、ローン残高が1,000万円以上あるなどの条件を満たす人は、借り換えメリットがあるといわれています。
ただ、住宅ローン借り換えにはほかにもメリットがあります。
それは「完済までの年数を延ばし、毎月の返済額を減らす」というものです。例えば、残年数10年の住宅ローンを15年ローンに借り換えると毎月の返済額を減らすことができます。「毎月の返済負担が大変」という人はこのような借り換えを検討してみるとよいでしょう。
金利差があれば、借り換えで毎月の返済額だけでなく総返済額も減らすことができる場合があります。
借り換え前 ローン残高:2,000万円 残年数:13年 |
借り換え後 借入希望金額:2,000万円 借入希望年数:15年 |
|
---|---|---|
金利 | 年1.5% | 年0.65% |
毎月の返済額 | 14万1,190 円 | 11万6,645 円 |
総返済額*1 | 2,202万5,722 円 | 2,100万1,414 円 |
- どちらも「ボーナス返済なし」を選択
- 総返済額は借入期間中金利が変動しなかった場合のシミュレーションとなります。
この例では、借り換えで返済年数を2年延ばしても総返済額が100万円以上お得になりました。
ただし、住宅ローン借り換え時は事務取扱手数料などの費用がかかることを忘れてはいけません。借り換えで毎月の返済金額が減ったとしても、諸費用負担が重くなる可能性がある点も確認しておきましょう。
上記のように借り換えたときにかかる諸費用の例は、以下の通りです。
事務取扱手数料 | 5万5,000円 |
---|---|
司法書士報酬 | 8万円 |
抵当権設定登録免許税 | 8万円 |
印紙税 | 2万円 |
合計 | 23万5,000円 |
これは、新生銀行で借り換えをした場合のシミュレーションおよび諸費用の例ですが、他の金融機関の場合、上記以外にも「保証料」などがかかる場合もあります。事務取扱手数料は、金融機関によって大きく異なりますので、よく比較して決めましょう。
借り換え手数料についてはこちらの記事もご覧ください。
新型コロナウイルス拡大は住宅ローン借り換えに影響がある?
新型コロナウイルスの感染拡大もあり、景気の動向が心配な人も多いかもしれません。住宅ローンの返済についても、「給与が下がっていない」「少し給与や賞与が下がったが、削減幅が少ない」といった状況にあるうちに少しでも有利な条件の住宅ローンに借り換えを検討することも選択肢の一つです。
ただし、前述したように、住宅ローン借り換え時は、新規借入のときと同様の審査を避けることはできません。もし、給与が削減された状態や今後の見通しが立たない状況で住宅ローン借り換えを申し込むと、審査に通らない可能性もあります。
借り換えを検討する際は、経済の動向も見極め十分にシミュレーションしながら検討していく必要があります。毎月返済を継続できるのかじっくりと考えてから実行に移しましょう。
新型コロナウイルスと住宅ローン借り換えについてはこちらの記事もご覧ください。
- また本稿の内容は2021年10月時点の情報に基づきます。

たじり ひろこ
- 2級FP技能士
- 証券外務員第一種
株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。
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- 借入期間は5年以上35年以内(1年単位)、借入金額は500万円以上3億円以下(10万円単位)です。
- 変動金利(半年型)タイプ、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>は当初借入金利適用期間終了後、お客さまからのお申し出がない限り、ご契約時にご選択いただいた変動金利タイプが継続して適用となります。
- 当初固定金利タイプは当初借入金利適用期間終了後、お客さまからのお申し出がない限り、自動的に変動金利(半年型)タイプが適用となります。
- 変動金利(半年型)タイプ、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>、当初固定金利タイプを利用されている方は、金利変更時に当初固定金利タイプをご選択いただくことも可能です。ご選択にあたっては、手数料5,500円(消費税込み)がかかります。
- 借入時に適用される金利は原則として毎月見直しを行いますが、金利動向によっては月中でも当初借入金利の見直しを行うことがあります。住宅ローンのご契約にあたっては、お客さまの借入金に適用される具体的な適用利率を必ずご確認ください。
- 変動金利(半年型)タイプ、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を除く各金利タイプは、金利情勢等により、やむを得ずお取り扱いを中止する場合もございます。
- 銀行ウェブサイトまたは新生パワーコール<住宅ローン専用>(0120-456-515)にて、借入金額や借入期間に応じた毎月の返済額を試算できます。
- 住宅ローンの借入日はお客さまにご選択いただきます。ご契約日からご契約日の属する月の翌々月の最終営業日までの期間における当行営業日をご選択ください。
- 事務取扱手数料は安心パックをお申し込みの場合110,000円(消費税込み)、お申し込みされない場合55,000円(消費税込み)、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>をご選択の場合、借入金額に対して2.2%(消費税込み)を乗じた金額となります。それ以外に抵当権設定登録免許税、印紙税*、司法書士報酬、火災保険料等がかかります。*電子契約サービスをご利用の場合、印紙税は不要ですが、別途電子契約利用手数料5,500円(消費税込み)がかかります。
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[2021年3月29日現在]