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住宅ローンの頭金の目安はいくらが適正?考え方、計算の仕方を解説

「住宅ローンの頭金は物件価格の2割程度を用意した方が良いと聞いたけど本当?」という疑問の声をよく聞きます。

実は、住宅ローンの頭金の適正金額は「物件価格の2割」のように単純に計算できるものではありません。

現在は、物件価格の10割、もしくはそれ以上の融資を行なっている金融機関がありますので、「頭金なし」という選択肢もあることは事実ですが、頭金なしで住宅ローンを組むことで問題は生じないのでしょうか。

この記事では、自身に合った住宅ローンの頭金を計算する方法を解説します。

頭金は住宅購入予算の一部である

頭金とは、住宅購入予算の一部です。頭金と住宅ローンの借り入れ金額を合計することで、住宅購入予算は計算できます。物件価格と購入時にかかる諸費用の合計額が予算内に収まるような物件を探しましょう。

<頭金と住宅購入の予算の関係>

多くの方が物件を見てから「この物件は購入できるのだろうか」と考えますが、本来は、予算を立ててから物件を探すという手順が正攻法です。

不動産物件は、グレードや立地が良いものを見てしまうと、仮にその物件が予算オーバーでも諦められなくなってしまうものです。自身にとって高額すぎる物件を買わないようにするためには、先に予算を決めておくのがよいでしょう。

住宅購入の予算を決める手順は以下の通りになります。

<住宅購入の予算を決める手順>

  1. 毎月の返済可能金額を決める
  2. 返済期間を決める
  3. 借り入れ金額を決める
  4. 頭金を決める

毎月の返済可能金額を決める

まず、住宅ローンの毎月の返済可能金額を決めます。家計簿をつけている方は、収入に対し、無理のない金額を計算してみましょう。現在家賃を支払っている方は、その家賃を基準にいくらまでなら、支払いが苦しくならないかをイメージすると想像がつきやすくなります。

ここで注意点があります。持ち家の住宅支出は住宅ローンの返済だけではありません。固定資産税などの税金、マンションであれば管理費・修繕費、戸建てであれば修繕費用の積立金などがあります。住宅ローンの毎月の返済金額と、これらの支出を合計することで、毎月の住宅関連の支出合計額を求めることができます。

したがって、現在の家賃と住宅ローンの返済金額が同額の場合は、住宅購入後に住宅関連の支出が上がってしまうことに注意が必要です。

返済期間を決める

返済期間は、収入の推移を元に計算する必要があります。
例えば30歳の方が30年ローンを組む場合、完済時年齢は60歳になります。
「60歳までは現状程度の収入は見込めるだろう」ということであれば、問題は起きにくいといえます。
一方で、44歳の方が35年ローンを組む場合は、完済時年齢が79歳になります。
定年退職し、年金暮らしになっても返済は継続できるのでしょうか。
もちろん、ボーナスや退職金で繰上げ返済をするプランを立てることはできますが、先々の収入が住宅ローンの支払いに縛られてしまっても良いのかをしっかり検討する必要があります。

借り入れ金額を決める

毎月の返済金額と返済期間が決まったら、借り入れ金額を決めます。
多くの金融機関のウェブサイトには、「住宅ローンシミュレーション」が掲載されています。借り入れ金額と金利、そして返済期間を入力すれば毎月の返済金額を計算することができます。予算に収まる借り入れ金額を計算してみましょう。

借り入れシミュレーションはこちら

頭金を決める

借り入れ金額が決まったら、頭金を決めます。すでに貯蓄がある方は、その資金のいくらまでなら住宅購入予算に組み込んで良いかを考えます。頭金の金額は、ライフプランシミュレーションをし、子どもの教育資金などの予算を計算しておくと決めやすくなります。

なかなか頭金の額が決められない方は、物件を見学してみると良いでしょう。物件を見学する際には、物件価格に諸費用も足した金額で検討する必要があります。諸費用は、主に不動産会社の仲介手数料、税金、火災保険料、地震保険料、住宅ローンの諸費用、リフォーム費用などです。住宅ローンの諸費用は、事務取扱手数料や登記関連費用などです。事務取扱手数料は、定率制と定額制があり、借り入れ金額が大きい方は、定額制の手数料が割安になる傾向があります。

物件購入に必要な金額が、住宅ローンの借り入れ金額だけでは足りない場合に、頭金で補います。そもそも金融機関によってはフルローン(物件価格の10割分のローン)やオーバーローン(物件価格を超えるローン)を組むことができず、必然的に物件価格の何割かの頭金が必要になる場合はあります。
もちろん住宅ローンの借り入れ予定金額で十分に購入できる物件が見つかった場合でも、毎月の住宅ローンの返済金額を抑えるために、頭金を入れることは有効です。

一方で、頭金と借り入れ金額を足した金額でも好みの物件価格に届かない場合は、頭金を貯める期間を設けるか借り入れ金額を増やす、という選択が必要になります。ただ、この選択肢はどちらもお勧めできません。

頭金を貯める場合は、貯めている間に年齢も上がってしまうため、完済時年齢が上がってしまい、だんだんと返済プランに無理が出てきてしまいます。
また、借り入れ金額を増やしてしまうと、せっかくライフプランシミュレーションをして予算を立てた意味がありません。物件を見る際には、頭金の額を決める目的にとどめ、借入プランの変更に至らないように注意する必要があります。

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資金がある人は頭金を多めに入れた方が良いのか

物件価格が一定であれば、頭金を多めに入れるほど住宅ローンの借り入れ金額は少なくなり、支払い利息の負担も軽くなることはいうまでもありません。仮に住宅購入のための費用が5000万円かかるとした場合で、頭金を1000万円入れるケースと、全く入れないケースを比較してみます。

頭金1000万円 頭金なし
借り入れ金額 4000万円 5000万円
返済期間 35年
金利 0.65%
支払い利息 474万円 593万円
総返済額 4474万円 5593万円

(筆者作成)金利は新生銀行の事務取扱手数料定額タイプである変動金利(半年型)タイプの2022年2月のものを35年間適用、計算結果の万円未満は切り捨て

上記の支払い利息の差は119万円程度となっています。35年という期間があるため、手元資金の1000万円を投資で増やす自信がある方は、頭金なしのプランを選ぶかもしれません。
また、借り入れ金額が大きいほど、万が一のことが起きた場合に団体信用生命保険(団信)で保障される金額も大きくなります。
支払い利息、手元資金の必要性、団信の保障金額のどれに重きを置くのかを総合的に判断する必要があります。また、上記は、定額制の事務取扱手数料のケースで計算していますが、定率制の事務取扱手数料の場合は借り入れ金額によって手数料負担が増加してしまうことに注意が必要です。

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借り入れ金額を決めてから物件を見る

住宅購入の際に、物件を見てから頭金と借り入れ金額を計算しようとすると、物件の魅力にひっぱられ、自分にとっての適正な予算がわからなくなってしまいがちです。住宅ローンの毎月返済可能金額から借り入れ金額を計算し、使用可能な貯蓄の範囲で頭金を工面し予算を立てる、という順序だと、予算オーバーの物件を購入してしまう可能性を防ぐことができます。

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  • 本稿の内容は2022年2月時点の情報に基づきます。
執筆者
遠藤様

遠藤功二

えんどう こうじ

  • CFPR
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

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株式、債券、金利、為替、REIT等、マーケットの変動がその価格等に影響を及ぼす金融商品を購入する際は、必ず個別金融商品の商品説明書等をご覧・ご確認いただき、マーケットの動向以外に、各金融商品にかかる元本割れなどの固有のリスクや各種手数料についても十分ご確認いただいた上でご判断ください。

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当行では具体的な税額の計算、および、税務申告書類作成にかかる相談業務はおこなっておりません。個別の取り扱いについては、税理士等の専門家、または所轄の税務署にご確認ください。

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パワースマート住宅ローンについて

  • 借入期間は5年以上35年以内(1年単位)、借入金額は500万円以上3億円以下(10万円単位)です。
  • 変動金利(半年型)タイプ、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>は当初借入金利適用期間終了後、お客さまからのお申し出がない限り、ご契約時にご選択いただいた変動金利タイプが継続して適用となります。
  • 当初固定金利タイプは当初借入金利適用期間終了後、お客さまからのお申し出がない限り、自動的に変動金利(半年型)タイプが適用となります。
  • 変動金利(半年型)タイプ、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>、当初固定金利タイプを利用されている方は、金利変更時に当初固定金利タイプをご選択いただくことも可能です。ご選択にあたっては、手数料5,500円(消費税込み)がかかります。
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[2021年3月29日現在]