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団体信用生命保険とは?その必要性と確認事項を紹介

団体信用生命保険

住宅ローンを契約する際にセットで検討することになるのが団体信用生命保険(団信)です。

団体信用生命保険には、必ず加入をしなくてはいけないものなのでしょうか。今回は団体信用生命保険の必要性と加入時に確認しておきたいことについて紹介します。

団体信用生命保険とは

団体信用生命保険とは、金融機関を保険契約者、住宅ローン契約者を被保険者とする保険です。保険期間は、住宅ローン契約期間内となります。

例えば、住宅ローン契約者が死亡したり、高度障害状態になったりした場合は、残された家族が返済に困るケースがあります。団信に加入していると、保険金で住宅ローンが完済されるため、家族のことを考えて加入しておいた方が良い保険といえます。

団体信用生命保険の仕組み(イメージ)

団体信用生命保険に加入していれば、契約者に万が一のことがあった場合でも住宅ローンの残債は保険金で完済できます。

多くの金融機関では、住宅ローン契約時に団体信用生命保険への加入が必須となります。保険料は、主に「金融機関が負担」もしくは「金利上乗せなどの方法で住宅ローン契約者が負担」の2パターンとなるため、金融機関選びの際に必ず確認してください。

また、団体信用生命保険への加入には、健康状態の告知および引受生命保険会社による加入審査があります。告知する内容は、引受生命保険会社のウェブサイトなどで記載があるため、持病があるなど健康に不安な場合は、事前に確認しておいたほうが良いでしょう。また、加入条件や団信に入れない病気の事例なども引受生命保険会社に予め確認できると安心です。

団体信用生命保険と生命保険との違い

万が一の死亡や高度障害に備える代表的な商品は「生命保険」です。住宅ローンの団体信用生命保険と生命保険には、どのような違いがあるのでしょうか。主な違いを確認しておきましょう。

団体信用生命保険 生命保険
保険金額 住宅ローンの残債分の金額 契約者が決めた金額
保険金の受取人 住宅ローンを契約している金融機関 契約者が定めた受取人
*配偶者・子どもなど
保障期間 住宅ローンの契約中
*完済時に保障は終了
契約者が決めた期間
*終身、60歳まで、10年など
保険料 ・年齢や性別によって決定するわけではない
・金融機関が負担する場合も多い
・保障期間、年齢や性別によって決定する
・契約者が支払う
解約 中途解約不可 中途解約も可能
生命保険料控除 対象外 対象

生命保険は、自分で保険金額や保障期間といった契約内容を決めることができますが、団体信用生命保険は物件や住宅ローンの内容で決まる部分が多くあります。
また、団体信用生命保険の受取人は金融機関のため、受取人指定はできません。そのため、遺族は直接保険金を受け取ることはできません。

団体信用生命保険の種類について

団体信用生命保険は、死亡や高度障害時のためだけのものではありません。その他の疾病などの保障が追加で付加されるものもあるため、主なものを確認しておきましょう。

・ガン保障付団体信用生命保険

ガン(悪性新生物)に罹患し、所定の状態になった場合に保険金から住宅ローンの残債が支払われます。保険料は金利上乗せで支払うところが多い傾向です。

・団体信用介護保障保険

不慮の事故などで介護が必要な状態になった場合に、保険金から住宅ローンの残債が支払われます。

・3大疾病保障付団体信用生命保険

がん・急性心筋梗塞・脳卒中といった「3大疾病」に罹患し、所定の状態になった場合に、保険金から住宅ローンの残債が返済されます。

・8大疾病保障付団信

金融機関によっては、3大疾病に加え、高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎罹患時の保障が付いた「8大疾病」など保障の範囲が広いものも扱っています。

一般的には、これらの疾病で就業不能状態になった場合、最長1年間毎月の返済額が保険金から支払われ。1年を超えて就業不能状態が続く場合は、契約に応じて住宅ローン残債の半分や全額が支払われます。
※金融機関が取り扱っている団信により異なります。

・引受条件緩和型団体信用生命保険

健康が理由で通常の団体信用生命保険に加入できない人のために、加入条件を緩和したものです。保険料は、金利上乗せで支払います。

団体信用生命保険の種類については、こちらでもご紹介しています。

新生銀行で扱っている団体信用生命保険

新生銀行では、一般的な団体信用生命保険以外にも以下のようなものも扱っています。

・安心保障付団信

不慮の事故などで介護が必要な状態になったときに、保険金で住宅ローンの残債が支払われる団信です。症状を定めていないため、病気・ケガ・事故など、どのような場合にも備えられます。ちなみに、「介護の必要な状態」とは、以下のいずれかの状態です。

・公的介護保険制度の要介護3以上
・保険会社所定の要介護状態

・ガン団信

住宅ローン契約者が死亡、所定の高度障害状態もしくは所定のガン(悪性新生物)と診断確定されたり、医師に余命6ヵ月以内と宣告されたりした場合、保険金で住宅ローンの残債が支払われます。

ただし、ガン団信への加入は、借入時点で満50歳未満の人限定です。また、選択した金利タイプに0.1%金利が上乗せされます。安心保障付団信とガン団信、両方に加入することはできません。詳しくは、下記のイメージをご覧ください。

保障内容 加入
団体信用生命保険 死亡・高度障害 いずれかに加入必須
ガン団信 死亡・高度障害・ガン
安心保障付団信 ・公的介護保険制度の要介護3以上
・保険会社所定の要介護状態
のいずれか
希望すれば団体信用生命保険に追加で加入ができる
ガン団信との併用不可

団体信用生命保険の選び方と注意点

団体信用生命保険の保険料は、住宅ローン契約者が負担する場合と、金融機関側が負担する場合があります。住宅ローンは、数十年にもわたって返済が続く契約です。また、契約時には手数料など、まとまった金額も支払う必要があります。

そのため、金銭面で負担を減らしたい場合は、できれば保険料が無料の金融機関を選びましょう。事故などが心配であったり、健康に不安があったりする人は「安心保障付団信」や「ガン団信」に加入しておくと安心です。

ただし、選んだ金利タイプに0.1~0.3%程度の金利が上乗せされます。団体信用生命保険は、中途解約ができないため、金利を上乗せされても返済を続けていけるかを検討してから申し込みましょう。

団体信用生命保険のメリット

団体信用生命保険は、住宅ローン契約者に万が一のことが起こった場合に、保険金で残債を完済できるため、残された家族が返済を続ける必要がない点が大きなメリットです。

なかには、生命保険に加入して家族の住居費を準備している人もいるかもしれません。しかし、団体信用生命保険があれば、住居に関する経済的負担は軽減されます。団体信用生命保険に加入すれば、既存の生命保険の見直しができるため、保険料の節約も可能になるでしょう。

金融機関によっては「ガン団信」など、別の保障が付いたものを選べる点もメリットです。心配な疾病があれば、特約のある団体信用生命保険で備えることを検討してください。

団体信用生命保険のデメリット

団体信用生命保険は、住宅ローン契約者(債務者)を被保険者とした保険です。ただ、なかには夫婦2人で収入を合算、もしくは2人が債務者になって住宅ローン契約をする「ペアローン」を利用する人もいるかもしれません。この場合は注意が必要です。

まず、収入合算の場合、団体信用生命保険の被保険者は住宅ローン契約者のみです。連帯保証人に万が一のことがあっても、団体信用生命保険に加入しているわけではないため、残債の返済が一切行われません。

ペアローンの場合は、両名とも団体信用生命保険には加入できます。ただし、保障されるのはそれぞれの残債部分のみです。例えば、夫に万が一のことがあった場合、夫名義の住宅ローンの残債は保険金で支払われます。しかし、妻名義の住宅ローンの残債は保険金が支払われないため、その分の返済は続けないといけません。

収入合算やペアローンは、借入金額を増やすためには有効な選択肢の一つです。しかし、団体信用生命保険加入の面から考えると注意点もあります。万が一の際のリスクも考え、生命保険で備えるなどの対策を考えておくと安心です。

また、団体信用生命保険は生命保険料控除の対象にはなりません。国税庁によると、生命保険料控除の対象となる保険には「保険金等の受取人のすべてをその保険料等の払込みをする方またはその配偶者その他の親族とするもの」という条件があります。

団体信用生命保険は、金融機関が保険契約者および受取人となるため、該当しません。また、金利上乗せで住宅ローン契約者が保険料を一部負担する「ガン団信」でも同様です。団体信用生命保険に加入したため生命保険を一部解約する場合は、解約した分だけ控除額が減ることも覚えておきましょう。

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  • 本稿は2020年2月に作成し2022年3月に更新したものです。
執筆者
田尻様

田尻宏子

たじり ひろこ

  • 2級FP技能士
  • 証券外務員第一種

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[2021年3月29日現在]